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菌活コラム

きのこでカラダの“におい”ケア!においの原因を知って、身体の内側からケアしよう

2024.05.01
きのこでカラダの“におい”ケア!においの原因を知って、身体の内側からケアしよう

初夏の過ごしやすい気候となり、外でアクティブに過ごされる方も多い時期。一方で、気温が上がったり活動的になったりすると汗などの「におい」が気になることも多いのではないでしょうか?

コロナ禍で長く続いたマスク生活から解放されつつある今、自身のにおいに悩みを持つ方は多く、男性の場合で「加齢臭」、女性の場合で「頭皮の匂い」、男女共通では「汗のにおい」に悩みが集まっているようです。
匂いはどのような原因で出てしまうのか、さらにはこの悩みを抑えるために何をすべきなのか?
ここでは匂いが気になる夏に向けて、悩みを解決する方法を一緒に見ていきましょう。

INDEX

・「におい」が出る原因とは?
・汗と「におい」の関係性
・カラダのパーツによって“におい”が違うのは「汗腺のちがい」が原因?
・加齢臭に頭皮のにおい…その原因とは。
・においを抑えるポイントは「腸肝循環」!食事でできる対策とは

「におい」が出る原因とは?

自分では気づかないうちににおいが強くなり、友人や家族に指摘されてしまった経験はありませんか?
仕組みや原因を知っておくと、これまで以上ににおいの対策に意識が向いて、根本的な解決につながっていくはずです。
においが出る原因は、「汗」「皮脂」「垢」などの老廃物に含まれる成分が皮膚の上で分解され、その際ににおいの原因となる揮発性の成分が発生するためです。
活動量が増えたり気温が高くなったりすることで汗をかくと、この作用が助長されるためにおいが強くなると考えられています。

汗と「におい」の関係性

皮膚には、
・皮脂を分泌する「皮脂腺」
・汗を分泌する「汗腺」
という2つの組織が存在しています。

皮脂には皮膚にうるおいを与えて保護する役割があり、汗には体温を調節する役割があります。運動をした時や辛い物を食べた時、緊張やストレスを感じた際に汗が出るのは、汗腺が熱に反応して上昇した体温を下げるためです。

皮脂や汗は、分泌されたばかりでは実はほぼ無臭。しかし、皮脂や汗をそのままにしておくと、皮脂や汗に含まれる脂質やタンパク質などの成分が分解されることで不快なにおいが生まれます。そのため、汗や皮脂やできるだけはやくふき取ることが大切です。

さらに、辛いもの、味の濃いものを過度に摂った際に汗の匂いが強くなるのは、食品の成分から作られた揮発性成分が汗腺・皮脂腺を通してガスとして出されることが原因と言われています。

カラダのパーツによって“におい”が違うのは「汗腺のちがい」が原因?

先程ご紹介した「汗腺」には体温調整やデトックスの役割を持つ汗を作る作用がありますが、汗腺には、
・エクリン腺
・アポクリン腺
の2種類があり、これらの汗腺から発生するにおいには大きな違いがあります。

○エクリン腺とは?
エクリン腺はほぼ全身にあり、手のひらや足の裏に多く分布しています。
約99%が水分で、微量の塩分、アミノ酸、尿酸などで構成されています。
気温が高い暑い日、運動をした時などに流れるさらさらとした汗で、かき始めはキツいにおいを発することがほぼありません。ただ、エクリン腺からの汗はアミノ酸などを含むため、時間の経過とともに少しずつ分解が起こり、においが発生しやすくなります。
汗をかいてから時間がたつほどにおいがきつくなるのは、エクリン腺のこのような性質が理由です。

○アポクリン腺とは?
アポクリン腺は、性器周辺やワキなどに分布しています。
水分は約70~80%程度で、その他にタンパク質、脂質、脂肪酸といったにおいの元になる成分が多く含有されています。ワキや性器周辺が他のパーツよりもにおいが強く出てしまうのは、アポクリン腺が多く存在することが理由です。

加齢臭に頭皮のにおい…その原因とは。

また、多くの方が悩みを抱える「頭皮のにおい」ですが、頭皮は皮脂腺が身体よりも2倍多く存在していたり、角質細胞が剥がれ落ちたフケが分解されてたり、髪の毛が周囲のニオイの元を吸着・凝縮しやすい性質であることなどの理由からにおいが強く出るといわれています。

また、40代から気になることが多い加齢臭については、加齢の影響により、分泌する皮脂の成分が変わりにおいの原因となる「ノネナール」という物質が増えたり、皮脂が酸化した過酸化脂質が増えたりすることが原因といわれています。

身体のにおいは男性・女性でも異なり、一般的に皮脂分泌が多い男性の方がにおいは強い傾向にあります。
また、女性ホルモンには汗を抑制する役割がありますが、閉経前後の更年期に差し掛かると女性ホルモンのバランスが一気に崩れて汗をかきやすくなり、においが強くなるといわれています。

においを抑えるポイントは「腸肝循環」!食事でできる対策とは

においを抑えていい汗をかくためには、食事が有効な対策です。悩みを解決するキーワード「腸肝循環」の重要性と役に立つ食事内容を見ていきましょう。

腸肝循環とは、食事でとった栄養素やホルモンなどの様々な物質が、胆汁と共に胆管を経て十二指腸に分泌され、腸管から再び吸収されて門脈を経て肝臓に戻るサイクルのことをいい、この物質の中には「におい」の原因物質も含まれています。
そのため腸肝循環のサイクルが悪いと、においの原因物質が血液内に入り込み、血液を通って皮膚などに分泌され、身体のにおいにつながってしまいます。

腸肝循環のサイクルを整えるために重要なのが「食物繊維」の豊富な食材をとること。
効果的な食べ物には、きのこ、海藻類、納豆などがあり、腸内環境にアプローチすることで腸肝循環を整え、においの対策に役立ちます。
中でも特にきのこは、
・菌類特有の食物繊維を含み、効率的に腸を整える
・肝臓の働きを助ける「オルニチン」を含む
ため、腸だけでなく肝臓機能を助ける効果も。肝臓はにおい成分であるアンモニアを分解するという働きもあるため、肝臓をサポートするきのこはにおい対策の心強い味方です。

また、年齢を重ねるごとに気になってくる加齢臭は、「動物性脂肪の摂り過ぎに注意する」「酸化を抑制する食べ物を摂る」ことがポイントです。
酸化抑制に効果的な栄養素としては、
・きのこに含まれるエルゴチオネイン
・柑橘類や野菜に含まれるビタミンC
・カボチャ、アーモンドに含まれるビタミンE
・ゴマや豆乳、チョコレートなどに含まれるポリフェノール
などがあります。ぜひ、これらの栄養素・食べ物を積極的に摂り入れてみましょう。

また、食事と同じように、日常生活を過ごす上でも効果的な匂い対策があります。
その方法が、乳酸を抑えるということ。40代以上になって活動量が低下すると、汗腺の働きも弱まり汗の中に乳酸が分泌され、「ジアセチル」という強い匂いを発してしまいます。
乳酸の発生を抑えるためにも、ストレッチ、ウォーキングなどの有酸素運動を適度に行ったり、入浴で血流を促すことは効果的。汗をかくことに抵抗感を感じる方も多くいらっしゃいますが、におい対策のためにも汗は積極的にかき、汗腺の機能を低下させないことを意識しましょう。

汗には体温調整や皮膚をきれいに保つ働きもありますので、汗をかくことを避けずに、食事をはじめ、適度な運動や入浴などを心がけることで“においケア”をして、初夏を思い切り楽しんでいきましょう!

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