菌活で“なんとなく不調”撃退!春の陽気を満喫しよう
2024.03.01
腸内環境は肌状態にも直結!まずは春の肌悩みの原因をチェック
さらに、腸内環境を整えることは美肌づくりにも大きな影響を及ぼします。そのワケは、腸内環境の悪い状態、つまり腸内の悪玉菌が活発になると有害物質が生成され、有害物質が血液にのって全身に運ばれることでニキビや吹き出物などの肌トラブルに繋がるため。その反対で、腸内環境が整っていれば体内の老廃物を排出してくれたり、肌に必要な栄養素をしっかり吸収してくれたりと嬉しい効果が期待できるのです。春先は一年で最も肌荒れが起きやすい時期とも言われるため、食事などの身近なところからケアができれば良いですね。
春に肌荒れが起こりやすい理由は大きく分けて3つあります。
- 花粉の飛散などによる季節性アレルギー
- 気温の寒暖差
- 紫外線によるダメージ
1つ目は、花粉の飛散などによる季節性のアレルギーが引き起こされること。特に春は花粉、黄砂、PM2.5などのアレルギー物質が大気中に漂い、肌のかゆみや赤みを引き起こします。
2つ目は、気温の寒暖差。体温は洋服で調節することが可能ですが、顔は常に外気に晒されているため、気温や湿度の変化に敏感に反応し、肌の表面が傷ついたり、血行不良により肌の代謝が乱れたりします。
そして3つ目は、紫外線によるダメージが挙げられます。3月後半から5月にかけては、紫外線量が急激に増える上に、冬の間室内で過ごす時間が多くなることで肌はダメージに弱くなっています。そこへ紫外線のダメージで肌に赤みや乾燥が目立ちやすくなり、肌トラブルを抱えやすくなるので注意が必要です。
春に起きやすい肌トラブルを防ぐポイントは?
春の美肌づくりのために、腸内環境の改善のほかにもできることがあります。
例えば、メイクや皮脂には花粉などのアレルギー物質が付着しやすいため、帰宅後すぐに洗顔をする習慣をつけたり、花粉などから肌を守るスキンケア製品・日焼け止めクリームを取り入れたりするのもおすすめです。すでに肌荒れが起こり敏感になっている方は、化粧水+乳液もしくは保湿クリームなどスキンケアの工程をシンプルにして肌の様子を見てみるのも有効です。

そして、食事からのケアも欠かせません。肌を健康に保つためには、肌の材料となるタンパク質、肌の土台となるコラーゲンの生成を促すビタミンC、肌の生まれ変わりを整えるビタミンB2、B6などの栄養素が必要です。
タンパク質は肉や野菜、卵や大豆などに含まれ、ビタミンCはフルーツや野菜などに、ビタミンB2はレバーやうなぎ、ビタミンB6はカツオやマグロにそれぞれ含まれています。中でも「きのこ」はビタミンB2、B6を含むことに加え、抗酸化作用のあるエルゴチオネインも含みます。このエルゴチオネインは菌類であるきのこに特異的な成分で、肌の老化の原因となる「活性酸素」を除去する働きがあり、肌の潤いを保ちながら肌を健康に保つのに役立ちます。

冬から春にかけて季節が移ろうこの時期は、四季の変化の中でも、最も心や身体、お肌にとって不調を感じやすい時期です。
ぜひ、日々の食事内容を少し工夫するとともに、入浴で温まる、早寝・早起きで生活リズムを作る、適度な運動で汗をかくなど、身体にストレスが溜まりにくいライフスタイルを意識することで、元気な心と身体を保ち、気持ちよく新年度を迎えていきましょう。
INDEX
・季節の変わり目は自律神経と腸のケアを意識しよう
・腸内環境を整えるには食物繊維が不可欠!
・腸内で作られる「短鎖脂肪酸」のすごい健康効果とは?
・腸内環境は肌状態にも直結!まずは春の肌悩みの原因をチェック
・春に起きやすい肌トラブルを防ぐポイントは?
3月のおすすめ菌活レシピ
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きのこと春野菜のスープパスタ
【春の体調管理】
きのこに豊富な食物繊維は免疫機能を司る「腸」の調子を整えることで花粉や寒暖差による不調を撃退します。 -
きのことキャベツの鶏カレーマヨ炒め
【美容ケア】
きのこに含まれるビタミンB2は「美容ビタミン」とも呼ばれ、健やかな肌作りをサポートします。 -
きのこペーストのやみつきナムル
【腸を整える】
きのこに豊富な食物繊維は腸の老廃物の排出を助けたり善玉菌を増やしたりすることで腸を整えます。 -
霜降りひらたけと筍の炊き込みご飯
【腸を整える】
きのこや旬の筍に豊富な食物繊維は「健康の要」と呼ばれる腸の調子を整えることで、健康維持をサポートします。 -
霜降りひらたけと春キャベツのマリネ
【美容ケア】
霜降りひらたけに豊富な抗酸化成分「エルゴチオネイン」が季節の変わり目のお肌の健康を助けます。 -
生どんこの淡雪あんかけ
【自律神経を整える】
きのこには自律神経が多く集まる「腸」を整える食物繊維が豊富なため、腸を元気にすることで自律神経を整えます。
profile
群馬大学医学部 卒業
医療法人雨宮病院 副院長
理学療法士
雨宮病院リハビリテーション部