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Body Make Method

いよいよハーフマラソンに挑戦! レース後のケアにも使える腰部トレーニング

2022.03.01
いよいよハーフマラソンに挑戦! レース後のケアにも使える腰部トレーニング

12か月の連載もいよいよ最終回。今回はハーフマラソン本番を想定し、レース前に行えば全身の補強になり、レース後に行えば全身のケアに役立つ腰周りのストレッチをご紹介します。腰は全身を支える重要な部位で、レース中はもちろん、日常生活でも使いっぱなし。今回の体幹トレーニングを行うことで、日常動作の中での腰痛予防はもちろん、日々のトレーニングやハーフマラソン前後の身体ケアをサポートします。

Let’ Try

実は「腰痛」は、特定の原因を見つけることが難しいと言われており、周辺の筋肉を鍛えたり、柔軟性を高めたり、長時間同じ姿勢で負担をかけないなどの予防が大切といわれています。レースやトレーニングの当日に痛みがなくとも、腰には大きな負担がかかっているため、蓄積した疲労があるとき腰痛となって現れることもよくあります。レースやトレーニング前後はもちろん、日常生活で同じ姿勢が続いていると感じた時にはぜひ、今回のトレーニングを実践してみてください。

トレーニング1

体幹の強化「ヒップエクステンション・ホールド・ダブルレッグ&シングルレッグ」

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(方法)

*事前にポール(丸めたバスタオルでも可)や厚みのある雑誌などを用意しましょう

① 仰向けになり、脚は肩幅くらいに広げ、ポールの上に脚をのせる。

② 肩が浮かないよう注意して、両脚でポールを抑えるようにしながら背中、腰、お尻を浮かして15秒キープ。
*お腹や脚が突き出ないよう水平を保つ意識で、体幹で身体を固定(ホールド)しましょう。

③ ②の姿勢から左脚を高く上げて、15秒キープ。左脚を下し、次に右脚を高く上げて、15秒キープ。

回数:①~③を1セットとして、3~5セット
*セットごとに30~60秒の休息を挟みましょう

トレーニング2

肩甲骨、脊椎、骨盤周辺の柔軟と強化に「キャット & ドッグ ストレッチ」

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(方法)

① 四つ這いになり、手は肩幅で肩の真下に置き、膝は骨盤の真下に置く。
*目線は斜め下前方へ向け、両手、両足の位置を正しく置くことがポイントです。

② 目線を臍に向け、骨盤から背中を持ち上げていき、左右の肩甲骨の間が頂点になるように背中全体を伸ばして5秒キープ(=キャットストレッチ)。
*呼吸が止まらないよう意識しましょう。

③ 次に目線を上げて、肩甲骨を寄せながら骨盤の位置を戻し、背中を反らせて腹部を伸ばして5秒キープ(=ドッグストレッチ)。
*骨盤の位置は①の位置で、臍を下げて背中を反らすように意識しましょう。

④ ②と③をそれぞれ10回繰り返して1セット。

回数:3~5セット
*セットごとに30~60秒の休息を挟みましょう
*家事や仕事中のストレッチにもおすすめです

トレーニング3

股関節の柔軟「股関節のダイナミックストレッチ 4種目」

【1種目】

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(方法)

① 腕を床につき、肩幅よりやや広めに開く。脚は腰幅に開き、腕立ての姿勢をつくる。
*お尻が下がらないように意識しましょう。

② ①の姿勢から左手の横へ左足を大きく前に1歩踏み出し、一呼吸おいて股関節周辺の伸びを感じてから①の姿勢へ戻す。

③ 右足でも同様に②の動作を行う。

④ ②~③を15回繰り返し1セット終了。

【2種目】

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(方法)

① 四つ這いになり、手は肩幅よりやや広めに開いて床につける。脚は腰幅で膝を床に置く。

② ①の姿勢から左足を大きく横に伸ばし、手、右足は動かさずにお尻を後ろに引いて3秒キープ。その後①の姿勢に戻す。
*お尻、太腿の裏側(ハムストリングス)の伸びを感じましょう。

③ 右足でも同様に②の動作を行う。

④ ②~③を15回繰り返し1セット終了。

【3種目】

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(方法)

① 腕を床につき、肩幅よりやや広めに開く。脚は腰幅に開き、腕立ての姿勢をつくる。
*お尻が下がらないように意識しましょう。

② ①の姿勢から右足を左手の手前へ踏み出し、膝を曲げてあぐらをかくように上半身を沈めて3秒キープ。その後、①の姿勢に戻す。
*股関節、太腿の内側(内転筋)の伸びを感じましょう。

③ 左足でも同様に②の動作を行う。

④ ②~③を15回繰り返し1セット終了。

【4種目】

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(方法)

① 腕を床につき、肩幅よりやや広めに開く。脚は腰幅に開き、腕立ての姿勢をつくる。
*お尻が下がらないように意識しましょう。

② 左足を左手の横ライン上のできるだけ遠くの位置に1歩踏み出しかかとをつける。一呼吸おいてお尻から足先までの伸びを感じてから、①の姿勢へ戻す。

③ 右足でも同様に②の動作を行う。

④ ②~③を15回繰り返し1セット終了。

回数:4種目を通して1~2セット行う。

トレーニング4

ランニング(30分~120分、週3~5回)

今月のランニングメニューも「ペースランニング」です。ペースランニングは、長い距離を同じペースで走ることを目的に、距離もしくは時間のいずれかを基準として、自分が楽に走れるペースを身体に覚えるトレーニングです。レースの直前は、徐々にペースや距離を減らしながら、体内のエネルギー源を蓄えてリカバリーできるように、頻度、時間を調整しましょう。レース直前の焦る気持ちを抑えて、リカバリーに努めることも重要なレース戦略となります。

目標設定:目標距離は、5~15km以上を目指しつつ、目的に合わせた距離、頻度を選択します。心拍数を基準に最大心拍数の60~70%を維持できる「イージーペース(レース直前)」と最大心拍数の75~85%を維持できる「レースペース(トレーニング)」で分けましょう。
日常のトレーニングでは、レースペースを中心に、イージーペースを週に1~2回挟みましょう。
【最大心拍数の計算方法】220-年齢
※心拍数は個人差があるので、心肺機能に負担を感じた場合はペースを落とすようにしてください。

トレーニング+α ~きのこの力でトレーニング効果を最大に~

いよいよシリーズ最終回を迎えました。最終回はレース直前に適した、炭水化物をしっかりと補い、きのこのビタミンB群の力で最後まで走り切るのを助ける「菌勝」メニューを紹介します。レースの2~3日前からエネルギー量はそのまま、炭水化物の摂取比率を増やすのが、グリコーゲンローディングです。単純に炭水化物の量を増やすのではなく、食事の質にこだわっていきましょう。

厳選レシピ

profile

監修長谷川 尋之

松本大学人間健康学部健康栄養学科専任講師
管理栄養士/日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士
兵庫県加古川市出身。管理栄養士養成課程の四年制大学を卒業後、スポーツと栄養を科学的、研究的視点で学ぶため大阪体育大学大学院博士前期課程に入学。大学院を卒業後、民間フィットネスクラブでスイミングインストラクターの傍ら、栄養士として利用者や子供の栄養教育や健康づくりに関わる。大学院時代の先輩に導かれて文部科学省受託事業であるチームニッポンマルチサポート事業(栄養専門職員)に転職、男子体操競技をはじめとする日本代表選手などの栄養サポートに携わる。

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