PAGETOP
菌活コラム

「肩こり・腰痛」を諦めていませんか?筋肉疲労を助ける食事と生活習慣の秘訣

2025.01.01
「肩こり・腰痛」を諦めていませんか?筋肉疲労を助ける食事と生活習慣の秘訣

近年、春や秋が短くなり、四季を「二季」と表現することも増えてきました。寒い期間がより長く感じられる昨今、「寒さ」は身体に様々な不調をもたらしますが、その代表的な不調の一つが「肩こり」や「腰痛」です。ある調査では、男性の約6〜7割、女性の約7〜8割の方が、肩こりや腰痛に悩まされているという結果も。そこで今回は、新しい年を健康にスタートさせるための「肩こり」や「腰痛」の対処法をお伝えします。

INDEX

肩こり・腰痛が起こるメカニズムとは?

はじめに、肩・腰周りの凝りや痛みはなぜ起こるのでしょうか。原因の多くは、筋肉への過剰な負担による『筋肉疲労・血行不良』です。
筋肉は動くために酸素を使い、動くことで疲労物質の乳酸が作られます。通常は血液に乗って酸素が運ばれ、乳酸が回収されてを繰り返しますが、筋肉の同じ部位を酷使するなどして負担が大きくなると、酸素が足りなくなったり、乳酸が蓄積したりすることで筋肉が硬くなり(筋肉疲労)、“凝り”が生じます。また、筋肉が硬くなることで血管を圧迫し、血行が悪くなり、酸素不足・乳酸の蓄積が悪化します。

また、寒い時期は体温を逃がさないように交感神経が働くため、筋肉が収縮しやすくなったり、血管が収縮して血行が悪くなったりするため、より凝りが生まれやすくなります。こうして硬くなった筋肉や、溜まった乳酸が末梢神経を刺激することで「痛み」が生まれます。

スマートフォンも原因?姿勢の悪さが身体に与える影響

また、肩こりや腰痛の原因に、姿勢の悪さもあります。背骨は本来、ゆるいS字カーブになっており、それにより、頭の重さや重力に対して、効率よく体を支えることができています。しかし、現代はパソコンやスマートフォンの普及により、頭が前に出た姿勢を長時間続けることが多くなっています。前に出た頭を支えるために肩の筋肉に負担がかかり、それにより背骨のS字カーブが崩れることで、背中・腰周りの筋肉に余計な負担がかかり、肩や腰の凝りが生まれることにも繋がっています。

そんな肩・腰の凝りを普段から緩和させるためには、「食事による工夫」「ストレッチ」が役に立ちます。

筋肉疲労や自律神経の乱れにも!菌活が役立つワケ

まず「食事による工夫」ですが、先述の通り、肩こり・腰痛の原因は、筋肉に疲労物質が溜まることで引き起こされるため、筋肉の疲労回復を助ける「ビタミンB1」を摂ることが大切です。
ビタミンB1は、食事で摂取した糖質をエネルギーに変える代謝回路に不可欠な栄養素。この回路はエネルギーを生み出すことに加えて、「乳酸」を分解する回路でもあるため、この回路がしっかりと回転することで肩こりや腰痛を緩和することに繋がります。また、この回路はエネルギーとともに熱を生み出すため、寒い時期に身体を温めることで血行を促し、症状の緩和を助けます。
「ビタミンB1」の豊富な食材としては、豚肉や豆腐、きのこがあります。中でもきのこには、ビタミンB1に加えて、血行を促すナイアシンも豊富です。
さらに、きのこに豊富に含まれている食物繊維は、栄養素をしっかり吸収できる身体をつくることに加えて、自律神経の乱れを改善するという役割も。寒い時期は、温かい室内と寒い屋外の「寒暖差」によって、自律神経が乱れることで筋肉の収縮や血行不良が起こり、肩こり・腰痛に繋がることも多くあります。自律神経は腸に多く集まっているため、腸を整えることは間接的に自律神経を整えることにも繋がるのです。

凝りをほぐす、効果的なストレッチのポイント

また、菌活と共にご紹介したい「ストレッチ」ですが、ストレッチは硬くなった筋肉をほぐしたり、血行を促したりすることで筋肉の疲れを緩和するのに役立ちます。
ストレッチのポイントは、しっかり深呼吸すること。深呼吸により副交感神経が働くため、筋肉を弛緩させ、血行を良くすることに繋がります。ストレッチには様々な方法がありますが、形よりも、「伸ばしたい筋肉が伸びているか」を意識しながら行うことが大切です。また、ストレッチは“少し痛くて気持ちいい”と感じる程度を、深呼吸は止めずに、1部位につき20秒以上行うことで効果が期待できるといわれています。ぜひ、これらのことを意識しながら実践してみてください。

肩こりや腰痛は多くの方が抱える悩みですが、忙しい毎日の中では、おざなりになりやすい不調でもあります。まだまだ寒い時期が続きますが、日々の食事や生活習慣を少しだけ工夫することでこれらの不調を対策し、新しい年も健康で元気に過ごしていきましょう。

今月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典
医療法人雨宮病院 副院長 / 群馬大学医学部 卒業

石井 華帆
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

志摩 龍之介
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

きのこらぼに無料会員登録をしていただき、ログインした状態で記事をご覧いただくとポイントがもらえます。
貯まったポイントは、プレゼント応募にご利用いただけます。