秋のカラダケアは「睡眠の質」がカギ!菌活で叶える“質の良い睡眠”とは?
2025.09.01
真夏の暑さを越え、朝晩は少しずつ涼しさを感じ始める9月。夏休みの楽しい思い出の一方で、長引く暑さに身体にも心にも疲れが溜まっている方が多いのではないでしょうか。
日中はまだまだ残暑も厳しく、暑さ対策も気が抜けません。残暑の時期を元気に乗り切るためにも、“睡眠の質”を意識してしっかりと疲れをとり、秋に向けて体調を整えていきましょう。
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日照時間が短くなる秋は睡眠の質を高めるチャンス!
睡眠の質は温度や湿度に大きく左右されるため、夏の熱帯夜から解放される9月は、睡眠にポジティブな影響を及ぼしてくれます。また、私たちの身体に内在する体内時計は日光を浴びてリセットされるのですが、それと同時に分泌される、夜眠るために必要なホルモン物質である「メラトニン」は日照時間が短くなることで増加すると言われています。
メラトニンは暗い環境で分泌されやすくなるため、日没が早まる秋はメラトニンの分泌が促進され、眠りの質が高まりやすくなります。

睡眠の質といえば、就寝前のスマートフォンやパソコンが睡眠に悪影響を及ぼすことが有名ですが、これもメラトニンに関係しています。ブルーライトの光を近距離で浴びることでメラトニンの分泌が阻害され、眠りづらくなってしまうのです。
人は睡眠中に脳を整理したり身体を休息させたりしているため、睡眠の質が低下すると、心も身体も疲労がたまりやすくなってしまいます。そのため、日没が早くなり朝晩過ごしやすい気候となる秋は、睡眠の質を高めるのに最適な季節。今の時期に夏の疲れをしっかりとケアし、秋に向けて身体を整えていきましょう。
身体の中から整えて、質の良い睡眠を。意識したい5つのポイント
睡眠の質を高めるためには、生活習慣を整えることも大切です。睡眠ケアのために大事なこととして、以下の5つがあります。
① 睡眠時間を一定にすること
② 朝日を浴びること
③ しっかり朝食を摂ること
④ 適度な運動やストレッチで身体をほぐし、血流を促進すること
⑤ リラックスタイムを設けること
夜更かしや朝食を抜くことは体内時計の乱れにつながり、睡眠の質の低下を招くと言われています。また、運動不足は筋肉を硬くしてしまうため、末端冷え性や朝起きた時の身体の痛みにつながります。深い睡眠を得るには、日中の行動をどうするかが大切なのです。

中でも重要なのが食事です。朝食を抜いたり、夜遅くに夕食やお菓子を食べたり、外食などが多くなってくると内臓の働きが悪くなり、ホルモンの分泌や神経伝達物質の働きが悪くなります。そこで、睡眠の質を高めるために意識したい食事のポイントをご紹介します。
腸がカギ?!睡眠の質を高めるホルモンを増やすコツとは
私たちの身体は、栄養を吸収して機能を維持しているため、食べるものが日々の健康だけでなく睡眠にも影響を与えます。そのため、眠りを促すホルモンの生成を助ける栄養素を取り入れることで、自然な眠りをサポートできるのです。中でも意識したいのは、睡眠ホルモンの「メラトニン」と幸せホルモンと呼ばれる精神安定ホルモンの「セロトニン」です。
これらのホルモンは、腸内細菌によって、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンから作り出される物質。まず、腸でトリプトファンが腸内細菌によってセロトニンに作り替えられ、そして、セロトニンがメラトニンに変わります。睡眠ホルモンであるトリプトファンが多く含まれるのは乳製品や大豆製品ですが、トリプトファンがセロトニンに作り変えられる場所は腸。そのため、乳製品や大豆製品とともに腸内環境を整える食物繊維の豊富なきのこや野菜などの食材を摂ることがおすすめです。

その他、きのこには深い睡眠の時間を増加させるGABAや、ストレスホルモンの分泌を抑制することで睡眠時間を増加させるオルニチン、抗酸化成分のエルゴチオネインなどの栄養素も豊富。メラトニンが生成される朝食や、寝る前の夕食にこれらの栄養素を摂取できるとより良い睡眠に繋がります。また、GABAやオルニチン、そしてきのこに含まれるビタミンB群などの栄養素は、疲労やストレスケアにも役立つため、睡眠の質向上とともに疲労回復をサポートします。
暑い夏を乗り越え、秋を楽しむ準備をするためには身体に溜まった疲労を上手に解消し、睡眠ケアを実践することが大切です。そのためにも、きのこをはじめとした睡眠ケアに役立つ食材をしっかり摂って、体内時計やホルモンの分泌といった体内機能を整えていきましょう。また、睡眠と認知機能には密接な関係があります。今夜の睡眠が明日の仕事のパフォーマンスや学校のテストの結果に影響することもあるため、疲れが溜まっているなと思ったら放っておかずに、食事からケアすることが大切です。セルフケアを意識して毎日心地よく1日をスタートしていきましょう!
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