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菌活コラム

お疲れ肌&髪を救うインナーケア。秋の菌活で「潤い力」を高める!

2025.09.08
お疲れ肌&髪を救うインナーケア。秋の菌活で「潤い力」を高める!

日中はまだまだ残暑が厳しいこの季節。一方、徐々に空気が乾燥し始め、夏の紫外線を受けた肌や髪のダメージが表面化しやすい時期でもあります。秋は美容に関する悩みが増える時期といわれますので、今のうちから肌や髪のケアを行っていくことが大切です。
今回は、身体の内側から整える“インナーケア”で、季節の変わり目にダメージが表れやすい肌や髪を健やかに保つポイントや食事術をご紹介します。

INDEX

秋に肌や髪のトラブルが起こりやすいのはどうして?

肌や髪のダメージの要因は、夏の間の強い紫外線はもちろんのこと、蒸し暑い屋外とエアコンの効いた室内との寒暖差も大きく影響を及ぼしています。人の身体は暑いときには毛穴を開いて汗をかき、寒い時には毛穴を閉じることで体温調整をしているため、この開閉が多くなる夏は、肌を疲労させてしまいます。
また、冷たい食べ物や飲み物を多く摂る夏は胃腸の働きを低下させ、夏バテや食欲不振を招くことで、肌や髪への栄養が行き渡らなくなります。
このような要因により夏場のダメージが徐々に蓄積され、表面化してくるのが9〜10月頃といわれています。さらに、秋に向かい急速に進む“空気の乾燥”も追いうちとなり、しみ、しわ、くすみなどの肌トラブルや抜け毛、フケ、パサつきなどの髪トラブルが起こりやすくなります。

肌や髪のケアには内臓機能を高める「きのこ」が効果的!

秋に感じやすい肌や髪トラブルへの対策としては、化粧品による外側からのケアもありますが、ここではより重要な“身体の内側”からのケア、つまり「食事」によるケアについてご紹介します。

「皮膚は内臓を映す鏡」とも言われるように、内臓と皮膚は密接な関係にあります。つまり、肌や髪のターンオーバーに欠かせない栄養素やエネルギーは「内臓」が元気に働いているからこそ供給されるのです。
特に、「肺」や「肝」の臓器は美容に大きく関わるとされているので、これらの内臓を養う食材を取り入れるといいでしょう。例えば、「肺」の働きを助けるものには豆類やいも類、海藻類など、「肝」の働きを助けるものにはレバーやひじき、ドライフルーツなどがあります。中でも「きのこ」はこれら2つの働きを助けるといわれているほか、免疫機能をサポートする働きもあるため、全身の健康を保つのに役立ちます。

このように内臓の働きを整えるのに役立つ「きのこ」ですが、美容ケアに欠かせない栄養素も豊富です。
例えば、ビタミンB2は別名「美容ビタミン」とも呼ばれ、肌や髪の材料となる脂質の代謝を促すため、肌の生まれ変わりや髪のうるおいケアに役立ちます。
また、きのこに含まれている菌類特有の抗酸化成分「エルゴチオネイン」は、コラーゲンの生成を助け、肌のターンオーバーを促進する効果があるため、うるおいケアを後押しします。さらに、エルゴチオネインの抗酸化作用により、肌老化の原因となる活性酸素から細胞を守る働きもあり、皮膚の新陳代謝を促進し、肌のくすみや乾燥を改善する効果も期待できます。

その他にも、きのこは疲労回復に役立つビタミンB1やオルニチン、栄養素の吸収を行う腸の調子を整える食物繊維も豊富なため、夏にダメージを受けた身体を回復させる効果も期待できます。

生活習慣の中から体内の乾燥を防ぐ3つの方法

最後に、肌や髪のトラブルへの対策として有効な「保湿」について、生活習慣の中で意識したいポイントをご紹介します。普段の生活習慣の中に潜む“身体の乾燥の注意点”を知ることで、肌や髪の保湿を心がけていきましょう。

① スナック菓子やコーヒーを控える

スナック菓子や煎餅などは塩分が多く含まれており、肌の乾燥や老化の進行、むくみや肌荒れの原因につながります。
また、コーヒーは1日に何杯も飲むと、利尿作用によって体内の必要な水分が失われやすくなります。1日に1〜2杯程度にとどめ、バランスの良い水分補給を心がけましょう。

② 長風呂に注意する

長時間湯船につかるのは肌に逆効果。肌を守る皮脂などのうるおい成分が溶け出してしまい、かえって乾燥を進めてしまう原因に。湯船に浸かる際は、40℃以下のぬるめのお湯で10〜15分程度を目安にしましょう。

③ 身体をゴシゴシ洗わない

顔や身体を洗う時、タオルやたわしでゴシゴシ洗うのは肌を乾燥させてしまう原因の一つ。皮膚表面のバリア機能が低下し、肌トラブルを起こしやすくなります。手のひらか肌にやさしいタオルで撫でるように洗いましょう。

肌や髪を健やかに保つためには、身体の外側からのケアに加えて、内側からのケアも大切です。
肌に負担のない洗顔、洗髪を心がけるなど、外側からの保湿ケアも行いながら、内臓機能をサポートしたり肌や髪のうるおいケアを助けたりする栄養素を含む「きのこ」を食事に取り入れていきましょう。身体の内側から美肌や美髪づくりを叶えて、これから迎える秋を楽しんでいきましょう!

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profile

池田 正典
医療法人雨宮病院 副院長 / 群馬大学医学部 卒業

石井 華帆
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士