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菌活コラム

季節の変わり目対策で、春を楽しむカラダへ!

2023.04.01
季節の変わり目対策で、春を楽しむカラダへ!

新年度が始まる4月。気持ちも新たにやる気がみなぎる季節ですが、なんだか眠い、身体が重いなどの不調を抱えたり、肌の調子がイマイチだったり、薄手の洋服を着る機会が増えてダイエットを意識したりと、何かと気になることも多い時期です。体調は万全に、さらに美容ケアも意識して、新年度を自分らしくスタートできるよう準備していきましょう!

INDEX

・気候や環境が大きく変わる4月は、自律神経の乱れに注意
・自律神経を整えるポイントは「背中」と「腸」
・「食事」と「おしゃべり」で新年度・新学期の壁を越えよう
・肌トラブルが増える春先に必要な3つのこと
・体温低下や肩こりも解消!「溜め込みにくい身体」がダイエット成功への近道

気候や環境が大きく変わる4月は、自律神経の乱れに注意

朝晩の寒暖差が激しくなる4月は、自律神経が乱れやすい時期。また、冬の間室内でぬくぬくと過ごしていた身体が春になって急に活動的になると、そのギャップから余計に疲労感を感じやすくなります。

疲労やストレスに関わる自律神経は、心と身体の機能をコントロールするために24時間稼働しており、昼間や活動中に活発になる「交感神経」と夜間やリラックスしている時に優位となる「副交感神経」がバランスよくON・OFFを繰り返すことで健康状態を保っています。

しかし、寒暖差やストレスなどによってそのバランスが崩れると、不安や緊張感が高まり、吐き気や多汗、全身のだるさ、頭痛、肩こり、手足の冷感、不整脈、不眠など人によって様々な症状・不調が現れます。

菌活コラム4月

自律神経を整えるポイントは「背中」と「腸」

「自律神経は背骨、特に胸椎に沿って位置しています。そのため、自律神経を整えるには、「背骨」を動かし、背骨周辺の筋肉の柔軟性を高めることが大切。特に筋肉は加齢とともに硬くなりやすいため、年齢を重ねてくると自律神経の働きが次第に鈍くなり、疲労や肩こりなどの症状も比例して悪化するケースが見られます。

予防・対策のためには、ストレッチなどで背骨を中心に全身の柔軟性を高めることや、血流アップにつながるウォーキングなどがおすすめです。

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そして、自律神経の多くが集まる「腸」を整えることも重要。食物繊維の豊富なきのこや野菜を積極的に摂り、腸を整えておくことは自律神経の働きを維持することに繋がります。腸は「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを生成する場所でもあるので、腸を整えておくことはストレスや疲労で沈みがちなこの時期のメンタルケアにも役立つでしょう。

「食事」と「おしゃべり」で新学期・新年度の壁を越えよう

また、新年度になると特に多くみられるのが、人間関係の悩みや仕事でのプレッシャーによる精神的なストレス、不規則な生活や不安感など。これらが自律神経の乱れに繋がることもあります。春は進学や異動などで環境が大きく変わる人も多く、こうした変化に対応できない、または対応しようと頑張りすぎて心が疲労してしまうと、身体は様々な危険信号を発します。特に不眠や便秘、感情がコントロールできないなどの症状が多くみられますが、対策としては先述の運動に加えて「食事」と「おしゃべり」を意識してみてください。

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まず「食事」では、朝食と食物繊維を意識しましょう。朝食をとることで体温が上がり、体内時計も正常に機能するため自律神経を整えることができます。また、食物繊維はお通じの改善に役立つほか、腸の働きを促すことでセロトニンが生成され、メンタルケアにも役立ちます。

次に「おしゃべり」ですが、まずは自分自身とのおしゃべりをすることがおすすめ。元気な時の自分と今の自分を比べ、自分の心が今どういう状態なのか見つめてみましょう。それがわかったら、誰かと話して抱えている気持ちを吐き出してみてください。そうすることで心の容量に空きができて、ほっと一息つけるはず。身体の緊張も少しずつほぐれていくでしょう。

肌トラブルが増える春先に必要な3つのこと

また、春は紫外線が急激に高まるため、肌トラブルが増える時期でもあります。20〜30代のうちは、肌トラブルといえばニキビや毛穴の開き、シミなどが挙げられますが、40〜50代ではシミ・しわ・たるみなどの肌老化が主な悩みに。世代によって悩みもそれぞれですが、実はこれらに共通している原因が『肌の乾燥』なのです。

人間の身体は体重の約65%を水分が占めており、そのうち約15%が肌に蓄えられています。肌は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造になっていて、それぞれに十分な水分が蓄えられることで健康な肌状態が保たれています。最も外側にある「表皮」には角質層があり、細菌や花粉などから肌を守るバリア機能と、肌内部からの水分蒸発を防ぐ役割を担っています。

しかし、乾燥でこのバリア機能が正常に働かなくなると、肌の細胞が乱れます。そこから油や汚れが入り込むことで肌トラブルが引き起こされたり、細胞の密度の減少や水分不足が原因でたるみやしわが引き起こされたりします。

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そこで意識したいのが、①クレンジング、②水分の摂取、③食事です。

まず①クレンジングに関しては、洗浄力の強い洗顔料を使っていないか、洗う時や拭く時にゴシゴシこすっていないか、ご自身の洗顔に問題がないか振り返ってみましょう。特に肌が乾燥しやすい人は、角質層を傷つけ、バリア機能を低下させてしまっている可能性があります。

②水分摂取をこまめに行い、体内の水分量を維持することも大切です。
体内の水分量が低下すると血液の粘度が高まり、血行不良が起こりやすくなります。それによって新陳代謝が悪化し、肌のバリア機能が低下、結果として肌の水分が蒸発して乾燥肌が引き起こされます。また、年齢とともに肌が蓄えられる水分量は減少し、それと比例して肌の代謝も低下する傾向にあります。

【一日に必要な水分量は?】

健康な成人は体重1kgにつき約35mlの水が最低限必要といわれており、それ以上の水分をとることが推奨されています。
(例)体重50kgの人の場合=1.7L以上の水分が必要

これをクリアするには、普段こまめな水分補給を意識するとともに、食事で野菜や汁物などで水分摂取するのもおすすめ。夏に向かって暑くなるこれからの季節は、特に意識していきましょう。

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そして③食事では、肌の材料となるタンパク質と、健康な肌作りに役立つビタミンB2を積極的に摂りましょう。ビタミンB2は特にきのこやナッツなどに含まれ、皮膚や爪、髪などの細胞を再生する働きがあります。さらにきのこには抗酸化成分のエルゴチオネインも含まれるため、紫外線を受けることで肌に発生する老化物質「活性酸素」を除去する効果が期待でき、肌老化防止に役立ちます。

体温低下や肩こりも解消!「溜め込みにくい身体」がダイエット成功への近道

一方で、気温も上がり、薄着の季節となる4月は、ダイエットへの意識も高まる時期です。身体の循環を促して「溜め込みにくい身体作り」を習慣にすることがダイエット成功への近道。新年度をきっかけに、今年の春は体質改善に取り組みませんか?

「溜め込む」状態というのは、細胞での「出る⇔入る」が正常にできておらず、基礎代謝が落ちている状態。基礎代謝が落ちると体温は下がり、身体は汗をかきにくくなります。汗をかかずに余分な水分が体内に溜まると冷えを感じ、熱を逃さないようにさらに代謝を下げるという悪循環を招きます。

ダイエットのために運動をしようと意気込んでも、代謝が落ちている状態では筋肉への血流が滞ってしまうため、筋肉は硬くなり本来の力を発揮できません。さらに、筋肉が硬化することで肩こりや腰痛、そして冷えの原因になることもあります。

こうした悪循環を断ち切り「溜め込めにくい身体」を作るには、次の3つのポイントを意識しましょう。1つ目は「生活リズムを整える」こと。2つ目に「水分補給」、そして3つ目に「腸を整える」ことです。

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「生活リズムを整える」近道としておすすめなのが、朝のルーティーンを作ること。起床後、深呼吸とともにゆっくりとストレッチを行なうことで体内に酸素が取り込まれ、血流アップが図れます。自律神経も調整できるため、身体のスイッチもオンに。そこに「食事」を取り入れれば1日のリズムが作りやすくなります。

中でも20代は、全世代で最も朝食の欠食率が高いというデータも。若さゆえに朝食を食べなくても活動できるかもしれませんが、20代は特に生活の変化も大きく、ストレスを感じやすい年代でもあります。全年代に共通することですが、中でも若年層の方は、意識的に朝食+朝のルーティーンで健康作りを実践していきましょう。

2つ目の「水分補給」は、前章でもご紹介した通り。水分不足は血流悪化に影響を与えるため、細胞にしっかりと栄養素を届け、細胞で不要となった老廃物をしっかり回収できる身体を作るためにも、普段から水分補給を意識しましょう。

そして3つ目は「腸を整える」こと。腸は栄養素の消化吸収や老廃物の排出を行う器官。腸の動きが鈍くなると老廃物が腸に停滞して腐敗し、腸内環境が悪化するという悪循環が生まれたり、必要な栄養素が吸収されずに全身の代謝が落ちる原因になったりします。

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しかし腸の状態が良いと、食べたものの中から身体に合うものとそうでないものを腸が取捨選択し、必要なものだけ吸収できるようになるため、さらに身体の代謝が高まるのです。きのこや野菜など、腸を整えるのに欠かせない「食物繊維」の豊富な食材を食事に取り入れて腸を整えていきましょう。中でもきのこは、糖質や脂質、タンパク質を代謝するのに欠かせない「ビタミンB群」も豊富なため、ダイエットを強力に後押しします。

体重増加が気になったり身体のだるさを感じたりする時には、何かが体内で滞っているサインかも。そんな時は日々の生活習慣や食事に目を向けて「溜め込みにくい身体」作りを意識しましょう。

食事や生活にちょっとした工夫を取り入れるだけで、心や身体が刺激され、自分自身を健康に保つことができるはずです。4月は変化の激しい時期ですが、生活リズムや食事を整え、エネルギッシュに始まりの季節「春」を楽しんでいきましょう!

4月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典(いけだ まさのり)

群馬大学医学部 卒業
医療法人雨宮病院 副院長

渡邉 華帆(わたなべ かほ)

理学療法士
雨宮病院リハビリテーション部

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