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1日3食おうちごはん。骨、歯の成長に欠かせない栄養、足りていますか?

2020.06.01
1日3食おうちごはん。骨、歯の成長に欠かせない栄養、足りていますか?

インスタント麺、冷凍食品などお手軽食品は、栄養の偏りに注意!

長引く休校、外出自粛の影響はさまざまなところに出始めています。テレワークで家で仕事をしながら、1日3食、家族の食事づくりをするとなると、こなすことで精一杯になりがち…。

スーパーでは、冷凍食品、インスタント麺、レトルト食品の棚が、ごそっと売れて空っぽになっていることも珍しくありません。忙しいお母さんやお父さんが、パパッと作れるものを選んでいるのでしょうか、それとも、お留守番の子どもたちでも自分で作れる食品を買い揃えているのでしょうか。いずれにしても、麺類を中心に、お手軽食品を頻繁に食べている場合は、栄養の偏りや不足の可能性大!

たとえば、ランチの後、宿題をしながら居眠りをすることが増えたなら、それは糖質に偏った食事で、血糖値が乱れているのかもしれません。さらにビタミンB群、その他のビタミン、ミネラルが不足すれば、血糖値のコントロールだけでなく、神経伝達がスムーズに行われなくなり、ボーッとしやすくなったり、イライラしやすくなったり、落ち着きがなくなったり。こんな様子が見られたら、みて見ぬふりは禁物です! 放っておくと、成長期の子どもの心身に悪い影響を及ぼすので、早めに食事内容を改善しましょう。

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骨や歯の成長に欠かせない、カルシウム、ビタミンDもしっかり強化を

冷凍パスタや即席麺は手軽さが魅力ですが、それだけではどうしても糖質に偏り、タンパク質、ビタミン、ミネラルが不足します。特に、成長期の子どもにとってミネラルの一つであるカルシウムは重要。身体の土台となる「骨」や食べるために欠かせない「歯」を丈夫に成長させるためにも意識して強化することが大切です。

「うちの子はまだ乳歯だから大丈夫」と思っているなら、それは大きな間違いです。私たちの身体は、どこからスパッとリセットされることはなく、オギャーと生まれてからずっと、口にしたもの、経験したことを積み重ねて作られているのです。歯にも同じことが言えます。乳歯のころから歯と口腔内を健康にしておくことで、新しく生えてくる永久歯も丈夫で健康に育つのです。

骨や歯の主成分であるカルシウムは、体内に入ってそのまま骨と歯になる訳ではありません。骨や歯に吸着されるためには、マグネシウム、ビタミンDも必須です。ビタミンDは、太陽の光を浴びることで体内で合成されますが、外出自粛の影響で外遊びが減っている状況では、体内での合成量が低下している恐れがあります。そんな時だからこそ、食事での強化が重要!

カルシウムは、乳製品、小魚、大豆食品、青菜などに、ビタミンDは魚介やきのこ類に、マグネシウムは魚介、豆類、海藻、ごまやナッツなどに多く含まれているので、意識して強化しましょう。

また、噛む習慣を身に付けることも大切。食物繊維を多く含むきのこ、野菜類を取り入れることで、自然と噛むクセが付き、歯の土台となるアゴの骨が丈夫になり、歯並びがよくなるでしょう。唾液の分泌も促されるので、口の中の衛生状態がよくなり、虫歯予防も期待できます。

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歯は一生物です。もし、歯の生え替わりの時期や、成長期にカルシウムやその他の栄養が不足していたら…土台から丈夫な歯が育たず、一生の付き合いになる歯が、一時期の栄養不足で虚弱になってしまった…なんて、子どもの将来を考えればかわいそうですよね。

もちろん、丈夫な歯が育ったとしても歯磨きがおろそかでは台無しになってしまうので、歯を健やかに保つ食事と歯磨きの習慣を身に付けましょう。

〝チョイ足しきのこ〟で、おうちごはんをバランスよく!

食事が大事なのはわかっているけれど、忙しくてあまり手間をかけられない…。実はそこが一番の悩みどころですよね。そこで、オススメしたいのが、〝チョイ足しきのこ〟。

きのこは、歯や骨の成長に欠かせないビタミンDを含んでいます。ビタミンDは骨を強くするほか、腸でのカルシウムの吸収を高めてくれるため、カルシウムを多く含む小魚や乳製品、大豆食品、青菜などと合わせるのがオススメです。

また、きのこに豊富な食物繊維は、血糖値の急上昇を予防してくれます。食物繊維が不足した状態で、麺類や丼もの、菓子パンなどを食べると、血糖値が急上昇しやすくなります。血糖値は急上昇すると、反動で急降下するのも特徴の一つ。猛烈な眠気に襲われて居眠りをしてしまったり、ボーッとしてしまったり…。勉強も遊びも、集中して取り組むためも、食物繊維はとても重要な役目を担っているのです。

食物繊維はお通じ改善にも欠かせないので、運動不足でお通じが安定しなくなっているなら、水分と一緒にこまめに補給するのが正解です。

またきのこには、糖質や脂質のエネルギー化や神経伝達、体内でのタンパク質合成に欠かせないビタミンB群が含まれています。成長期の子どもは、体内でのタンパク質合成も活発なので、こまめに補給しましょう。

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チョイ足しのコツは、例えば冷凍パスタなら、電子レンジで一緒にチン! 即席麺なら、お鍋でお湯を沸かす際に、一緒にきのこと豆腐や厚揚げ、お肉、青菜を一緒に煮て、麺を加えればOK。カップ麺でも、煮た具とお湯をカップに注げば簡単にチョイ足し完了! 一緒に調理するのが難しいなら、レンチンでできる常備菜を作っておくのもいいアイデア。きのこと青菜、豚肉や厚揚げに麺つゆをふって電子レンジでチンすれば、栄養バランス抜群のおかずの出来上がりです。難しく考えずに、ぜひ気楽に実践してみてください。

不安定な状況だからこそ、子どもの健康を守りましょう

外出自粛、分散登校、お留守番…子どもにとっては不安定な状況だからこそ、心身のケアはとても重要です。外遊びがままならないときこそ、おうちで食べる食事で子どもの健康を守ってあげましょう。一時期のことと侮らず、成長期の子どもの心身を理解し、観察し、コミュニケーションを取ることも大切。

食べることを楽しみ、興味を持てるよう、一緒に料理をしたり、栄養のことをお話してあげるのもいいですね。

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プロフィール
藤岡操(栄養士・フードコーディネーター)
出版社勤務を経て独立。フリーの編集者・栄養士として、雑誌や書籍にて、ダイエット、健康、筋トレなどに関する企画や、食文化、ライフスタイル企画で編集、執筆を担当。また、フードコーディネーターとしして、広告、フードカタログへのレシピ提案、料理、スタイリングも行う。

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