PAGETOP
子育てLabo

長い休校で不安定な日々…子どもの心と身体を守るためにやるべきこと

2020.05.01
長い休校で不安定な日々…子どもの心と身体を守るためにやるべきこと

長い春休み、新学期…目まぐるしい環境の変化が及ぼす影響は?

新型コロナウイルスの影響で、長い春休みを過ごすことになった子どもたち。親が仕事で出かけている間、家で過ごす時間が長くなってしまった子どもも多く、メンタルや健康面の心配を抱えている人も多いのではないでしょうか。

大人の場合は「環境が変わったから気持ちが張り詰めていて、疲れる」と、状況を理解し、休息をとるなどの対応ができますが、子どもが自らすすんで休息をとるというのは、とても無理! 特にいつもと違う環境では、自分をコントロールすることは難しくなります。時間を忘れるほど遊びに夢中になってしまったり、親の不在時におじいちゃんやおばあちゃんが様子を見に来てくれれば、嬉しくておしゃべりが止まらなくなったり。幼い子どもの場合、変化を受け止めきれず、不安がはちきれて一日中泣いていたというケースも珍しくありません。

一見元気に過ごしていたとしても、緊張が重なり、密かにストレス、疲れを蓄積していることもあります。赤ちゃん返りをして極端に甘えん坊になったり、落ち着きがなくなったり、今までできていることができなくなったりという小さな変化だけでなく、食欲不振や不眠、便秘や下痢、腹痛、頭痛、発熱、かんしゃくを起こすなどの不調が現れることもあるので、注意が必要です。

疲れてぐったりしている様子の子ども

ストレスや疲れによる、免疫力の低下にも注意!

子どものストレスや疲れなんて、たいしたことないのでは? なんて甘くみてはいけません。ストレスや疲れは先に挙げたような不調を引き起こすだけでなく、免疫力の低下にもつながります。ウイルスに負けない身体を作るためにも、少しでもいつもと違うと感じることがあれば、早めのケアが欠かせません。

家で過ごす時間が増え、運動不足でなかなか眠らない、ストレスが溜まっていると感じたら、思いっきり身体を動かす時間を作ってあげましょう。少人数で遊べる縄跳びやバトミントン、家の中で運動をするなら、ラジオ体操をするのもいいアイデア! 運動したがらない場合は、一緒に身体を動かしながら遊んであげるなど、子どもの興味を促すのも一つ。

【POINT!】運動するとスタンプを押してあげるなど、お楽しみをプラスするのも◎

興奮状態が続いて疲れが溜まっていると感じたら、リラックスタイムを作ってあげましょう。たくさん遊んで体力を使っているなら、昼食後の13時すぎに1時間程度の昼寝をするのもオススメです。身体のリズムを崩さないためには、夜にしっかりと眠るのが基本です。夕食後は蛍光灯やスマホ、PCの強い光を浴びないようにして、リラックスモードに。湯船に浸かって体温を少し上げれば、体温の低下と連動してスムーズに寝付けます。

【POINT!】2時間以上の昼寝や夕方以降の昼寝は、夜の睡眠を妨げるのでNG

親子で楽しそうにお風呂に入っている様子

子どものストレス対策には、GABA、ビタミンB群を

朝起きて、ご飯を食べて保育園や学校に行く。お遊戯をしたり勉強をして、給食を食べ、友だちと遊ぶ。帰宅後は宿題をしたり、本を読んだりして過ごし、晩ごはんを食べ、お風呂に入って眠る。何気ない日常ですが、こうした規則正しいリズムは、健やかな心と身体を保つために欠かせません。

もし、保育園や学校がお休みになった間、寝坊して朝食を抜いてしまったり、家でダラダラとゲームをして過ごしたり、加工品や出来合いのお惣菜に頼った食事が続いてしまっていたなら、子どもの生活リズムを整えることが先決! まずは食事の見直しから始めましょう。基本は、朝、昼、夜の1日3食を、できるだけ決まった時間に食べること。食事のリズムが整えば、自律神経や内臓の活動リズムも整い、疲労予防にもつながります。

食事を中心に生活リズムを整えると同時に、食事内容にも気配りをしましょう。特に、不安定な環境で、疲れやストレスが気になる場合に強化したいのが、リラックス作用のあるGABA、栄養素の代謝を促したり、神経伝達をスムーズにするビタミンB群。嬉しいことに、きのこにはGABA、ビタミンB群が含まれています。腸内環境の改善に欠かせない食物繊維、β-グルカンも含まれているので、免疫力アップにも力を発揮! ストレスにも、ウイルスにも負けない、強い心身作りをサポートしてくれます。

きのこと子どもが肩を組んでいるなど、元気な様子

食べ合わせや調理方法で効果アップ!

GABAは体内で合成される成分ですが、睡眠不足やストレスによって合成量が低下します。体内のGABAが減ると、自律神経のバランスが乱れて、ますますストレスに対抗するパワーが低下するという悪循環に…。まずは食事で外から吸収するGABAを強化することが大切です。また、GABAの合成をサポートするビタミンB6を併せて補給すれば、さらに効果が期待できます。

きのこはGABAだけでなくビタミンB6も含んでいますが、おなじくビタミンB6をたっぷりと含む、まぐろやかつお、鮭、さば、さんま、肉類全般、ニンニクやシシトウなどと一緒に食べれば抗ストレスパワーがアップ! ビタミンB6は水に溶け出す性質があるので、無駄なく取り入れるために、蒸す、焼く、炒める調理や、汁ごといただくスープや煮込みがオススメです。

アイキャッチ

【PICK UP!】ストレスケアレシピ

長い春休み、家でお留守番をする日々、慣れないマスク、学校の再開、新しいクラス、新しい友だち…。めまぐるしく変わる環境に、子どもの心と身体が悲鳴を上げないよう、日々の食事にきのこのパワーを取り入れて、ストレスや疲労対策、免疫力アップに役立てましょう。

プロフィール
藤岡操(栄養士・フードコーディネーター)
出版社勤務を経て独立。フリーの編集者・栄養士として、雑誌や書籍にて、ダイエット、健康、筋トレなどに関する企画や、食文化、ライフスタイル企画で編集、執筆を担当。また、フードコーディネーターとしして、広告、フードカタログへのレシピ提案、料理、スタイリングも行う。

きのこらぼに無料会員登録をしていただき、ログインした状態で記事をご覧いただくとポイントがもらえます。
貯まったポイントは、プレゼント応募にご利用いただけます。