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菌活コラム

腸ケアでココロもカラダも軽やかに♪初夏を楽しむ菌活術

2023.05.01
腸ケアでココロもカラダも軽やかに♪初夏を楽しむ菌活術

新緑が風に揺れ、太陽が眩しさを増す5月。暖かくなり、新しい生活にも慣れて心身ともに活動的になる季節です。一方、「五月病」という言葉もあるほど、心身ともに疲れが出やすい時期でもあります。服装も薄着になるため体型を意識する人も増えてくるでしょう。日差しもいっそう強くなるため、早めに紫外線対策もしておきたいところ。身体の内側も外側も健康に、軽やかに初夏を楽しめるよう、日々の食事や生活習慣を整えていきましょう。

INDEX

・あなたは大丈夫?「五月病」のサインを見逃さないで
・心身のリズムを整えて「幸せホルモン」を増やす!
・ちょっとしたリフレッシュで上手に気分転換を
・これを食べてココロを元気に!メンタルケアに役立つ栄養素とは
・ダイエットで気をつけたい3つのこと①食事
・【コラム】糖質制限ダイエットは身体にいいのか?
・ダイエットで気をつけたい3つのこと②運動
・ダイエットで気をつけたい3つのこと③メンタルケア
・紫外線が強まる5月。早め対策が美肌キープの鍵

あなたは大丈夫?「五月病」のサインを見逃さないで

「五月病」という言葉を知っていますか?この春に就職した新社会人などの若者から、最近は異動・転勤・転職など身の回りの環境に変化のあった中高年にも増加しているそうです。主な原因はストレスや疲労で、頭痛・疲労・不眠・気分が落ち込む・以前のようにテキパキ動けない・不安や焦りがひどいなど、心身ともに様々な症状が起こることを総称して「五月病」と呼びます。またこれらの症状が長引くとうつ病に進行することがあると言われています。

菌活コラム5月

【当てはまったら要注意!うつ病に発展しやすい方の特徴】
・几帳面で真面目
・責任感が強く全部を一人で抱えてしまう
・おとなしい
・完璧主義者  など

「五月病」は、新しい環境に適応しようと頑張り過ぎてしまったり、生活リズムの乱れに対応できない人がストレスを溜め込み、疲労が重なることで起こったりする可能性があります。

心身のリズムを整えて「幸せホルモン」を増やす!

予防策としては、ストレスと疲労を溜め込まないように、自分なりの回復法や解消方法を見つけ、心身のリズムを整えることが大切です。

例えば、
・好きなことや趣味に打ち込む時間を作る
・起床や食事の時間を決めて生活リズムを整える
・深夜のデジタル機器の使用を控えて睡眠の質を高める など

そうすることで脳内の「幸せホルモン(セロトニン)」の分泌を促し、ストレスの緩和を図ることができます。また、他人に悩みを打ち明けたり、心で思っていることを文章に起こして問題を明確化してみたりするのも良いかもしれません。

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「セロトニン」は40〜50代頃を境に減少するという研究もあります。これは、五月病やうつ病が中高年で増えている理由の一つかもしれません。上記の「うつ病に発展しやすい」特徴が当てはまる方や中高年層の方は、セロトニン分泌を促すこれらのことを意識してみると良いでしょう。

ちょっとしたリフレッシュで上手に気分転換を

また、年代問わず、「疲れてやる気が出ない」「時間がなくて忙しい」が口癖のような方もいますが、心に余裕のない状態こそが、ストレスを溜め込む原因となります。
少しだけ手を止めて、たった5分、肩まわりや股関節のストレッチをするだけでも心身の緊張が緩和され、ストレスを溜めにくくなります。また姿勢改善にもつながり、肩から首の筋肉の凝りが緩和されることで“目の神経”がある後頭部の硬さも取れ、目のかすみや疲れ目の解消にもなります。
少しの隙間時間を見つけて、自分なりのストレス解消法を試してみてください。心と身体が少し緩むだけで、視野が広がり、仕事も私生活もマイペースを掴むきっかけになると思います。

これを食べてココロを元気に!メンタルケアに役立つ栄養素とは

バランスのいい食事で体調を整えることも、ストレス解消には効果的。幸せホルモンであるセロトニンは、バナナや乳製品、大豆製品、サツマイモ、イワシ、白米などから摂ることができます。また、セロトニンは腸内でつくられるため、きのこなど食物繊維の豊富な食材を摂って腸を整えるのもおすすめです。

また、腸には自律神経が多く集まるため、自律神経を整えてストレスを緩和するという意味でも食物繊維が役立ちます。他にもきのこには、メンタルケアに役立つGABAや疲労回復に欠かせないビタミンB1が含まれているため、疲れを癒してエネルギーチャージをするには最適の食材。身体の内側と外側から、五月病対策を実践していきましょう!

ダイエットで気をつけたい3つのこと①食事

一方、気温が上昇する5月は、ダイエットに意識が向く方も増えるでしょう。そんな時、ぜひ心がけてほしいのが「食事」「運動」「メンタルケア」の3つです。

まず、ダイエットで注意したいのが「食べない・食事を抜く」ということ。糖質や脂質を制限したり、特定の食材だけを食べたりするダイエットは、一時的に結果は出やすいですが、筋肉や骨が弱くなるなど身体への負担も大きくなります。

特に、骨密度は20歳をピークに減少しはじめ、女性は閉経後、加速度的に骨密度が低下するため、食べないダイエットは絶対に避けてください。また、食事が不規則になることで体内時計が乱れ、疲労感や不調を感じやすくなったり、次の食事の際に血糖値が急上昇しやすくなることでかえって太りやすくなるという弊害もあります。

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ダイエット中の食事は「バランス良く」を原則に、脂っこいものはできるだけ控えて、炭水化物は適正量を心がけ、カロリーが低く食物繊維やビタミンの多いきのこや野菜、大豆製品などをしっかり食べて内側から整えることを意識しましょう。砂糖や脂分の多い間食を減らすことも大切です。

例えば、飲み会も多く、食生活が不規則になりやすい20〜30代は、1日の中で栄養バランスを整えるのがおすすめ。代謝が高く体力もあるため、食事を抜いても不調を感じにくいかもしれませんが、30代、40代になってからツケが回ってきます。外食やコンビニ食では取り入れにくいビタミンや食物繊維をサラダやスープなどを組み合わせることで積極的に摂るといいでしょう。

中高年になると年齢とともに筋肉が落ちることで全身の代謝も落ちるため、食べる量を減らしても太りやすくなります。筋肉の材料となるタンパク質や、代謝を促すビタミンB群をこまめに摂るなど、毎食の中で食べ合わせを工夫し、しっかり燃焼する意識が大切です。また、腸の働きも鈍くなり、体内に老廃物が溜まりやすくなるため、きのこや野菜で食物繊維を摂って腸を整え、身体に必要な栄養素をしっかり吸収できる腸をつくっていきましょう。

【コラム】糖質制限ダイエットは身体にいいのか?

糖質はエネルギー源であり、生きていく上で必要不可欠な栄養素。しかし、摂りすぎることで肥満や血管が傷つくことで生活習慣病を招くため、糖質はあくまで「適度に摂る」ことが大切です。

ある研究では「1日の糖質摂取量を70〜130g」とすることを推奨しています。1食あたり40g程度となり、お茶碗3分の2杯、または食パン5枚切りの1枚に相当します。食後の活動量が少ない夕食は糖質も控えめにすることを考え、朝・昼・晩=4:4:2を目安にするといいでしょう。

糖質が不足すると、身体は足りない分を筋肉から作り出そうとします。そうすることで筋肉がやせ細り、運動で筋肉量を増やそうとしても疲労しやすく、不調を起こしてしまいます。現代の食事は糖質過多の傾向があるので、「適正量に制限する」というイメージを持つことで、余分な脂肪をつけることなく適正な食事で健康的に理想の身体作りが叶うはずです。

また、糖質を摂る際は、糖質を代謝してエネルギーに変換するのを助けるビタミンB1を一緒に摂るといいでしょう。ビタミンB1はきのこや豚肉に豊富に含まれています。食事を減らすのではなく、内容を工夫することで健康的なダイエットを実践しましょう!

菌活コラム5月レシピ

ダイエットで気をつけたい3つのこと②運動

運動におけるダイエット効果は、脂肪を減らすなら「有酸素運動」、引き締まった身体を作りたいなら「筋力トレーニング」と覚えておきましょう。時々、「ウォーキングやランニングをしているのに筋力がつかない、痛みが減らない」という声を聞きますが、ウォーキングなどの持久力トレーニングは、全身運動にはなりますが筋トレにはなりません。身体のどこかに痛みを抱えている人や、体力・筋力が落ちたという人はウォーキングだけでなく筋トレも行うと効果的です。

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筋力が落ちた状態で頑張ってウォーキングをしても関節に負担がかかります。体力が落ちている人は、心肺機能だけでなく筋肉の持久力も落ちている可能性があるので、ウォーキングやランニングをしても弱い場所をかばって別の関節や筋肉に負担がかかり、痛みを引き起こす原因にもなります。健康で動きやすい身体をつくりたいなら、筋力トレーニングと持久力トレーニングの両方を実践しましょう。

ダイエットで気をつけたい3つのこと③メンタル

ダイエット時にメンタルを維持する秘訣は「実現可能な目標を立てる」こと。理想の目標を立てても道のりが長いとモチベーション維持は難しくなります。まずは「夢」を掲げるのではなく、無理なく実現できる目標設定と、それを達成するために継続できる課題(ノルマ)をつくるといいでしょう。

紫外線が強まる5月。早め対策が美肌キープの鍵

そして、紫外線が強まる5月は肌ケアも重要。紫外線による影響は各年代で異なり、20〜30代はニキビやそばかすなどの肌トラブル、40〜50代はシミやたるみなど肌老化の進みが早くなる要因となります。

69歳のトラック運転手の男性が28年間、運転席の窓から差し込む紫外線を浴び続けた結果、窓側で浴びていた方の顔だけシミ、しわ、たるみ、毛穴の開きなどの老化現象がはっきり表れたという例があります。つまり、きれいな肌を保つには紫外線をしっかり防ぐことが重要です。

菌活コラム5月

また、肌は乾燥が一番の敵となるため、紫外線が怖いからと室内にこもってしまうのも逆効果。汗をかくことが少なくなれば、皮膚内の汚れなどを外に排出しなくなり、細胞が生まれ変わる頻度も低下。そうすると、肌をフレッシュな状態にキープできなくなるのです。

さらに紫外線を浴びることで起こる症状には、白内障、皮膚がん、良性腫瘍、免疫機能低下などが挙げられます。外出時には紫外線対策として日焼け止めを塗ったり、黒っぽい服で紫外線反射を防いだりするなどの対策が有効です。最近は、目のケアも注目されており、サングラスを持ち歩くのもおすすめです。

一方、紫外線を浴びることで肌に発生する「活性産酸素」の除去には、抗酸化成分であるビタミンA・C・Eを含む野菜や果物を摂ることが効果的。また、きのこには菌類特有の抗酸化成分「エルゴチオネイン」も含まれるため、活性酸素の除去に役立ちます。さらに、ビタミンB2は、肌や粘膜を健康に保つ働きもあるため、紫外線ダメージを受けた肌や目の粘膜のケアにきのこが役立ちます。

5年後、10年後の肌を見据えて、今から継続的に対策を行い、いつまでもきれいで健康な肌を維持しましょう。

外での行楽、レジャーには最適な5月。日々の食事や生活習慣を少し見直すだけで、毎日をより楽しく快適に過ごすことができるでしょう。無理なく、できるところから取り入れて、初夏を軽やかに楽しんでいきましょう。

5月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典(いけだ まさのり)

群馬大学医学部 卒業
医療法人雨宮病院 副院長

渡邉 華帆(わたなべ かほ)

理学療法士
雨宮病院リハビリテーション部

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