脳の活性化に
きのこに含まれるビタミンB群が
複合的に脳を活性化
きのこに多く含まれるビタミンB群には、栄養素の代謝に働きかけると共に、神経伝達や神経細胞の働きを正常に保つ働きがあるため、脳に不可欠な成分といわれています。
たとえば、ビタミンB1には、脳の唯一のエネルギー源である“糖”を代謝し、脳にエネルギーを供給する働きがあるため、不足すると集中力の低下やイライラ等が引き起こされます。また、ナイアシン(ビタミンB3)の十分な摂取は、うつ病や統合失調症を改善に導くという動物実験の結果も。ナイアシンの不足を防ぐことで、“幸せホルモン”であるセロトニンを増やす効果もあるので、精神的に安定し、集中力や持続力の向上につながります。この他にもきのこにはさまざまなビタミンB群が含まれ、複合的に脳の活性化を促します。
ビタミンB1
ビタミンB2
きのこ:ホクト(株)調べ
その他食品:七訂日本食品標準成分表より
きのこに豊富なGABAのチカラで、
さらなる効果が!
きのこに豊富なGABAはアミノ酸の一種。イライラの原因となるドーパミンや神経の高ぶりを抑え、リラックスさせる効果が期待できます。GABAを摂ると寝つきがよくなるため、深い睡眠を促したり、免疫力の低下を防いでくれるなど、ストレスの悪影響を和らげてくれるのです。GABAを特に多く含むのがブナシメジやブナピー。その量は、ブナピーで乾燥100gあたり0.58g、ブナシメジで0.34gともいわれています。GABAによるリラックス効果が発揮されることで、集中力にも良い影響が。落ち着いて物事を考えられるようになるなど、脳の活性化をサポートしてくれます。
≪参考文献≫
・吉田企世子 松田早苗,からだにおいしいあたらしい栄養学,高橋書店,2016年
・新真理子,精神疾患とニコチンアミド,ビタミン 91巻 7号,2017-7