Do My Best, GO! 〜アスリートの舞台裏

プロアスリートを支える食事に迫る。第10回 女子サッカー・鮫島彩選手インタビュー

2021.09.01
プロアスリートを支える食事に迫る。第10回 女子サッカー・鮫島彩選手インタビュー

明日への一歩を応援する「Do My Best, Go!」。第10回は、女子サッカーの鮫島彩選手。なでしこジャパンで長く主力を務め、2011年の女子ワールドカップ優勝メンバーの一員でもある。また、フランス、アメリカでもプロ選手としてプレー。今月12日に開幕する、日本初の女子プロサッカーリーグ=WEリーグでは、新設チーム・大宮アルディージャVENTUSの中心メンバーとして活躍が期待されています。そんな鮫島選手を支える思いや、食事についてお話を伺いました。

まず、サッカーを始めたきっかけを教えてください。

当時は少なかった女子サッカーチームが、近所にたまたまあって、そこに誘われて行ったのがきっかけでした。鬼ごっこなども交えて、楽しくやるような環境で、小学生から社会人までの楽しいメンバー、いろいろな世代の人たちと触れ合いながら、体を動かせるというのがとても面白かったです。走るのは、その頃から得意で、とにかく、体を動かすことが好きでしたね。休み時間はみんなでずっと鬼ごっこをやっていました。

成長期、かつ体を動かしていればお腹も空くと思うのですが、子どもの頃から食事はたくさん食べるほうでしたか?

たくさん食べていましたね。私は、1回の食事でたくさん食べるというよりも、回数を重ねるタイプでした。土日は5時間くらい練習をやっていて、1時間ごとにある休憩で、毎回パンを食べたり、おにぎりを食べたり。人より筋肉量が多いタイプなので、消費が激しいというか、燃費が悪いというか、疲れていても、必ず、何かを食べていました。

子どもの頃から活発だったのですね。鮫島選手は高校時代には常盤木学園高校へ進学され寮生活だったと思いますが、その時の食事はどのようにしていましたか?

高校時代は、とにかく練習がきつかったですね。朝練があって、夕方からまた練習があって、寮に帰ったら10時過ぎ。そこから、みんなで順番を待ってシャワーを浴びて、そしてまた朝が来て……。練習も厳しかったので「もうムリだぁ!」と3日に1回くらいは思っていました。
でも食事の面は本当にありがたかったですね。帰ったら、もう食事の準備をしてもらっていて、それを食べて。朝も、おかずが食堂にまとめて置いてあって、それを自分のお弁当箱に好きなだけ詰めていくような感じでした。チームメイトもみんな食べ盛り。私は朝起きるのが早かったので、いちばん最初に食堂へ行って、たくさん詰め込んでいました。(笑)

ご自身でも、栄養について意識されていたのでしょうか?

いえ、高校時代や、高校卒業後の(東京電力女子サッカー部)マリーゼの時にも、栄養管理されていた食事だったので、自分で意識することは少なかったですね。意識の面でいうとやっぱり、2011年の女子ワールドカップ(ドイツ大会)が終わってからですね。急に、自分が世界の舞台に上がって「これは食事とか、そういうベース的なところをどうにかしないと戦っていけないぞ」っていう感覚になって、栄養士さんに、お世話になるようになりました。とにかく、やれることをやらなければ、高いレベルでサッカーができないという状況になりましたから。

「鮫島選手は、試合前のウォーミングアップや、試合後のケアを、とてもしっかりやっている」という話を聞きました。

貪欲にパフォーマンスを伸ばしていきたいという気持ちや、ケガの予防の観点からいろいろとやっていることはあります。年齢を重ねていったら、そういう部分に気を使わないと体が壊れていってしまう。私に限らず選手はみんな、若い選手たちにも真似してほしいなというような準備やケアをしています。

食事を含めた準備やコンディション調整も、鮫島選手が高いパフォーマンスを出す上で大事な部分なんですね。

はい。こうやって年齢を重ねてきて、やっぱり若い頃よりも、疲れを感じやすくなっているんですが、それでもトレーニングでは100パーセントの力でやっていかないと、パフォーマンスは落ちていく一方なんです。筋トレもそうですし、スプリントもそうです。そして、やったらやったで、疲れを回復しないとといけない。そこで、トレーニングは100パーセントでやり、そのリカバリーを今まで以上にやっていきたい。試合で、スピードやパワーを出すためというのもありますが、若い頃より、食事は大事にしています。基本的には好きなものを食べてはいますけれども、その中でも栄養面を意識して摂るようにしていますね。

食事について、栄養士の方とはどんなお話をしているのでしょうか?

「ウェイトを増やしたい時には」「内臓が疲れた時には」と、その時々の状態にあわせて、どのような食事をしたらいいか、教えていただいています。年齢を重ねると内臓の機能から衰えていくと聞いたことがあるんですけども、脂っこいものを食べると消化しなかったり、うまく水分補給をしていても体には吸収されなかったり……。そうした時に、どうやって胃腸の調子をうまく整えながら、身体にしっかりと良い栄養を届けるための食事などを教えていただいています。

胃腸の状態も大切にされているんですね。

はい。特に腸内環境を整えるのは大事ですし、動かなかったらマイナスの方に働くというのはすごく実感しています。何も考えずに食事をすると、上手く循環しなくなったりもします。水分が身体にちゃんと吸収されていなかったりすると、パフォーマンスを低下させるので、腸内環境を良くすることは大切にしています。

腸内環境を整える食材として「きのこ」も有名だと思いますが、きのこはよく食べられますか。

きのこは、すごく食べます。常に、何種類か冷凍してあるんですよ。エリンギ、しめじ、舞茸、椎茸は絶対入っています。もう、何でも作れるじゃないですか。私は毎日自炊しているのですが、朝、時間がない時でも、きのこなら、味噌汁の中に入れればそれで一品になります。また、炊飯器にお米と大量のきのこを一緒にして、めんつゆを注げば、きのこの炊き込みご飯が完成します。きのこの栄養素が簡単にとれますし、よくやりますね。炒め物をしていて、材料が足りない時にも、きのこを入れています。栄養素として毎日、摂りたい食材ですし、使い方が万能ですから常に用意しています。もう、「わが家のエース」です(笑)。

2021年の秋には日本で初めての女子プロサッカーリーグ=WEリーグが始まります。今後、どんな未来像を描いていきたいと考えていらっしゃいますか。

今、一番、私が力を注ぎたいと思っているのは、この大宮アルディージャVENTUSを小学生の子たちが憧れるようなチームにしていくこと。そのために自分ができることをやっていきたいと思います。
そして自分自身も海外でもプレーをして、世界と戦う上で環境など、まだまだ発展できるところがたくさんあるんだなというのを実感しました。WEリーグのスタートは、まったく新しいことですし、全部がこれからという感じだと思います。

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これから、WEリーグを目指す選手も増えると思いますが、彼女たちに対して、成功するためのアドバイスなどありますか。

「自分の強みを知っておく」ことは、すごく大事なのかなと思います。私自身の話でいったら、スピードやアジリティーがストロングポイントだと思っているので、そのプレーをいかに出すかということを常に考えています。サッカーのような団体競技では「チームの中で、自分はどういう役割を求められているのか」ということを考えて、知っておくっていうのは必要です。これは、スポーツには限らず、社会に出てからも必要になってくるかなと感じます。

子どもたちへ、食事の面でのアドバイスもお願いします。

食事や栄養に対する知識は持っておいた方がいいんじゃないかなと思います。「こういう状態の時には、これがいい」とか「この食材には、こういう栄養素がたくさん入っている」とか……。それと個人差があるので、決めつけるわけにはいきませんが、ご飯をたくさん食べられるようになっておいたほうがいいかもしれませんね。私だけでなく、なでしこジャパンの先輩たちも、たくさん食べる方たちばかりでしたから。

鮫島彩選手のDo my best,GO!

■好きな言葉、座右の銘は?
昔、友人に教えてもらった「努力すれば手が届きそうな夢だから、がんばるだけの価値がある」

■ストレス解消法やリラックスの方法は?
人に会って、話すこと

■競技人生の中で忘れられないシーンは?
2011年、2015年のワールドカップ!

■これからの目標、目指す姿は?
VENTUSを小学生の子たちが憧れるようなチームにしていくこと

■鮫島選手にとってサッカーとは?
喜怒哀楽も含めて、全てを与えてくれる存在

鮫島選手が今食べたい菌勝メシ

コメント

サッカーは体力の消耗が大きいので、食事で疲労をとること・エネルギーを補うことを意識しています。栄養満点で体調管理にも役立つきのこが入った麻婆豆腐は、疲れている時でも食欲がそそられますし、疲労回復にも最適だと思います。丼にもできるアスリートメニューです!

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筋肉の材料となるタンパク質と一緒に摂りたいのが、三大栄養素の代謝に関わる潤滑栄養素です。きのこにはこの潤滑栄養素が豊富なので、アスリートの身体づくりにぴったり!つるりとした食感のお豆腐にシャキシャキとしたきのこがマッチした麻婆豆腐でしっかり栄養補給をしましょう!

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profile

鮫島 彩

(さめしま・あや)

1987年6月16日生まれ。163センチ/54キロ。大宮アルディージャVENTUS所属。栃木県出身。

幼少期から活発なスポーツ少女で、サッカー以外にもテニス、水泳などを経験した。常盤木学園高校卒業後は、東京電力女子サッカー部マリーゼに入団。なでしこジャパンでは、女子ワールドカップ・ドイツ大会で優勝を経験。アメリカのボストン・ブレイカーズ、フランスのモンペリエHSCでもプレーした。ベガルタ仙台レディース、INAC神戸レオネッサを経て、今季から新設された大宮アルディージャVENTUSへ移籍加入。全くの白紙状態からスタートしたチームで、リーダーシップを発揮しながら、WEリーグの開幕に臨む。

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