男性も要注意!?季節の変わり目の「更年期不調」はきのこでケアしよう
2024.09.01
ようやく暑さが和らぎはじめ、少しずつ活動的になり始めるこの時期。しかし、季節の変わり目は不安的な気候から自律神経が乱れやすく、イライラやめまい、眠れないなどの「不定愁訴(ふていしゅうそ)」が起こりやすくなるといわれています。そして、この不定愁訴の症状がより強く現れるのが「更年期」です。
今回は、季節の変わり目に症状が出やすい更年期不調について、原因と対策方法、今話題を集めている「男性の更年期不調」についてご紹介します。
INDEX
- 更年期に起こる不調と原因とは?
- 女性だけじゃない!男性にも更年期症状が起こる理由とは
- ビタミンB群に食物繊維…きのこに豊富な栄養素で不調をケア
- 更年期には骨の健康にも要注意!きのこのビタミンDが強い味方に
- 運動に睡眠も。セルフケアで更年期不調を緩和しよう
更年期に起こる不調と原因とは?
「更年期」とは、女性が閉経を迎える前後の各5年、おおよそ40代後半から50代前半までの10年間を指します。更年期には卵巣機能の低下によるホルモンバランスの変化が起こり、これにより自律神経が乱れ、体温調節が難しくなったり、脳の神経伝達物質のコントロールが乱れたりして様々な不調が現れます。
具体的な症状には、ホットフラッシュ、手足の冷え、動悸や息切れ、めまいなどに加えて、関節痛や頭痛などの痛み、イライラや不安、不眠、性欲の減退などのメンタルトラブル、倦怠感、泌尿・生殖器トラブルがあります。これらの症状は個人差があり、日常生活に影響が出る場合は「更年期障害」と呼ばれ、4人に1人以上の女性が経験するといわれています。
症状には環境によるストレスやもともとの性格が影響し、真面目で頑張り屋、神経質、完璧主義といった性格の人は、更年期の症状を感じやすい傾向にあると言われています。また海外の文献では、生理前に心身の不調を感じやすい方や、妊娠中・出産後にいわゆるマタニティーブルー・産後うつなどを経験した人は、更年期でも精神的な不調が出やすいといわれていますので、思い当たる方は今から対策をしていきましょう。
女性だけじゃない!男性にも更年期症状が起こる理由とは
このように、女性は閉経を境に女性ホルモンが急激に減少することから不調が起こりますが、実は更年期不調は30歳代後半~50歳代の働き盛りの男性にも起こります。
男性の場合、男性ホルモンは20代から徐々に減少していくので、女性と比べてその影響は比較的軽いといわれていますが、男性も男性ホルモンの減少と職場での責任・家庭環境などのストレスが重なることで、のぼせや動悸、集中力が続かない、体がだるい、やる気が出ないなど、心身の不調が起こります。
しかし、男性の場合は症状が軽い場合が多いため、更年期障害なのか身体機能の衰えなのか、もしくはうつ病なのかといった判断が難しいのが現実。そのため、これらの症状に悩む方は病院を受診することも大切です。
ビタミンB群に食物繊維…きのこに豊富な栄養素で不調をケア
更年期は、ホルモンバランスが乱れることで、エネルギー、脂質、骨など全身の代謝が変化し、栄養が過剰あるいは欠乏状態になりやすくなります。そのため、更年期には大前提として「バランスのよい食事」が一番肝心です。
また、積極的に摂りたい栄養素としては、きのこにも豊富に含まれる「ビタミンB群」や「食物繊維」があります。
ビタミンB群は、糖質や脂質、タンパク質の代謝に不可欠な栄養素で、エネルギー産生や健康な筋肉・お肌の維持を助けてくれます。特に更年期には代謝が低下しやすいため、エネルギー補給はもちろん、健康な身体・お肌を維持するためにも、積極的に摂ることがおすすめです。
もう一つの「食物繊維」は自律神経を整えるうえで欠かせない栄養素。更年期にはホルモンバランスの乱れから自律神経が乱れやすくなります。また、それにより便秘気味になることも。腸には多くの自律神経が集まっているため、きのこなどに豊富な食物繊維を摂ることで腸が整い、自律神経のケアやお通じ改善に役立ちます。
また、食事を抜くと栄養バランスが崩れやすくなるため、毎日なるべく同じ時間に3食規則正しく食事を取ることも大切です。食事の時間を一定にすることは自律神経を整えることにも繋がります。
更年期には骨の健康にも要注意!きのこのビタミンDが強い味方に
また、更年期になると骨を作るために必要なエストロゲンという女性ホルモンが減少するため、骨密度の低下が起こりやすく、骨粗鬆症のリスクが増加します。また、男性は急激なホルモンの減少はないものの、年齢とともに骨密度が低下し、60~70歳には骨粗鬆症リスクが増加するため、男女ともに注意が必要です。
骨密度の低下を予防するためには、前述のバランスの良い食事に加えて、骨の主成分となるカルシウムと、カルシウムの吸収を促すビタミンDを摂ることが重要です。カルシウムは牛乳や小魚などに含まれますが、人体への吸収率が悪いという特徴も。そのため、カルシウムの吸収を促すビタミンDが豊富に含まれるきのこや魚、卵などを一緒に摂ることが大切です。特に、ビタミンDは骨粗鬆症の予防に加えて、糖尿病の予防、筋肉動作の改善、免疫力アップなどにも役立つので積極的に摂るようにしましょう。
運動に睡眠も。セルフケアで更年期不調を緩和しよう
食事に加えて運動や睡眠の改善も、更年期不調の予防や対策に役立ちます。
今運動習慣のある方は継続していただき、運動習慣のない方は、ウォーキングやランニングなどの続けやすい有酸素運動を取り入れてみましょう。運動は筋肉や心肺機能を高めることに加えて、自律神経を整えたり、ストレス耐性がついたり、骨密度を維持したりと様々なメリットがあります。特に、更年期は筋力が大きく低下し始める時期でもありますので、更年期をきっかけに運動を習慣化することは将来への貯金ともいえます。
また、メンタルを安定させるためには、質のいい睡眠をとることも大切です。目覚めたら朝日を浴びる、寝る前には明るい光を浴びない、生活リズムを整えるなど、できるところから対策を始めましょう。
もし憂うつな気分やイライラしてしまうときには「寝る前によかったことを3つ書く」という方法もおすすめです。物事の良い面に目を向けることを習慣化することで、不安やイライラよりもポジティブな情報をキャッチしやすくなりますよ。
「更年期」の不調には個人差があり、症状が強く出る場合には、ホルモン補充療法や抗うつ薬などの薬物療法も今は一般的に行われています。もしそのような場合には、専門の医師に相談し、適切な治療を受けることも重要です。
誰しもが加齢とともに身体の変化が起こります。できるだけ心身ともに健やかな日々を送れるよう、日々の食生活や生活習慣に少しだけ気を配ることが大切です。辛さをそのままにせずに、ご自身の身体と向き合い、今自分に何ができるのか、何が必要なのかを自問し、ぜひ、健やかな心と身体を守っていきましょう。
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