ストレスサインを見逃さないで!「菌活」で叶える春のメンタル対策
2025.04.14
4月も半ばとなり、この春に環境の変化があった方も少しずつ慣れてくる頃ではないでしょうか。気候も安定するため寒暖差による身体への負担も少なくなり、過ごしやすい時期になりますね。
新しい環境は新鮮で楽しみがある一方で、緊張が続いてストレスが溜まりやすいとも言えます。少しずつ緊張が解け始めるこの時期は、徐々に表れる“ストレス”にも注意が必要。
そこで今月は、春特有のメンタルの不調を解消し、春を楽しむための食生活のヒントをお届けします。
INDEX
「ストレスサイン」出ていませんか?今の自分をチェックしてみよう

皆さんは「ストレスサイン」をご存知でしょうか?ストレスを感じた時、身体や心の「ストレスサイン」が現れることがあります。例えば、肩こり、頭痛、腹痛、イライラ、気分の落ち込みなど。
ストレスは“悪いもの”と思われがちですが、適度なストレスは人がより良く生きていくためには必要なものです。しかし、ストレスが過剰な状態になると心の不調の原因になるため、身体や心の「ストレスサイン」が現れる初期の段階で適切に対処することが大切です。
【主なストレスサイン】
■こころのサイン
- 不安や緊張が高まってイライラする、怒りっぽくなる
- ちょっとしたことで驚いたり、急に泣き出したりする
- 気分が落ち込んで、やる気がなくなる
- 人づきあいが面倒になって避けるようになる
■身体のサイン
- 肩こりや頭痛、腹痛、腰痛などの痛みが出てくる
- 寝つきが悪くなる、夜中や朝方に目が覚める
- 食欲がなくなって食べられない、逆に食べすぎてしまう
- 下痢や便秘になりやすくなる
- めまいや耳鳴りがする
※出典:厚生労働省HP
ストレスを上手にコントロールするには、バランスのとれた食事、良質な睡眠や休養、適度な運動を行うなど、生活習慣を整えて「自律神経」を整えることが大切です。
メンタルの不調は「食事」で改善を。意識して摂りたい栄養素とは
自律神経を整えるために、一番大切な習慣が「食事」です。中でも、最も効果的なのが「朝食を食べること」。朝食を食べることで全身にエネルギーがいきわたり、栄養不足によるイライラなどのストレスを感じにくくなり、集中力を高めることにもつながります。また、決まった時間に食事をする習慣は体内リズムが整い、自律神経を整えることに繋がります。
栄養面では「バランスよく食べる」ことを心がけましょう。特に、自律神経に働きかけてストレス緩和に役立つと言われる「GABA」を積極的に摂ることで、効果的に心身の安定を図ることができます。GABAとは、γ-アミノ酪酸が由来の抑制系の神経伝達物質。「セロトニン」「ドーパミン」「アドレナリン」などと関わり合いながら、脳内の働きを調整しており、ストレス緩和に加えて「血圧上昇抑制」「ダイエット」「糖尿病改善」などにも効果的です。
現代社会に身を置く私たちは何かとストレスに晒されており、体内におけるGABAの成分量が不足しています。GABAが足りないと「興奮・緊張状態」に達した時に抑制できず、ストレス状態を引き起こし、「頭痛」などの症状が表れてしまうのです。
GABAが含まれる食材はいくつかあり、身近なものでは発芽玄米やトマト、ジャガイモ、きのこ類、ぶどう、温州みかんなどがあります。中でも「きのこ」は、GABAに加えて自律神経の多く集まる「腸」を整える食物繊維も豊富に含むため、ストレスや疲れで乱れやすい自律神経を整えるのに役立ちます。また、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」は、腸内細菌の働きによって作られるため、腸が整うことによってセロトニンの合成がスムーズに行われ、メンタル面のケアにも効果的です。

GABAは食材から摂取する以外にも、睡眠中に体内で合成される成分でもあります。きのこには、ストレス物質の分泌を抑制することで睡眠の質を高めると言われる「オルニチン」や、強力な抗酸化成分「エルゴチオネイン」も含まれているため、睡眠の質を高めて体内のGABAの合成を助けることにも繋がります。
さらに、きのこはうま味も豊富で減塩効果もあるため、心がほっとする優しい味わいの料理にもぴったり。ぜひ心と身体の健康のためにも、きのこを毎日の食事に取り入れてみてください。
ご自分の「ストレスサイン」を見逃さず、自分に合ったセルフケアをすることがメンタルケアの基本となります。春は行事やイベントも多い季節ですが、普段の食事にきのこをプラスしたり、睡眠や休息をとったりすることなどを意識して、気持ちの良い春本番を楽しんでいきましょう。
今月のおすすめ菌活レシピ
-
きのことアスパラガスのカラフルむすび
エネルギーチャージ
きのこに豊富なビタミンB1は糖質の代謝を促し、効率の良いエネルギー補給を助けます。 -
きのこと新玉ねぎの海老チリソース
健やかな肌
きのこに豊富なビタミンB2は別名“美容ビタミン”とも呼ばれ、健やかな肌を保ちます。 -
きのこのおやつカップケーキ
腸を整える
きのこには“健康の要”と呼ばれる腸を整えるのに役立つ食物繊維が豊富に含まれます。 -
霜降りひらたけと魚介のパエリア
季節の変わり目対策
きのこに豊富な食物繊維は、寒暖差で乱れやすい自律神経の集まる腸をケアします。 -
霜降りひらたけの爽やかバケットサラダ
睡眠ケア
きのこに豊富なGABAやエルゴチオネイン、オルニチンは睡眠ケアをサポートします。 -
生どんこを使ったがんもの揚げだし
ほっと一息
きのこには自律神経の集まる腸を整える食物繊維や、気持ちを和らげるGABAが豊富です。
profile