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菌活コラム

菌賀新年!免疫維持で健康な一年のスタートを!

2025.01.01
菌賀新年!免疫維持で健康な一年のスタートを!

新しい年が始まり、今年はどんな1年になるだろうかと期待が膨らみますね。気持ちが高まる一方で、1月は寒さや乾燥がピークとなり、風邪やインフルエンザなど、体調不良が最も多くなる時期でもあります。
そこで今回は、免疫力を高めて健康な1年をスタートさせるヒントをご紹介します。新しい1年を元気で健康に過ごすためにも日々の食事を意識して、アクティブに楽しめる身体をつくっていきましょう。

INDEX

免疫力を高めるための4つのポイントとは?

不調に負けない身体をつくるためには、何よりも「免疫機能」が正しく働いていることが重要です。免疫力アップに大切なこととして、以下の4つが挙げられます。

① 日中に良く動き、夜はしっかり眠る
② 身体を温める・運動を取り入れる
③ ストレスを溜めない
④ 栄養バランスのよい食事をとる

① 日中に良く動き、夜はしっかり眠る

免疫機能は、日中活動している時に高まり、夜になると低下する特徴があります。そのため、免疫機能をしっかりと働かせるためには、決まった時刻に起きて食事を摂ったり、日中はしっかり身体を動かしたりする、また、夜はしっかりと休養をとるなど、生活リズムを整えることが大切です。

② 身体を温める・運動を取り入れる

ある研究では、体温が1℃下がると免疫力が30〜40%低下すると言われており、身体を冷やさないようにすることが大切です。一方、中程度の運動を適度に継続した後では、その4ヶ月後、12ヶ月後に細菌やウイルスなどの病原体を排除する抗体が多く作られ、免疫力が上がることがわかっています。運動をすることで代謝が上がって体温が上がることに加えて、血液やリンパの流れや免疫細胞の働きが良くなるなどで、複合的に免疫力が向上すると考えられます。

③ ストレスを溜めない

また、寝不足や精神的ストレスも免疫力を低下させる大きな要因の一つです。睡眠時間が少ないほど風邪を引きやすいことがわかっており、また、看護師を対象にした研究では、精神的ストレスが高まる仕事が多い時ほど病原体を排除する抗体の分泌速度が低下する、つまり免疫力が下がることがわかっています。

免疫対策のキーワードは「タンパク質とビタミンB6」「抗酸化作用」「食物繊維」

最後に、最も大切な、「④栄養バランスのよい食事をとる」についてです。
免疫細胞を活性化し免疫物質の産生を促すためには、食事で免疫細胞や免疫物質の“材料”をしっかり摂ることが大切です。主に意識したいのは、免疫細胞や免疫物質の主成分である「タンパク質」、そしてタンパク質の代謝を助ける「ビタミンB6」です。免疫細胞は寿命が短いため、これらの栄養が不足すると免疫力が落ちる原因になります。

また、抗酸化作用のある食材も有効です。抗酸化作用のある食材は、免疫低下の原因となる「活性酸素」を除去する働きがあります。活性酸素とは、老化や喫煙、紫外線など、様々な要因によって体内で発生する物質。私たちの身体にも抗酸化力は備わっていますが、その力は30代以降低下すると言われているため、食事で抗酸化力のある食材を摂る必要があります。抗酸化作用のある栄養素として、きのこに含まれる「エルゴチオネイン」や、ビタミンA・C・E、トマトなどに含まれる「リコピン」などがあります。

最後に、腸内環境を整える「食物繊維」が豊富な食材を摂ることも大切です。腸には約7割の免疫細胞が集まっており、免疫力アップには腸を整えることが欠かせません。また、食物繊維をエサにする腸内細菌が作り出す「短鎖脂肪酸」には、免疫力を高める働きがあることもわかっています。食物繊維の豊富な食材といえば「きのこ」が代表的。きのこを継続的に食べる臨床試験では、腸内環境が整ったという結果や腸内の短鎖脂肪酸が増加したというデータも得られています。

免疫力アップには栄養の宝庫・きのこが役に立つ!

きのこには前章でご紹介した、免疫細胞の素となるタンパク質を代謝する「ビタミンB6」や、抗酸化作用のある「エルゴチオネイン」、腸を整え、腸内の短鎖脂肪酸を増やすのを助ける「食物繊維」が豊富です。
また、きのこには睡眠習慣のサポートや、気持ちを和らげてストレス対策に役立つ「GABA・オルニチン」も豊富に含まれるため、免疫力を高めることで寒さが厳しい今の時期を元気に過ごすための強い味方になってくれます。

新しい1年を楽しむためにも、日々の身体づくり、セルフケアが大切です。1年のうちでも寒さや乾燥が厳しい1月は特に、免疫維持を意識して免疫対策に役立つ食材を中心に栄養バランス良く食べ、休息もしっかり取ってリズムよく過ごすことが健康の土台作りにつながります。心身ともに充実した状態で、1年を気持ちよくスタートしていきましょう!

今月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典
医療法人雨宮病院 副院長 / 群馬大学医学部 卒業

石井 華帆
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

志摩 龍之介
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

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