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菌活コラム

季節の変わり目ケアで、春を軽やかにスタート!

2024.04.01
季節の変わり目ケアで、春を軽やかにスタート!

春の花々が各地で咲き始め、暖かい日も増えてきましたね。新年度を迎え心機一転、新しいことにチャレンジしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、4月は環境の変化や不安定な気候の影響から、心身ともに負担がかかる時期でもあります。そうした不安は食事で解消して、万全の状態で新しいスタートが切れるように対策をしていきましょう。

INDEX

・健康を支える「自律神経」のこと、知っていますか?
・自律神経を安定させるために最も大切なのは「食事」
・腸を健康に保つことが自律神経の安定につながる!
・運動でも自律神経の働きを整えよう

健康を支える「自律神経」のこと、知っていますか?

季節が切り替わるこの時期、寒暖差や環境変化などで疲れやだるさを感じていませんか?また、それらの影響から肩こりや腰痛などの症状が起こりやすくなるのもこの時期の特徴です。そんな体調不良や精神的不安を改善するために必要なのは、「自律神経を整えること」と「免疫を高めること」です。

まず、自律神経とは何か、皆さんご存知でしょうか。よく、「自律神経のバランスが大切」という話を耳にすると思います。自律神経は、「意思とは無関係に働く内臓器官を支配する神経系」のこと。つまり、心臓・胃・腸などの臓器や汗腺などを自律的に働かせ、呼吸・体温・血圧など自分の意志ではどうすることもできない「生きるための活動」を調整する神経です。全身にくまなく張り巡らされており、あらゆる臓器の働きを制御し、ストレスや環境の変化などに応じて身体を微調整しながら、心身の健康維持に重要な役割を果たしています。

自律神経を安定させるために最も大切なのは「食事」

自律神経を整えるには「生活習慣」を整えることが欠かせませんが、生活習慣とは大きく分けて「食事・睡眠・運動」の3つ。中でも一番大切なのは毎日皆さんが欠かさず行っている「食事」です。

ある程度決まった時間に3食食べ、栄養バランスの良いものを取り入れて生活のリズムを作っていきましょう。その中で、覚えておいていただきたいのが「偏食をしない」ことと、できるだけ「同じ時間に食事をする」こと。

偏食は、エネルギー代謝や筋肉の合成、内臓の働きなどに影響を与え、それぞれが円滑に行われなくなったり、ホルモン合成が正常に行われなくなったりすることで、自律神経の乱れを引き起こします。
また、食事の時間が定まらないと胃腸がスムーズに消化・吸収を行えず、身体に負担がかかるだけでなく、間食が増えて便秘や肥満の一因に。食事は一日のリズムをつけるのに非常な役割を担っているので、自律神経を整える近道なのです。

腸を健康に保つことが自律神経の安定につながる!

食事をするうえで意識したいのが「腸」によい食材をとること。腸には多くの自律神経が集まっているため、自律神経を整えるために腸の状態を良好に保つことが欠かせません。これは腸が「第二の脳」と呼ばれる所以でもあり、腸の状態は自律神経を介して脳や他の臓器にも影響を与えています。腸を整えれば、自律神経を安定させることにも繋がります。

腸内環境を良好に保つには、食物繊維が欠かせません。きのこや海藻、切り干し大根などの水溶性食物繊維には、便を柔らかくしてスムーズな排便を促したり、腸の善玉菌のエサとなって善玉菌優位の腸をつくったりします。また、きのこやごぼうなどに豊富な不溶性食物繊維は、便のカサを増やして腸を刺激し、排便を促す効果があります。
腸を効率よく腸を整えるためには、この水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を2:1の割合でバランスよくとることが大切ですが、中でもきのこはその両者をバランスよく含むため、腸活にぴったりな食材です。

また、きのこをはじめとする食物繊維が豊富な食材は「噛む」ことを助長する点でも大切な食材です。噛む刺激は脳の満腹中枢を刺激したり、胃腸を刺激することで消化・吸収を促したりする効果があり、それらすべてが「リズム」となって、自律神経を整えていくのです。

加えて、豚肉やうなぎ、鰹節、そしてきのこに含まれるビタミンB1は疲労回復やエネルギーチャージ効果があり、疲労感を感じやすいこの時期には特にとりたい栄養素。ビタミンB1は不足すると心疾患、糖尿病のような生活習慣病のリスクを上昇させると言われているため、積極的に食生活に取り入れましょう。

運動で自律神経の働きを整えよう

「食事」とともにストレッチなどの「運動」習慣もぜひ取り入れましょう。自律神経は脳と脊髄から出ているため、猫背などの姿勢で背骨が硬くなると自律神経が正常に働かなくなります。背伸びや腰・肩周りのストレッチを行なったり、腹式呼吸で体幹機能を促したりすることで筋肉の緊張がほぐれ、背骨の動きが良くなります。さらに、血流が改善してリラックス効果も高まるため、睡眠の質が良くなることも期待できます。

腹式呼吸は、お腹が膨らむように3秒かけて鼻から息を吸い、3秒息を止め、背中とお腹がくっつくようなイメージで6秒かけて口から吐くという流れで呼吸を行う体操です。腹式呼吸を行うことで交感神経が優位な状態から副交感神経優位に切り替えられるため、夜寝る前や緊張をほぐしたい時におすすめです。簡単にできるので、運動が苦手な方はこの腹式呼吸から始めてみるのもいいでしょう。

睡眠については、次回のコラムで詳しくご紹介します。
晴れ晴れとした気分で春を楽しめるように腸内環境や自律神経を乱さない生活習慣を心がけ、心も身体も整えていきましょう!

今月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典(いけだ まさのり)

群馬大学医学部 卒業
医療法人雨宮病院 副院長

渡邉 華帆(わたなべ かほ)

理学療法士
雨宮病院リハビリテーション部

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