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菌活コラム

春へ!インナーケアで輝くわたし

2023.02.01
春へ!インナーケアで輝くわたし

2月4日の立春を迎えると暦の上では春が始まります。しかし、1月後半から2月前半は1年のうちでもっとも寒い時期のため、体調管理にも気をつけながら、春に向けた準備を始めたいのがこの時期です。そこでポイントなるのが「肌ケア」と「腸ケア」。冬の間の「肌ストレス」対策を行うことで春に向けて美容の準備をするとともに、寒さから引き起こされる「腸の乱れ」を改善し、キレイと健康、両方の土台作りを始めましょう。

INDEX

・「寒さ」「乾燥」「花粉」が原因で肌トラブルが起こる仕組みとは?
・冬の肌ケアには保湿+ビタミンB群が不可欠!
・寒さが厳しい季節に起こりやすい「停滞腸」とは?
・腸の働きを維持するポイント①「体を温める」
・腸の働きを維持するポイント②「自律神経を整える」
・腸の働きを維持するポイント③「食物繊維を摂る」

「寒さ」「乾燥」「花粉」が原因で肌トラブルが起こる仕組みとは?

冬は、乾燥によって肌トラブルが起こりやすくなるイメージを持つ方は多いと思いますが、実は、乾燥だけでなく寒さ(冷え)や花粉も肌トラブルの原因となります。

この時、身体では以下のようなことが起きています。

  1. 気温が低くなることで、体温を逃さないよう全身の血管が収縮
  2. それによりリンパの流れが悪くなり、肌の代謝低下、さらにターンオーバー機能の低下が起きる
  3. ターンオーバーが乱れると、肌表面に古い角質が残る
  4. 古い角質が残ると、肌に水分を溜め込むことができなくなる

こうして肌に水分が保持できなくなると、乾燥肌などの肌トラブルを引き起こしてしまうのです。古い角質はくすみやシミ、そしてニキビや吹き出物など肌荒れを引き起こす原因にもなるため、肌の代謝の低下は、トラブルがトラブルを生む悪循環を作り出します。

菌活コラム2月

また、空気が乾燥して肌の水分量が低下すると、一時的にターンオーバー機能が乱れることで未熟な角質細胞が大量に作られてしまいます。未熟な角質細胞は保湿機能やバリア機能が不十分なため、肌はますます乾燥しやすくなり、肌のカサつきや肌荒れを引き起こし、乾燥じわなどの原因にもなります。

さらに、花粉が肌トラブルの原因となることも。花粉の季節に肌の赤みや熱っぽさを感じたら、それは「花粉皮膚炎」かもしれません。これはアレルギー反応の一つで、肌のバリア機能が低下している状態で花粉など外部からの刺激を受けると、免疫システムが働くことで肌トラブルを引き起こすとされています。

冬の肌ケアには保湿+ビタミンB群が不可欠!

肌トラブルを引き起こす“難敵”が次々にやってくる冬ですが、対策するには肌のバリア機能を維持・回復することが重要。そのためには【こまめに保湿して肌の乾燥を防ぐこと】、そして【ビタミンB群を摂取して肌の健康を回復すること】が大切です。

中でも、ビタミンB2、B6は肌の健康に必須の栄養素。ビタミンB2は肌のターンオーバーを促して皮膚や粘膜を正常な状態へ導き、ビタミンB6は糖質や脂質などの代謝を促し、皮膚や粘膜の再生を助けてくれます。さらにビタミンB6は、女性ホルモンであるエストロゲンの合成を助け、ビタミンB2とともに皮脂量を調節してニキビ予防にも役立ちます。

ビタミンB群を含む食材には、豚や牛のレバー、卵やきのこがありますが、中でもきのこは低カロリー・低脂質なうえ、腸を整える食物繊維や抗酸化作用のあるエルゴチオネインも豊富に含みます。そのため、肌の健康回復とともに、春に向けたダイエットにも効果を発揮する食材としてぜひ毎日摂るようにするといいでしょう。

寒さが厳しい季節に起こりやすい「停滞腸」とは?

冬の体調管理でもう一つ気をつけたいのが「冷えによる腸の不調」。気温の低下により身体が冷えると、交感神経が興奮し体温を上昇させようとします。一時的であれば問題ないのですが、室内外で気温差が激しかったり、長時間身体が冷えるようなことがあったりすると交感神経が優位になりすぎて自律神経のバランスが崩れてしまいます。

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自律神経の乱れや交感神経が優位になることで起こる弊害は、腸管運動が抑えられてしまうこと。腸には多くの自律神経が集まっているため、自律神経が乱れることで腸内環境が悪化したり、交感神経が優位になることで血管が収縮し、腸に向かう血液量が少なくなったりするため、腸の働きが鈍くなってしまうのです。この状態を「停滞腸」と言い、消化・吸収・排泄がうまく行われなくなるため、下腹部のハリや腹痛などを感じたり、便秘や下痢などの不調を引き起こしたりすることがあります。

腸の働きを維持するポイント①「身体を温める」

腸の働きを整えるポイントとして、①体を温める、②自律神経のバランスを整える、③食物繊維を摂る。この3つを意識することが重要です。

まず、身体を温めるためにおすすめなのは、お風呂に入ること。気温が低い冬場は、40℃くらいのお湯に15〜20分ほど浸かると身体が芯まで温まり、温熱効果により副交感神経も優位に。そうすることで自律神経のバランスが整い、腸の働きが活発になる効果も期待できます。また、食べたものを代謝するときに熱が生み出されるため、1日3食食べることも大切。特に、朝食をしっかりとることや、食事に温かいスープやお茶を合わせることを意識すると、さらに良いでしょう。

腸の働きを維持するポイント②「自律神経を整える」

自律神経のバランスを整えるには、「体内時計」がカギを握ります。体内時計の周期は「概日リズム(サーカディアンリズム)」と言い、1日25時間なのだそう。体内時計のほうが地球の周期より1時間長いと言われており、そのためには毎日リズムの調整が必要となります。体内時計のズレを修正するには、朝決まった時間に起きて朝日を浴びること。太陽光を浴びることで体内時計がリセットされ、自律神経が整うことで腸にも良い影響を与えてくれます。

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ちなみに、体内時計のリセットがうまくいかず、リズムが崩れると不眠症や高血圧など自律神経の乱れを引き起こすだけでなく、免疫低下・肥満・糖尿病・精神疾患の原因になるとも言われています。健康管理を行う上でも、体内リズムを保つことは意識したいポイントと言えるでしょう。

腸の働きを維持するポイント③「食物繊維を摂る」

最後に、食物繊維を摂ることは、腸内環境を改善するために欠かせません。食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、水溶性食物繊維は芋類や海藻類に多く、糖質やコレステロールの吸収抑制や、体外に排出する働きがあります。また、不溶性食物繊維はゴボウや豆類、玄米などの穀類に多く、腸を刺激し排便を促したり、腸内細菌の餌となって腸内環境を整えたりするのに役立ちます。ちなみにきのこはこの両方を豊富に含むため、腸内環境を整えるには最適な食材と言えるでしょう。普段の食生活でも食物繊維は不足しやすいと言われているため、きのこを毎日意識して食べるようにすると良いでしょう。

菌活コラム2月

暦の上では春とはいえ、まだまだ厳しい寒さが続きます。お肌もお腹もしっかりケアをして、本格的な春を笑顔で迎えられるよう、一足早く準備をはじめましょう!

2月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典(いけだ まさのり)

群馬大学医学部 卒業
医療法人雨宮病院 副院長

渡邉 華帆(わたなべ かほ)

理学療法士
雨宮病院リハビリテーション部

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