ぎこちなさを解消!全競技に共通する“流れる動き”を生む「リズム能力」を鍛えるトレーニング
2026.02.16
2月も中旬となり、少しずつ陽の光が暖かさを増しているように感じるこの時期。一方、時折吹く肌を刺すような冷たい風に、まだまだ冬の寒さを感じることも。大人にとっても子どもにとっても、暖かな春が待ち遠しい季節ですね。
今月はミラノ・コルティナ冬季オリンピックが開催されており、子どもたちもテレビで様々なトップアスリートの姿を目にする機会も増え、自分もこんな風になりたい!と夢を持つ子どもも多いのではないでしょうか。
一流のアスリートを見ていると、流れるような動きに美しさを感じる一方で、子どもたちの運動している姿を見ると、どこかぎこちなさを感じる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
さて、本コラムでは、11月から“思い通りに動ける”身体に必要不可欠となる「コーディネーション能力」を育てるトレーニングをご紹介しています。
【素早く正確に反応する力〈反応能力〉】
【ウィンタースポーツが上達!〈バランス能力〉】
【球技の上達に欠かせない〈定位能力〉】
今回はその「コーディネーション能力」の一つである、トップアスリートのような“流れる動きにつながる「リズム能力」を育むトレーニングをご紹介します。
「リズム」と聞くとダンスや体操などを思い浮かべる方が多いかと思います。もちろん、そういった競技においても重要ですが、リズム能力は様々なスポーツに深く関係しています。
トップアスリートの動きが美しく見えるのは、技術や身体能力だけでなくアスリート一人ひとりが持つ「リズム」があることも一因です。
リズム能力を高めるトレーニングで、美しい身のこなしを鍛えていきましょう。
*今回のトレーニングはメトロノームをご用意ください。(スマートフォンのアプリでも代用可能です。)
<Let’s Try!>
STEP1【リズム体幹トレーニング】
まずは、リズムに合わせて体幹トレーニングを行いましょう!※リズムに気を取られて姿勢が崩れないように意識することがポイントです
〔レベル1〕
テンポは60bpmで始めましょう。
- 肘と膝、つま先を肩幅に広げて床につき、お尻を軽く持ち上げます(A)。
- メトロノームのリズムに合わせて、右肘(B)→左肘(C)→右膝(D)→左膝(E)の順番に床から離します。※次の動作に移る際には、離した肘や膝は元の位置に戻します。
- リズムに合わせてB~Eを5回行います。

〔レベル2〕
レベル1が安定してできたら、レベル2にもチャレンジしてみましょう!レベル1より動きが多くなります。テンポはレベル1と同様に60bpmで始めましょう。
- レベル1と同様に、肘と膝、つま先を肩幅に広げて床につき、お尻を軽く持ち上げます(A)。
- メトロノームのリズムに合わせて、右肘を離して右手をつく(B)→左肘を離して左手をつく(C)→右膝をあげる(D)→左膝からをあげる(E)→右手を離して右肘をつく(F)→左手を離して左肘をつく(G)→右膝を下ろす(H) →左膝を下ろす(I)の順番で姿勢を変えます。
- リズムに合わせて5回行います。
- ワンポイントアドバイス:慣れてきたら、テンポや手足を動かす順番を変えてチャレンジしてみましょう。

STEP2【ペアタッチ】
リズムと相手の動きに合わせて行うトレーニングです。声を出し、相手の動きや姿勢にも気を配りながら実践してみましょう!
〔レベル1〕
テンポは80bpmで始めましょう。
- 向かい合って立ち、「1・2・3・4」と数えながらリズムに合わせて手拍子を打ちます。
- 次に、「1」のタイミングでお互いの手のひらを合わせます(B)。「2・3・4」は手拍子にもどります。これを3回繰り返します。
- 次に、「1」のタイミングでお互いの手のひらを合わせます(B)。「2・3」は手拍子を打ち、「4」のタイミングでお互いに手をクロスして手のひらを合わせます(C)。これを3回繰り返します。

〔レベル2〕
レベル1が安定してできたら、レベル2にもチャレンジしてみましょう!レベル2は足の動きも追加します。レベル1と同様にテンポは80bpmで始めましょう。
- 向かい合って立ち、「1・2・3・4」と数えながらリズムに合わせて手拍子を打ちます
- 次に「1」のタイミングでお互いに手のひらを合わせるときに、右足をあげます(B)。「2・3・4」は足を下げ、手拍子にもどります。
- 次に「1」のタイミングでお互いに手のひらを合わせるときに、右足をあげます(B)。「2・3」は足を下げ手拍子を打ち、「4」のタイミングでお互いに手をクロスして手のひらを合わせ、左足をあげます(C)。
- ワンポイントアドバイス:慣れてきたらリズムを変えてチャレンジしてみましょう。

今回のまとめ
今回は、リズム能力を鍛えるトレーニングをご紹介しました。リズム能力は様々なスポーツにつながる能力となりますので、トレーニングを繰り返し行うことでリズムやタイミングをつかんでいきましょう。
次回は状況の変化に合わせて身体の動きを素早く切り替える「変換能力」に関するトレーニングをご紹介いたします。
<Let’s Eat!>きのこの力で子どもの健やかな成長をサポート
暦の上では春の始まりを告げる「立春」を迎えましたが、実際にはまだまだ寒い日が続きますね。
こうした寒い環境では、人の身体は体温を保つために基礎代謝量が増加し、さらに筋肉のふるえによっても熱を生み出します。そのため寒い時期は、安静にしていても多くのエネルギーが必要となるのです。
一方で、成長期の子どもが健やかに身体を育むためには、必要なエネルギーをしっかりと補給することが重要です。特にスポーツをする子どもは、運動による消費に加え、体温をはじめとした身体機能を維持するためにもエネルギーを使うため、エネルギーが不足しやすくなります。そのため、エネルギーを効率よく作り出すためにも、エネルギー源となる食材と合わせて、エネルギー代謝を助けるビタミンB群を一緒に補うことが大切です。
そこで役立つのが、ビタミンB群が豊富な食材である「きのこ」。主食や肉類・魚類などの主菜から十分なエネルギーをとりつつ、ビタミンB群が豊富なきのこを組み合わせることで、エネルギー源とビタミンB群が効率よく補給できます。
日々の食事にきのこをとり入れて、まだまだ続く寒い時期の体調管理と身体づくりを意識していきましょう。
<厳選レシピ>
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トマト香る♪きのこの混ぜごはん
身体を動かすことは体力の向上や心肺機能の強化など様々なメリットがある一方で、細胞を傷つけたり疲労の蓄積の原因となったりする「活性酸素」が作られることもわかっています。その活性酸素から細胞膜を守る働きがあるのが「抗酸化成分」と呼ばれる栄養素です。抗酸化作用の中でも、きのこに豊富なエルゴチオネインは、ビタミンEの約1000倍という強力な抗酸化作用を持つため健康な身体づくりに役立ちます。また、合わせる旬の小松菜のビタミンA・C・Eや、トマトのリコピンも抗酸化成分であるため効果を後押し。
運動によって活性酸素が増えやすい時こそ、きのこをとり入れて、体内の抗酸化能力を高めていきましょう。 -
きのこのパングラタン
寒さが続くこの時期は、一品で栄養がしっかり摂れるレシピで効率よくエネルギー補給をしていきましょう。ご飯やパンなどの主食は、炭水化物を中心とした大切なエネルギー源です。しかし、エネルギーを効率よく作るためには、代謝を助けるビタミンB1やB2といったビタミンB群も合わせて摂ることが大切です。きのこに豊富なビタミンB1は糖質の代謝を促し、体内でエネルギーへと作り変えるため、元気な身体づくりを応援します。また、グラタンは身体を内側から温めてくれるので、寒い時期のエネルギー補給のための補食として、ぴったりの一品です。
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きのこと鶏むね肉のカラフルグリル
運動するときに欠かせない筋肉づくりを効率よく叶えてくれる一品です。鶏肉や旬のブロッコリーは、たんぱく質を豊富に含むため、成長期の子どもの身体づくりをサポートします。さらに、きのこに含まれるビタミンB6はアミノ酸の合成を助け、摂取したたんぱく質を筋肉などに効率よく作り変えるため、身体づくりを後押ししてくれます。
また、きのこには栄養の吸収を行う「腸」を整える働きのある食物繊維も豊富に含まれているため、腸を整えることで身体づくりに必要な栄養を無駄なく吸収するのをサポートしてくれる一品です。 -
きのことベーコンの白菜ミルフィーユ
寒さや乾燥によって免疫力が低下しやすいこの時期。きのこには免疫細胞を活性化するβ-グルカンや、免疫機能の調節に関与するビタミンDが多く含まれているため、免疫機能が低下しやすい寒い時期の体調管理に役立ちます。また、きのこには食物繊維も豊富なため、免疫細胞が多く集まる腸を整える働きがあるため、免疫維持をサポート。さらに、旬の白菜にも食物繊維やビタミンCが豊富に含まれるため、きのこと組み合わせることで体調管理を後押しします。
体温の低下や空気の乾燥によって、体調を崩しやすいこの時期の体調管理をサポートする一品です。
profile
松本大学人間健康学部健康栄養学科専任講師
兵庫大学を卒業後、管理栄養士免許を取得し、運動と栄養の両面から研究する運動栄養学を大阪体育大学大学院で学ぶ。大学院卒業後は、スポーツクラブアクトス、チームニッポン・マルチサポート事業(栄養)で健康づくりの運動指導やトップアスリート栄養サポートに従事して現職に就く。現在は、運動栄養学の教育・研究とともに、県内・外のアスリートの栄養サポートを行う。
【資格】
管理栄養士、日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士、修士(スポーツ科学)
順天堂⼤学卒業。⼤学在学中に⼋千代リハビリテーション学院とのWスクールを経て理学療法⼠免許を取得。卒業後は相澤病院にてスポーツリハビリテーション業務に従事しトップから成⻑期アスリートの競技復帰を⽀援。その傍ら、⽇本⾃転⾞競技連盟マウンテンバイクのトレーナーとして東京五輪に、⽇本スケート連盟ショートトラックナショナルチームトレーナーとして北京五輪に帯同。現在は様々な競技のトップアスリートから⼩学⽣までの⾝体づくりを⾏っている。
【資格】
理学療法⼠、⽇本スポーツ協会アスレティックトレーナー、中・⾼保健体育教員免許
⾼崎健康福祉⼤学卒後、理学療法⼠免許取得。卒業後は相澤病院で整形外科や内科など幅広い疾患のリハビリテーション業務を担当。その後、オーストラリアへ留学し政府認定のトレーナー資格を取得。帰国後はトップアスリートから⼩学⽣まで幅広くトレーニング指導を⾏う。現在は⽇本スケート連盟ショートトラック強化スタッフとしてジュニアナショナルチームを中⼼にトレーニング指導も⾏っている。
【資格】
理学療法⼠、Cert3 fitness(オーストラリア政府認定トレーナー資格)



