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菌活コラム

諦めないで!インナーケアで叶える花粉症対策

2025.03.01
諦めないで!インナーケアで叶える花粉症対策

3月に入り、寒さが和らぎ始めるこの時期は、早春の花々を目にするようになり、新しい季節の到来を感じますね。3月は和名で「弥生」と呼ばれますが、「花月」、「花見月」、「桜月」といった異名もあり、草花が咲きはじめるこの時期を象徴するようです。
一方で、この時期に多くの人が悩まされる「花粉症」。春本番をアクティブに楽しむためにも、食事や生活習慣などを意識して早めに「花粉」への対策をしていきましょう。

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花粉症症状の対策のカギは「腸内環境」にあり!

皆さんは花粉への備えをどのようにしていますか?薬を飲む、マスクをする、空気清浄機を使うなど、身体の外からのケアが一般的かもしれません。「花粉症は体質だから」と諦めている方も多いのではないでしょうか。実は、生活習慣や食生活を見直すことで、花粉症症状を和らげることにつながります。

花粉症症状を引き起こしたり悪化させたりする原因には、食生活の乱れや睡眠不足、不規則な生活リズム、ストレスなどがあると言われています。こうした生活習慣を続けていると「腸内環境の乱れ」を引き起こします。この「腸内環境」こそ、花粉症の症状を緩和させるカギを握っていると言われています。

花粉症症状の対策のカギは「腸内環境」にあり!

花粉症はアレルギー症状の一つで、「花粉」という異物に対して、自身の持つ免疫機能が過剰に反応することで引き起こされます。免疫機能は体内に入り込んだ異物が敵か否かを判断し、敵であった場合に排除する機能で、免疫機能が正常であれば、「花粉」に対して過剰に反応することはありません。しかし、腸内環境が乱れ、腸の免疫機能が低下していると花粉に対して正しく反応ができず、過剰反応となりアレルギー症状を引き起こしてしまいます。そのため、花粉症症状を抑えるためには、腸内環境を整えて免疫機能が正常に働く状態を保つことが非常に大切なのです。

食物繊維の豊富なきのこがアレルギー症状の緩和に効果的

では、腸を整えるにはどうすればよいのでしょうか。
まず一つ目は、食物繊維を多く摂ることが大切。野菜やフルーツ、豆類、きのこ類などに含まれている食物繊維は、腸内の老廃物の排出を助けたり、腸内細菌のエサになったりして善玉菌が優位の状態を作ることで腸内環境を整えます。
食物繊維を含む食材の中でもおすすめなのが「きのこ」です。きのこは菌類のため、野菜など他の食材に比べて食物繊維の種類や量が豊富に含まれており、効率よく腸を整えます。また、菌類特有の食物繊維の一種「βグルカン」が豊富に含まれており、腸に存在する免疫細胞に直接働きかけることで免疫維持に役立つことが知られています。
また、きのこの中でも「マイタケ」にはアレルギー症状の原因物質であるヒスタミン分泌を防ぐ効果も認められており、花粉によるアレルギー症状の緩和に役立ちます。

食物繊維の豊富なきのこがアレルギー症状の緩和に効果的

さらに、きのこを定期的に食べると腸内の「Ig A抗体」が増加することがわかっています。「Ig A」抗体とは免疫物質の一つで、体内に花粉などの異物が入るとそれらを排除するために腸内で作られ、異物の排除に役立ちます。きのこはこの「Ig A抗体」を増やす効果があるため、花粉症対策に効果的です。
このようにきのこには、腸内環境を整えることに加えて、免疫機能を高めたり、アレルギー症状を緩和したりするのに役立つ働きが期待できるのです。

「きのこで菌活」と合わせて行いたい生活習慣のヒント

腸を整えるために必要なこととして、2つ目に挙げたいのが加工食品の摂取をできるだけ控えること。食品添加物は腸内環境を悪化させる可能性があり、特に保存料や人工甘味料は腸の粘膜に影響を与える可能性が指摘されています。まったく摂取してはいけない、ということはありませんが、花粉症症状の緩和のためには、できるだけ添加物を控えるように意識しましょう。

そして最後に、食事と合わせて適度な運動もおすすめです。ウォーキングや自転車、ストレッチ、ヨガなどでお腹まわりを動かしてあげることで腸の動きを活性化する効果が期待できます。腸をしっかりと刺激するためにも、腹式呼吸や深呼吸を意識するとなお効果が高まります。花粉症症状がつらくて屋外に出るのが億劫な方は、家の掃除をする時に動作を大きくするなど、生活の中でできる工夫を行なってみてください。

腸内環境を整えることは、花粉症だけでなく全身の健康管理にも役立ちます。健康への第一歩は腸内を整えて、そしてそれを持続させることも大切です。
毎日の食事にきのこを取り入れるなど、無理なく続けられる工夫を習慣にすることで、健康管理も継続的に行なうことができます。きのこを取り入れた食生活で花粉による不快感を軽減して、春本番を楽しめるように身体の内側から準備をしていきましょう!

今月のおすすめ菌活レシピ

profile

池田 正典
医療法人雨宮病院 副院長 / 群馬大学医学部 卒業

石井 華帆
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

志摩 龍之介
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士

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