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HOP,STEP!Child Body Make School ─運動能力向上塾─

子どもの「やってみよう」を育む保護者の方の声がけ・おすすめの遊びをご紹介

2024.06.17
子どもの「やってみよう」を育む保護者の方の声がけ・おすすめの遊びをご紹介

梅雨の時期となり、室内でお子さんと遊ぶ機会も多くなるこの時期。お子さんの様子を見ていると、「集中して積極的に楽しんでいるな」と感じる時と、そうでない時があるのではないでしょうか。

<フローの理論>によると、ものごとの面白さ、楽しさを導き出すのは「能力に対して課題の難易度が丁度よく一致しているとき」であり、そのような状態の時に子どもは「夢中」になることができ、身体の発達もより一層促されるといわれています。

子どもの能力に対して、遊び・運動の内容が難しすぎると子どもは「不安」を感じ、一方で簡単すぎると「退屈」と感じてしまうため、丁度良いことが何よりも大切です。

また、子どもが積極的に遊びに取り組むためには、子ども自身の「やってみよう」という気持ちが大切で、その気持ちを育むためには、次の3つが必要といわれています。

・自己有能感(自分はできる、と肯定する感情)
・他者受容感(他人からの応援・称賛などで育まれる、受け入れられているという感情)
・自己決定感(自分で決定できるという感情)

保護者の方にはぜひ、子どもの年齢、時期、能力に合った遊び、運動、遊具などを提供してあげること、その中で、時には声掛けをしながら、子どもが自ら楽しめる環境を整えてあげること、そして、それを見守っていただくことを大切にしていただければと思います。

「遊び」で健やかな発達を!
▶おすすめの遊びはこちら
Let’s Play!
「食事」で健やかな発育を!
▶おすすめの食事はこちら
Let’s Eat!

<Let’s Play!>

子どもの「やってみよう」という気持ちを育てるために、ぜひ保護者の方に行っていただきたいことが、子どもをほめたり、一緒に遊んで子どもに勝たせてあげたりすることです。保護者の方の演技力(遊ぶ力、楽しませる力)と受容力(応援、称賛)が必要になります。具体的には、どんな小さなことでも、「○○ができたね」「すごいね」、できなくても「もうちょっとだったね」「惜しかったね、すぐにできそうだね」などの声掛けをしてあげましょう。

また、日常的に子どもの望ましい行動に対して「○○してくれて、ありがとう」と言葉に出して、その行動を承認してあげることも、子どもの自己有能感・積極性を育てるのに効果的です。

そこで今月は、発達に必要な「バランス遊び」の中でも、全身を使うことで子どもの「自己有能感アップ」に繋がりやすい遊びを紹介します。

■自己有能感を育む!全身を使ったバランス遊び

<手つなぎ逆上がり&前回り>

①大人と子どもは対面で向かい合い、手を繋ぎます。
②子どもは大人の手をしっかりとつかみながら、大人の大腿部、お腹などを蹴り上がりながら、くるっと回ります(逆上がり)。
③そのまま反対に周り、元の位置に戻ります(前回り)。

*子どもは回る感覚、楽しさ、有能感を得ることができます。
*大人の手の高さが大切です。子どもの能力に合わせて高すぎず・低すぎない位置を探りましょう。

<足を開いて合わせて立ってみよう!>

①座って開脚した状態で友達と向かい合い、お互いの脚の裏をつけます。また、お互いの手を繋ぎます。
②交互に一人ずつ、手を放さず、脚を開いたまま立ってみましょう!

*バランスを取らないと難しい遊びのため、できた時には達成感・有能感を得ることができます。

<トランポリンで、高く、気持ちよく、カッコよく!>

①トランポリンの上で、真っすぐ、高く、弾みましょう!

*真っ直ぐ上に跳ぶことが大切です。バランスが崩れると斜めに跳んでしまったりして、トランポリンから落ちてしまいますので注意しましょう。
*最初は、小さく、そして、だんだんと高く跳んでみましょう。
*楽しく跳べるようになったら、両手を開いたり、両足を開いたりしてみましょう。
*トランポリンは保育施設や学童施設に置かれていることが多いため、ぜひそれらの施設で実践してみてください。

<トランポリンがない自宅でもできる、空中遊泳>

①大人は子どもの両脇を持ち、対面で向かい合います。
②『トン(浅く沈む)、トン(深く沈む)、ジャンプ』のリズムで、子どもにジャンプをさせます。子どもが自分でジャンプした時に、そのジャンプ動作に合わせて、子どもの身体を少し上方向に押し上げます。

*そうすると、子どものからだは簡単に高く空中に浮かび、トランポリンで鍛えることができる空中感覚を養うことができます。
*浮かせすぎは恐怖感に変わってしまうので、徐々に高くしましょう。
*タイミングを合わせるための掛け声が大切です。子どもが自らジャンプしないときは、無理やりに持ち上げないようにし、自分でジャンプすることを促します。(無理に引っ張り上げると脱臼する危険があるので注意しましょう)
*対面で手を繋いで行うこともできます。その場合は、大人は手のひらを上に向け、子どもは手のひらを下向きにして手を重ねて行いましょう。

Let’s Eat! きのこの力で子どもの健やかな成長をサポート

子どもは、エネルギーの塊です。6月は一年で最も日が長く、子どもはより一層、長い時間遊び、楽しむことができます。

そこで今月は、遊びに必要なエネルギーを補充すると共に、健やかな身体発達を助けてくれるレシピを厳選しました。食事を通して五感をくすぐると共に、子どもの身体づくりに必要な栄養素をとり、元気で健康な身体づくりをサポートしましょう。

<おすすめレシピ>

profile

監修 長谷川 尋之

松本大学人間健康学部健康栄養学科専任講師
兵庫大学を卒業後、管理栄養士を取得し、運動と栄養の両面から研究する運動栄養学を大阪体育大学大学院で学ぶ。大学院卒業後は、スポーツクラブアクトス、チームニッポン・マルチサポート事業(栄養)で健康づくりの運動指導やトップアスリート栄養サポートに従事して現職に就く。現在は、運動栄養学の教育・研究とともに、県内・外のアスリートの栄養サポートを行う。
【資格】
管理栄養士、日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士、スポーツ科学修士

監修 中島 弘毅

松本大学人間健康学部スポーツ健康学科教授
日本体育大学卒業後、日本体育大学大学院在学中に中国北京体育学院へ交換留学。聖徳大学短期大学部、聖徳大学専任講師を経て、2002年度より松本大学に着任。信州大学大学院 医学系研究科 加齢適応医科学専攻で医学博士を取得。現在は、幼児の運動能力に関する研究などに取組み、レクリエーション関連科目や運動と遺伝子などの講義を担当する。
【資格】
レクリエーション・コーディネーター、体育学修士、医学博士

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