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菌活コラム

秋の菌活で寒暖差ケア♪健康と美容を叶える食事術~ピンクリボン月間~

2023.10.01
秋の菌活で寒暖差ケア♪健康と美容を叶える食事術~ピンクリボン月間~

心地の良い秋風が吹き、心も身体もアクティブになる10月。一方で、今月は「ピンクリボン月間」でもあります。ピンクリボン月間とは、乳がんの正しい知識を広め、乳がん検診の早期受診の推進などを目的として、毎年10月に行われる世界規模の啓発キャンペーン。今月は、秋を楽しむとともに、ご自身や大切な人の健康について、考えてみてはいかがでしょうか。

INDEX

・日本の乳がん検診受診率は先進国の中で低い傾向に
・免疫アップは腸内の「酪酸菌」がカギを握る!
・「身体を温める食事」も免疫アップには効果的
・「肥満」は免疫機能を低下させる一つの要因に
・ストレッチだけでもOK! 身体を動かして免疫アップを図ろう
・ダイエットの強い味方。きのこに豊富な食物繊維の健康効果とは?
・食事を工夫して、秋の美肌作りにもアプローチ!

日本の乳がん検診受診率は先進国の中で低い傾向に

乳がんは現在、日本人の11人に1人が発症する病気と言われ、30歳を過ぎると発症する確率も上昇します。先進国の中で日本の乳がん検診受診率は低い傾向にあり、年々死亡率が増加傾向にあることも事実。しかし、早期発見・早期治療で治る病気でもあります。自分のことはつい後回しになりがちですが、乳がんをはじめ、どんな病気でも自分の身体に耳を傾けることから予防は始まると考えましょう。

免疫力アップは腸内の「酪酸菌」がカギを握る!

秋晴れの日が多い10月ですが、残暑から一転、肌寒さを感じる日も多くなります。身体が寒さに慣れていないため、風邪などの体調不良を抱えやすい時期でもあります。様々な病気や日々の不調に負けないためにも「食事の工夫」「生活習慣の改善」によって免疫力を高めていくことが大切です。聞き慣れたことかもしれませんが、当たり前のことを継続して実践することが難しいことであり、大切なことでもあるのです。

まず「食事の工夫」については、「健康の要」と呼ばれる腸を整え、免疫力の向上を図ることが不可欠。全身をパトロールする免疫細胞は腸で約7割が作られるため、腸を整えることは全身の健康にもつながります。腸を整える食物繊維が多い食材と言えば、きのこ類をはじめ、海藻、根菜、大豆などがありますが、中でもきのこを継続して食べると免疫に関わる「酪酸菌」という善玉菌が増えることがわかっています。酪酸菌が増えることでアレルギー反応の抑制に関わるIgA抗体も増加するため、食物繊維を積極的に摂ることは免疫力アップに加えて、秋の花粉症予防にも有効です。

「身体を温める食事」も免疫力アップには効果的

寒暖差が大きくなる10月は、冷えにも注意が必要。体温が1℃下がると免疫力が30%低下すると言われることから、身体を冷やさないための食事も意識しましょう。具体的には、身体を温めたい時は筋肉の材料となるタンパク質(肉や魚)や、糖の代謝を促して熱産生を助けるビタミンB1(豚肉やきのこ類)、血行に関わるナイアシン(魚やきのこ類)などを積極的に摂りましょう。また、これらの食材を使った鍋料理や汁物もおすすめ。水は一般的に「温まりにくく冷めにくい」ため、温かいお鍋や汁物は身体を効率よく温めるのに役立ちます。内臓が温まると血液の巡りが良くなり、体内の代謝も円滑に行われるようになるため、体内機能の向上や身体の調子が良くなることにつながります。

「肥満」は免疫機能を低下させる一つの要因に

秋の体調ケアでもう一つ重視したいのが「生活習慣の改善」。現代は食生活の欧米化、運動不足、不規則な生活、ストレスなどの要因から、肥満の人が増加しています。肥満がなぜ健康を阻害するのかという理由の一つには、脂肪細胞が産生するホルモン「レプチン」があります。「レプチン」は、免疫機能を低下させると考えられているため、肥満を放っておくと日々の健康管理に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、一見痩せているのに内臓脂肪が多い「隠れ肥満」も要注意。隠れ肥満とは、筋肉量が少ないために身体の脂肪の割合が高い状態のこと。心当たりがある人は、生活習慣を見直して身体の内側から健康作りを意識するようにしましょう。

ストレッチだけでもOK! 身体を動かして免疫力アップを図ろう

生活習慣の改善というと「忙しくて」「時間がなくて」と理由をつけて後回しにする人も多いかもしれませんが、時々深呼吸をする、間食を減らす、水分をとる、仕事中の姿勢を意識するなど、すぐにできることもたくさんあります。できるところから始めてみて、ご自身の生活への意識が高まったらストレッチや運動を取り入れるなど、ステップアップしていくと無理なく習慣化することができるはず。筋肉量と免疫力には深い関係があり、リンパ球などの免疫細胞は筋肉の中に蓄えられているアミノ酸によって活性化するため、運動により筋肉量を増やすことは免疫力を高めることにつながります。

運動をする時間がないという方は、ストレッチ10分でもOK!10分のストレッチだけで、次のように連鎖的に嬉しい効果が期待できます。

①筋肉の硬さがとれ、関節の動きが良くなる
②関節の可動範囲が広がることで、立つ、座る、歩く、家事をするなど生活動作がしやすくなる
③運動量が増えて筋肉が維持される。また、身体に余計な力が入らなくなることで疲れにくくなる
④動く意欲が高まるので必然的に1日の活動量が増え、代謝も高まる

ストレッチは毎日継続することが大切。起床後、睡眠中に凝り固まった筋肉をほぐすために、そして夜寝る前、一日動かした筋肉の疲労やむくみをとるためにストレッチを行ってみましょう。運動が苦手という方も、関節に痛みを抱えている方も続けやすいと思いますので、入門編として実践してみてはいかがでしょうか。

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10月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典(いけだ まさのり)

群馬大学医学部 卒業
医療法人雨宮病院 副院長

渡邉 華帆(わたなべ かほ)

理学療法士
雨宮病院リハビリテーション部

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