PAGETOP
菌活コラム

メンタルは健康状態のバロメーター!食事で叶えるメンタルケアとは

2024.05.13
メンタルは健康状態のバロメーター!食事で叶えるメンタルケアとは

5月も後半になり、仕事やお子さんの学校・部活動など様々な場面で本格的に忙しくなる時期ですね。一方で、夏に向かって気温が上がり、暑さに身体が慣れず、疲れを感じることが増えるかもしれません。忙しさや疲れは、蓄積すると無気力やうつなどメンタルの不調を招くことも。メンタルの状態が健康状態の一つのバロメーターにもなりますので、日々をしっかりと力強く過ごしていけるよう、この時期は意識的にメンタルケアをすることも大切です。

INDEX

・メンタルが強い人は「健康状態」も整っている!
・メンタルを安定させるにはどうすればいいの?
・現代人は、メンタルの安定を支えるGABAが不足している
・GABAを多く含むきのこでメンタルケアを叶えよう

メンタルが強い人は「健康状態」も整っている!

日常的に、あるいはスポーツをするシーンなどで「メンタル」という言葉をよく耳にしますが、メンタルとはどんな内容を指すのでしょうか。もともとは「精神的な〜」と言う意味を持つものですが、日本では精神状態そのものを指す言葉として使われます。例えば、メンタルが強いと言われる人は、打たれ強い人、メンタルが弱い人は打たれ弱い人という意味合いを持ちます。では、メンタルが強い人の特徴とは、どのようなものでしょうか。

メンタルが強いと言われる人は、自己肯定感が高い・ストレスの発散方法を知っている・自己主張が得意・今に集中している・身体の健康状態がいいなど、主に「ストレスを溜め込まない人」に多いと考えられています。
加えて、実はメンタルが強い人やメンタルが安定している人は、考え方だけではなく、身体の状態も良いと考えられます。

メンタルを安定させるにはどうすればいいの?

メンタルを安定させるための要素はいくつかありますが、中でも必要なのは、自律神経です。
自律神経は、体温調整・睡眠などの生体リズムや、怒り・不安などの情動行動を調整する脳の視床下部と密接に関わっています。そのため、自律神経が整っていれば、小さなストレスがあったとしても自身の感情や生体リズムが乱れにくくなりますが、ストレスや不規則な生活、不安定な気候などが原因で自律神経の中の「交感神経」が優位な状態が続くと、脳が興奮し、睡眠の質やストレス耐性が低下し、精神的な疲労感を感じることが多くなります。つまり、自律神経のバランスを整えることで睡眠不足や精神的な不安が和らぎ、身体の調子も上向きになり、結果的にメンタルケアにもつながるのです。

現代人は、メンタルの安定を支えるGABAが不足している

また、メンタルの安定は食事でも作ることができます。食事から得られる成分でメンタルケアに良いとされているのがγ(ガンマ)–アミノ酪酸です。いわゆるGABAと言われるものです。
GABAはベストパフォーマンスを求められるトップアスリートのストレス対策にも用いられており、主に脳や脊髄で抑制性の神経伝達物質として働いています。脳に作用することでストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせる作用があるのです。

例えば、GABAを摂取することで副交感神経が優位に作用し、血圧を下げたり、睡眠の質を上げたりする作用があります。つまり、GABAには気持ちを落ち着かせる「抗ストレス作用」があるのです。
GABAは体内で十分な量が作り出されているのですが、ストレスにさらされたり、高齢になるにつれ体内のGABA量が少なる傾向に。現代社会には様々なストレス要因が存在しており、身体はそれを和らげようとするため、体内のGABAは常に不足状態になっているとも言われています。GABAが不足すると興奮系の神経伝達物質が多く分泌されるのを抑えることができなくなり、精神的な緊張状態が続いてしまいます。

GABAを多く含むきのこでメンタルケアを叶えよう

GABAが多く含まれる食材には、発芽玄米やトマト・ナスなどの野菜、そしてきのこが挙げられます。きのこ類の中でも特にGABAの量が多いとされているのがブナシメジやブナピーです。また、きのこは食物繊維が豊富なため、自律神経の集まる腸を整えることで自律神経のバランスを保つ効果も期待できます。さらに、疲れを和らげて睡眠の質を高めると言われる「オルニチン」や「エルゴチオネイン」などのアミノ酸も豊富なため、複合的にメンタルケアをサポートしてくれます。きのこはうま味も豊富なため、和洋中どんな料理とも相性が良い万能食材。ぜひ、日々の料理にきのこをプラスして、食生活からメンタルを整えていきましょう。

メンタルを安定させるためには、ポジティブな思考に加えて健康的な身体を保つことが欠かせません。GABAなどの栄養素やきのこを食事に取り入れ、現在の日常に多く潜んでいる目には見えないストレスを軽減し、前向きで充実した毎日を作っていきましょう。

今月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典
医療法人雨宮病院 副院長 / 群馬大学医学部 卒業

渡邉 華帆
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

志摩 龍之介
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

きのこらぼに無料会員登録をしていただき、ログインした状態で記事をご覧いただくとポイントがもらえます。
貯まったポイントは、プレゼント応募にご利用いただけます。