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菌活コラム

ココロとカラダの疲れケアで初夏をもっとアクティブに♪

2024.05.01
ココロとカラダの疲れケアで初夏をもっとアクティブに♪

爽やかな五月晴れに夏の気配を感じる季節になってきました。新年度を迎えてから約1ヵ月が経ち、新しい環境にも慣れはじめる頃ではないでしょうか。一方で、「五月病」という言葉があるように、心身の疲れや不調が表面化しやすい時期でもあります。気持ちの良い初夏を楽しみながらも、体調管理も忘れずに心がけたいところですね。食事や生活習慣を整えて、心身ともに健康で生き生きとした生活が送れるよう対策をしていきましょう。

INDEX

・年齢によって異なる「五月病」の症状
・不調を感じる時こそ「腸内環境改善=お通じ」を意識しよう
・腸の働きを整えるには食物繊維が不可欠!
・不調&疲れケアにはきのこのビタミンB群が強い味方に!

年齢によって異なる「五月病」の症状

5月になるとよく耳にする「五月病」という言葉。正式な病名ではありませんが、俗に、新生活で知らず知らずのうちにストレスが溜まり、5月に入る頃に身体のだるさや疲れ、意欲が湧かない、よく眠れない、食欲がない、不安があるといった心身の不調が現れることを指します。

もともとは、厳しい受験を乗り切った新大学生や、環境が大きく変わる新社会人に多くみられる症状とされていましたが、どの年代も少なからず5月は心身の不調を感じやすいと言われています。

「心身の不調」「疲れ」と一口に行っても、「心の不調」「肉体の不調」など種類は様々。年代ごとに以下のような特徴が挙げられます。

【20代】心の不調が多い傾向・・・人間関係の悩みや、新しいことに触れる機会が多いことから、心の疲れを感じやすいとされる

【30・40代】肉体の不調が多い傾向・・・一般的に「働き盛り」と言われる世代。仕事での責任が大きくなったり、子育て・介護など家事の負担が多くなったりすることで肉体的な疲労を感じやすい傾向に

【50代以上】どちらかというと心の不調が多い傾向・・・仕事が落ち着き始め、若年層・中年層と比べると心身の不調を感じる割合は減少しますが、身体を動かす機会が減少することで心身の不調が表れやすいとされる

年代によって不調の原因は様々ですが、まず大切なのは、定期的に自分の身体に耳を傾け、不調を感じた時には食事や休息などで身体を労わること。その中で、体調のバロメーターとして意識したいのが「腸」の状態、つまりお通じです。

不調を感じる時こそ「腸内環境改善=お通じ」を意識しよう

腸には、血圧・心拍数・体温・消化・体液の分泌・排尿・排便など、生きていくために必要な身体の調節を行う「自律神経」が多く集まっています。人体が形成される時、一番はじめに作られるのは「脳」ではなく「腸」。「腸は考える臓器」とも言われるほど、腸の調子が全身の調子を支配していると言っても過言ではありません。

ストレスや疲れが溜まると自然と腸の動きが鈍くなり、気づいたら何日も排便がない…ということがよくあります。排便が行われずに腸に老廃物が溜まると、身体に必要な栄養素の吸収能力が低下し、老廃物が身体に再吸収され、全身の代謝が落ち、結果的に疲れやすさや無気力を招いてしまいます。

腸の働きを整えるには食物繊維が不可欠!

そこで、腸内環境を整えるために重要なのが「食物繊維」です。

人間の腸内には100〜1000種類、100兆個の腸内細菌が存在し、役割によって「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つに分けられます。この腸内細菌のバランスの良い状態が、「善:悪:日和見=2:1:7」の割合と言われています。食生活の乱れなどにより、このバランスが崩れると腸の調子が悪化傾向に。食物繊維は善玉菌のエサとなることで善玉菌優位の腸づくりに役立つため、きのこや野菜、海藻など、食物繊維が多く含まれる食品を意識的に摂取することが大切なのです。

また、腸内細菌は個人差がとても大きいのも特徴の一つ。腸内細菌によってエサになる食物繊維も異なるため、きのこ、野菜、海藻など、食物繊維を含む様々な食品をとることが腸内環境を整える近道となります。中でもきのこは、食物繊維の量が豊富なことに加え、「菌類」であるがゆえに食物繊維の種類も豊富。そのため、いろいろな人の腸内細菌を活発化する確率が高く、腸内環境を整える効果が高いことが臨床試験からも明らかになっています。

腸内環境が整うことで身体に必要な栄養素をしっかり吸収できるようになりますし、老廃物も排出されるようになり、結果的に全身の代謝も上がります。また、自律神経のバランスも整うため、心身ともに元気になり疲れにくくなると考えられます。

不調&疲れケアにはきのこのビタミンB群が強い味方に!

腸を整えることに加えて、代謝を助ける栄養素を摂ることも重要。一般的に、エネルギーの素となる「糖質」や「脂質」は食生活の中で不足することはありません。しかし、これらの栄養素は単体ではエネルギーにはならず、代謝してエネルギーに作りかえる「ビタミンB群」の存在が不可欠です。きのこは、糖質を代謝する「ビタミンB1」、脂質を代謝する「ビタミンB2」の両方を含むうえ、代謝や解毒を担う腎臓の働きを助ける「オルニチン」も豊富。きのこを食べれば腸を整えるだけでなく、エネルギーチャージや疲れのケアにも効果が期待できるのです。

普段の生活の中で、自分の身体に耳を傾けたり、身体を作る栄養素について意識を向けたりすることは、日々を元気に過ごす土台となる習慣です。忙しく過ごしていると、その日の疲れを取ることでいっぱいいっぱいになってしまうこともあるかもしれませんが、そんな時は深呼吸をして気持ちを楽にして、リセットしてあげましょう。そして、休息や食事で身体を内側から整えて、初夏の陽気を楽しんでいきましょう。

今月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典(いけだ まさのり)

群馬大学医学部 卒業
医療法人雨宮病院 副院長

渡邉 華帆(わたなべ かほ)

理学療法士
雨宮病院リハビリテーション部

志摩 龍之介(しま りゅうのすけ)

理学療法士
雨宮病院リハビリテーション部

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