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菌活コラム

心も体も調子を落としやすい梅雨。きのこのチカラで免疫対策を

2024.06.17
心も体も調子を落としやすい梅雨。きのこのチカラで免疫対策を

各地で梅雨入りのニュースが聞こえ始める時期となりました。夏本番がすぐそこまできていることに期待感を膨らませる方もいれば、不安定な気候になんとなく体調がすぐれない、という方もいらっしゃると思います。雨が多くなる今の時期は、一年の中でも不調を感じやすい時期。身体に起こる変化にも意識を向け、対策をしながら、ココロもカラダも晴れやかに日々を過ごしていきましょう。

INDEX

・梅雨の時期は免疫力の低下に気をつけて!
 1. 日照時間の減少によるビタミンD不足
 2. 外出・運動する機会の減少による運動不足
 3. 寒暖差による自律神経の乱れ
・ビタミンDに食物繊維…免疫力を効率的に高める「きのこ」のチカラ
・自宅で実践!10〜20分程度の有酸素運動で免疫機能を底上げ

梅雨の時期は免疫力の低下に気をつけて!

梅雨時期に陥りやすい体調不良の原因として、気をつけたいのが「免疫力の低下」です。その理由は大きく3つ挙げられます。

1. 日照時間の減少によるビタミンD不足

近年、免疫力維持に役立つと話題のビタミンD。ビタミンDは、紫外線に当たることで皮膚で作られますが、梅雨の時期は日照時間が減少したり、天気の良い日も、紫外線予防のために日焼け止めを塗ったりするため、皮膚で作られるビタミンDが減少します。

2. 外出・運動する機会の減少による運動不足

適度な運動は免疫力を高めてくれます。週3回、1日20分以上の運動を継続することが免疫力を高めるという研究結果も。しかし、雨の多い時期は外出の機会が減ることに加えて、外で運動することができないため運動不足になりやすくなります。

3. 寒暖差による自律神経の乱れ

気温や気圧が不安定になる梅雨シーズン。天候や気象条件などの外的要因から体内を一定の状態に保とうとする自律神経への負担が増え、そのバランスが乱れやすくなります。自律神経の働きは免疫機能にも影響を与えるため、自律神経が乱れることで免疫力の低下が引き起こされます。

免疫力が低下すると、風邪症状や自己免疫疾患、ウイルス感染を起こしやすくなるだけでなく、口内炎やものもらい、抑うつ傾向など様々な症状が現れるようになるため、注意が必要です。

ビタミンDに食物繊維… 免疫力を効率的に高める「きのこ」のチカラ

こうした理由から免疫力が落ちやすい梅雨時期には、免疫力を高める食事や生活習慣が不可欠です。
中でも免疫力を高めるのに役立つ食材としておすすめなのが「きのこ」です。きのこには、以下のような免疫力維持に役立つ栄養素がたっぷり含まれています。

・免疫力の維持に関わる【ビタミンD】
・自律神経や免疫細胞の多くが集まる「腸」を整える【食物繊維】
・免疫細胞を直接刺激し、体調管理に役立つ【βグルカン】
・エネルギーの代謝、神経の働きを正常に整えて体調管理を助ける【ビタミンB群】

さらに、ビタミンB群の一種【パントテン酸】も、今注目されるきのこに豊富な栄養素。パントテン酸は、糖質・脂質・タンパク質などからエネルギーを作る手助けをする栄養素なのですが、ストレスをやわらげる作用も持つため「抗ストレスビタミン」とも言われています。ストレスも免疫力を低下させる一因となるため、その点からもきのこが役立ちます。

身体の中でエネルギーが十分に作られることは、全身の組織や器官、そして免疫機能などが正しく働くために必要不可欠です。そのエネルギーを使って細胞の新陳代謝がしっかり行われることで「生命力」すなわち「免疫力」が高まります。きのこには、その作用を複合的にサポートする栄養素が豊富に含まれているのです。

蒸し暑くなるこの時期は食欲も落ちやすくなりますが、日々の食事でしっかりと栄養をとり、動いてエネルギーを使い、新陳代謝を高めることで免疫力を高めていきましょう。

自宅で実践!10〜20分程度の有酸素運動で免疫機能を底上げ

免疫力を高めるためにも、食事の工夫と合わせて行いたいのが「運動」です。今の時期、自宅で簡単にできる「有酸素運動」を取り入れるのがおすすめです。有酸素運動は、比較的長時間の運動でエネルギーを消費する運動のため、前段でご紹介した「エネルギーを使う」工程として最適。つまり、代謝を高めるのに役立ちます。有酸素運動は糖質と脂質を均一に消費するため、ダイエット効果も高く、美容意識の高い女性にもぴったりです。

次の3つは、室内で簡単にできるおすすめの有酸素運動の一例です。

・「足踏み運動」:テレビを見ている時やスマホを見ている時、その場で足踏みを行います。
・「ハーフスクワット」:負荷が少なくなるよう、中腰程度の深さで行うスクワット。そうすることで有酸素運動と同じ効果が得られます。
・「エア自転車こぎ」:寝転がった状態で両足を上げ、空中で自転車をこぐような動作を行います。太ももやふくらはぎの筋肉を使うためダイエット効果も高い運動です。

晴れや曇りの日は、外でウォーキング、ランニング、サイクリングなどを取り入れるのもおすすめです。1日に10〜20分程度、週3回以上を目標に取り入れてみてください。

有酸素運動は、しっかりと呼吸することを意識して行います。呼吸を整えて新鮮な酸素を体内に取り入れることで、リラックス神経である副交感神経が活発になり、自律神経が整い免疫力を高めることにもつながります。

栄養を考えた「食事」と定期的な「運動習慣」。この2つを毎日続けるのはなかなか大変という方も多いかもしれません。しかし、長期的に見た時に、心と身体を元気にするためにはどんなサプリよりもこの2つを継続的に行うことが大切です。
自分が継続できるやり方や頻度、内容を試しながら、自分なりに取り入れやすい方法を見つけてみてください。免疫維持につながる習慣を無理なく続けながら、日々を健やかに過ごしていきましょう。

今月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典
医療法人雨宮病院 副院長 / 群馬大学医学部 卒業

渡邉 華帆
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

志摩 龍之介
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

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