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学校行事、読書の秋、食欲の秋・・イベント盛りだくさんの秋を子どもの成長に繋げる秘訣とは?

2021.10.01
学校行事、読書の秋、食欲の秋・・イベント盛りだくさんの秋を子どもの成長に繋げる秘訣とは?

神無月に入り、だいぶ秋めいてきました。本来であれば2学期は、学校行事が目白押しです。運動会、音楽会、学習発表会、展覧会、修学旅行、移動教室等々、今年も地域ごとに形を変えての実施となるかと思いますが、これらの行事は子どもたちを成長させる良い機会でもあります。しかし、発表の場があると保護者の方の悩みも増えるものです。そこで今回は、学校行事に関係して保護者の方から多く聞かれるお悩みや、秋特有のお悩みを取り上げたいと思います。

■今月のTOPICS

・「音楽会には出たくない。」子どもが急にいいだしたら?
・宿泊合宿の準備は順調?子どもの学校行事の様子が心配な時は?
・秋の読書月間、子どもが本を読まないときに保護者の方にできることは?
・食欲の秋、子どもの食べ過ぎが心配な時は?

Q.10月になり学校では、音楽会の練習が始まったようです。一生懸命に演奏する子どもの様子を見たいと楽しみにしていますが、詳しく聞こうとすると、「音楽会には出たくない。」と言います。理由を聞いても答えてくれません。どうしたらよいか困っています。

A.突然、「音楽会に出たくない。」という言葉を聞くと驚いてしまいますね。保護者としては当然、その理由を知りたいと思います。しかし、子どもの側では、漠然とした不安であったり、何かわからないけど、参加意欲が湧かなかったりといったことがあります。そこで、「どうして?」と聞かれても、理由を意識できていません。ですから、まず、音楽会に出たくない気持ちがあることを分かってあげてください。

(会話の例)
親:「音楽会に出たくないんだ。何か困っているのかな?」
子:「ううん」
親:「じゃあ、不安なのかな。」
子:「うん」
というように、子どもの気持ちを聴いてください。
すると、
子:「本当は、大太鼓をしたかったけど、オーディションで落ちて、リコーダーになっちゃったんだ。だからもうどうでもいいんだよ。」
や、
子:「みんなで練習するから、練習中にコロナにかかってしまったら怖いんだ。」
や、
子:「練習しているけど、いつも同じところで指が動かないで間違えてしまうから、もういやなんだよ。間違えると皆に迷惑かけるしね。」

というように、自然に理由を言い出します。

もし会話の中で理由がつかめなかったら、まずは「音楽会に参加するのがいやだ」という気持ちを十分に分かってあげてください。思いを十分に言えたり、相手に分かってもらえたと感じたりすると、次に進めます。また、苦手な楽器がある場合は、練習に付き合ってあげることも大切です。

本気で向き合って練習した成果は、大きくお子さんを成長させます。うまくいかなくてくじけそうな心を支えてあげることで結果的に、子ども自身に達成感をもたせることができます。

そして最後に、一生懸命演奏するお子さんの姿を楽しみにしているお家の方の気持ちもお子さんに伝えてあげてくださいね。

Q.もうすぐ宿泊学習があります。活動内容も運営委員会で決まり、子ども達もグループ分けや係活動も始まったと学校からのお便りで知りました。行事の様子が気になるのですが、最近子どもとの会話も少なく、本人が話して来るまで待とうと思うのですが、これでよいのでしょうか。

A.気になる気持ちをよく我慢されましたね。思春期に入ってきた子どもたちは、学校のことを逐一親に話すことは、何か子供じみているように感じて話さなくなる傾向があります。しかし保護者の皆さんは『グループに入れただろうか。どんな係になったのだろう。係の仕事はできるのだろうか。』と気になることはたくさん。ストレートに聞くことももちろん良いですが、おすすめはどっしりと構え、子どもが言い出すまで待つことです。困りごとが発生したり、持ち物の準備になったりしたら、お子さんはきっと相談するでしょうから、保護者の方は、様子を気にして見守っていることが大切です。言い出せない様子でしたら、「何か宿泊学習で必要なものはない?」と声掛けすると、話すきっかけになります。
宿泊学習を終えて帰って来た時には、家にいるより緊張し、我慢をし、気を張って生活してきたお子さんの、疲れをいやす好物を作って待ってい上げてくださいね。

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Q.「秋の読書週間」がはじまっているようなのですが、家ではまったく本を読んでおらず、本を借りている様子もありません。このままでよいのでしょうか。

A.本を沢山読むと、読解力がつく、知識が増えるので、教員としても、保護者の方としても、読書をさせたいですね。しかし、本を読むよりも遊ぶ方が好きな子どもも多くいます。どうしたら、本が好きになるのでしょう。
個人差はありますが、まずは、寝る前などの15分で良いので、読み聞かせから入るとよいです。ただ、読む本は最初、子どもが好きそうな本を親が決めます。

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小学校1・2年生の本でしたら15分あれば1冊読めますが、3・4年生になると1冊読み終わるのに1週間かかることもあります。15分で続きは次の日に、と本を閉じると、子どもが興味をもった本ですと、先が気になりひとりで読み始めることもあります。これがきっかけで、読書を始める子もいます。
読み聞かせをしばらくしたら、今度は、段落読み、または読点読み(丸までよむ)を子どもと交互に読み進めます。一人で全部読むのでなく半分読んであげましょう。読みたい子は、待てずに一人読みを始めます。
読み聞かせは、自分の好きなジャンル以外の物を知るきっかけとなったり、読み手の解釈が伝わったりするので、一人で読めるようになってから続けるのも良いと思います。

ここで気になるのが、本選びです。お子さんによって好きなジャンルが違います。物語が好きな子、説明的な文章が好きな子、伝記が好きな子、動物が好きな子、乗り物が好きな子など、その子の好きなジャンルの本選んで、面白さを共有してください。そうすることで、本への興味が湧いてきます。焦らず気長に続けてみてください。
一人で読めるようになったら、好きそうだけれども読んでいないジャンルの本を読み聞かせして、ジャンルを広げていくとさらに良いと思います。
秋の夜長、親子での読書もぜひ楽しんでみてくださいね。

Q.「食欲の秋」と言いますが、涼しくなったせいか、最近子どもの食欲が増えているようです。盛った量について「もっと食べたい」というのですが、このまま食べさせても大丈夫でしょうか。

A.食欲の秋ですね。おいしい食材がたくさん実る季節です。
前月の記事でもご紹介しましたが、成長期の子ども達は、いくら食べてもお腹がいっぱいにならないようです。しかし保護者の方としては、肥満になるのではないか、お腹を壊すのではないかと心配になりますね。身長や体重が増える時期ですので、たっぷり食べることは心配はありませんが、しっかりと栄養素が成長に使われるように、栄養バランスには気を付けてください。
例えば、お腹が空くとつい炭水化物に偏ったり、肉類に偏って野菜を食べないことがあります。野菜やきのこ類は成長に必要なビタミンが豊富ですし、豊富に含まれる食物繊維は腹持ちがよく食べ過ぎを防いでくれます。また、たくさん食べた後には、ごろ寝ではなく、体を動かす習慣も付けるとさらに良いですね。沢山食べて、たくさん運動して、健康な体を作ってもらえればと思います。

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10月の食事 ワンポイントアドバイス ~“プラス1”で栄養バランスを整える~

過ごしやすい気候になり、子どもも大人もつい食が進んでしまうこの時期。いつもの食事に“プラス1”することで栄養バランスを整え、食欲の秋で“ただ食べ過ぎる”という状況から“身体をつくる成長の機会”に変えていきましょう!
特に重要なのは、身体づくりやエネルギー代謝に欠かせない「ビタミンB群」や、腸内環境を整えたり、噛み応えを高めて適切な食事量の調整に役立つ「食物繊維」をしっかりと摂ること。
これらの栄養素は「きのこ」に豊富なので、日々の食事にきのこをプラスしたり、きのこを使った副菜を取り入れることで食事の栄養バランスをサポートします。きのこはどんな食材・料理とも相性が良いので、いつもの料理にきのこを加えることで、手軽においしく、健康を叶えていきましょう!
(監修:ホクト管理栄養士 德田美咲)

profile

望月 保美

(ガイダンスカウンセラー、上級教育カウンセラー、特別支援教育士)
東京都の元小学校教諭。
現在はカウンセラーとして小学校を訪問し、授業の様子や児童の活動を観察して子どもの特性やその対応方法、指導法を先生方に伝える活動を行っている。
また、高等学校では友人同士の関わり活動を通して、友人や自分を理解する方法について演習等も実施。
教育カウンセラーを目指す方への学習サポートも行っている。

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