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Do My Best, GO! 〜アスリートインタビュー

プロアスリートを支える食事に迫る。第21回 ビーチバレーボール・石島 雄介選手インタビュー

2022.08.01
プロアスリートを支える食事に迫る。第21回 ビーチバレーボール・石島 雄介選手インタビュー

明日への一歩を応援する「Do My Best, Go!」。第21回はTOKYO2020のビーチバレーボール代表選手として出場した石島雄介選手。ビーチバレーで活躍する現在だけでなく、バレーボール界のエースとして北京五輪に出場したのちにビーチバレーへ転向したきっかけや、38歳でさらなる飛躍を目指すための食生活についてお話いただきました。

2008年北京五輪のエースとして活躍された石島選手ですが、北京ではチームはグループ最下位に。そこで感じた不完全燃焼感がビーチに転向する原動力になったのでしょうか?

そうですね。当時、男子代表チームは五輪に16年も行っていなくて、行くことが目標になっていたように感じていました。北京五輪出場が決まった瞬間は「次はメダルだ」言っていましたが、そんなレベルではなかった。今に比べるとインドアバレー界が少し鎖国的な感じだったので、僕的にはもっともっと挑戦してみてもよかったのかな、もう少し若かったらアグレッシブにチャレンジしても面白かったかんじゃないかと思います。

ビーチバレーボールは実力があれば、上に行けるチャンスもある世界。インドアバレーは監督さんがいて、メンバーを選ぶ中で候補に挙がらなかったら難しい。であれば、違うステージで挑戦して、ダメだったら納得がいく。そういう考えもあり、(33歳の時に)ビーチバレーへ転向しました。

ビーチバレーという新たに情熱をぶつけるものが見つかり、強いモチベーションを抱いたということでしょうか?

ぶっちゃけていうと「ちくしょう、見てろよ」みたいな。「もう見返してやる」じゃないけど、半分はそういうのもありました。そうじゃなかったら、33歳という年齢でこの世界には来られないです。

コートやチームの人数の違い、暑さという異なる条件もありますよね。

まず砂に慣れるまでに1年くらいはかかりました。ペアの選手が経験豊富でレベルの高い人だったので、自分が成長できたのはありました。思ったようなプレーをさせてもらえたし、力を引き出してもらえたので、本当に有難かったです。
もう1つ重要なのはビーチバレーの基本的なプレー。それをより深く意識して体に覚え込ませないといけなかった。根気強くやるんだと言い聞かせましたね。

教えてくれる人からは全部教えてもらうし、自分のプレーをビデオで撮って客観的に見たりもした。少しでも自分が思い描く選手に近づけるようにコツコツと努力をするしかなかったですね。しぶとさがあったからできたのだと思います。

バレーボール、ビーチバレーボール選手として食事面で心がけてきたことはありますか?

暑い中での試合が多いので、たくさん汗をかきますし、体力の消耗が激しいので、まずはたくさん食べるようにしていますね。あと、水分ばかりとってしまったり、食事も冷たいものに偏ってしまったりしがちなので、そこは気をつけています。
年齢を重ねるにつれて、疲労感や体力的な問題なども考えるようになり、食事の大切さを常々感じています。特に遠征先での練習や試合の中で食事の大切さを痛感しますね。

食事への意識は子供時代からありましたか?

いや、子どものころはあまり気を付けてはいなかったですね。とりあえず、いっぱい食べるってことだけでした。

食事の大切さを感じられている、という石島選手ですが、きのこはお好きですか?

風味や食感などもいいですし、様々な種類があり大好きな食材です。どんな料理にも合うので食事に取り入れやすくて、いい食材だなとすごく思っています。

どのように食べるのがお好きですか?

パスタや炒め物、和食を中心に食べますが、どの料理にも合うと思います。鍋料理も多いですし、それ以外だと、しいたけとかしめじの天ぷらなんかがおいしいですね。ただ、天ぷらは油を吸っちゃうので、ほどほどにしないといけないですね。シンプルに焼いたり、ソテーしたりするのも好き。ほかの野菜と一緒に食べたりもしています。

好きなきのこは?

しいたけ、しめじとかエノキとか、スーパーでよく売られているものが好きですね。今はいつでも買えるようになっているので、年中通しておいしくいただいています。

きのこには腸内環境を整える効果がありますが、腸について意識したことはありますか?

アスリートという仕事柄、緊張することが多いですし、試合が近づくにつれてプレッシャーを感じて、腸の動きが加速するのを感じます。便通が活発化する感覚も強い。僕は体重があるので、便秘気味だと体の中に滞っている感じがして重たいなと感じるので、腸内環境を整えることは意識していますよ。

では、スポーツを頑張るジュニアアスリートへアドバイスをいただけますか?

中学生くらいまではある程度、楽しくやりながら、競技を続けることが大事ですね。本人がさらに上のレベルを意識したり、プロフェッショナルになりたいと目標を引き上げたりした時には、「そんなに簡単じゃないんだよ」ということも理解したうえで、トライできるかが大事になってくると思います。
プロフェッショナルをはき違えると「自分が好きな競技をしてお金をいただく」という感覚だけになってしまう。そうならないように、周りも指導していく必要があるのかなと感じます。

好きなことを職業にしてプロフェッショナルになるのなら、好きなことプラス、理想に近づく努力をすることが大切。そのためにも努力の仕方を理解すべき。それができていないのはちょっと違うと思うんですよね。

きのこらぼ限定公開 INTERVIEW

最後に、ジュニアアスリートへ食事面でのアドバイスをお願いします。

まず試合前後は、消化吸収の良いものを取るようすることが大事だと思います。
自宅以外の遠征先では、食事のバランスや内容をコントロールすることが難しくなるので、サプリメントを上手に活用しながらコンディショニングできたら良いと思います。

私の経験によるアドバイスになりますが、強い体を作るためには「食事・休養・運動」を考えて行なうことも重要だと思います。内臓を強くすることも、栄養の吸収を助けてくれるので、体力面で効果があると感じています。

あとは、お腹がすいているからといって、早食いをしない。食事中は会話をするくらい余裕を持って、よく噛んで食べること。メニューも炭水化物や偏った食事になりすぎないよう野菜なども満遍なく摂取することも心がけてほしいです。
大事なのは食事など色々な事に興味や関心を持つこと。知識を得て、自分で実践してこそ、はじめて経験となるので、それが自分の競技人生に生かされると思います。

また、食事は本人だけでなく、家庭でのサポートがないと継続することが難しいです。家族(チーム)が1つとなって取り組んでいく環境づくりと、食事をきっかけに家族のコミュニケーションを図っていってほしいですね。

石島選手の Do my best,GO!

■好きな言葉を教えてください。
「汗は人を裏切らない」です。今はもう亡くなられてしまいましたが、筑波大学のバレーボール部の監督の都沢凡夫先生がおっしゃっていた言葉です。

みんな運動して汗はかくと思いますが、その汗のかき方1つで物事が変わってくるじゃないですか。一生懸命動いて「汗をかいたな」と思うだけじゃなくて、自分で考えて行動して、失敗もあるし、成功もあるし、その中で得た汗っていうのは自分を成長させてくれますよね。チームスポーツになれば、1人1人の頑張りがチームとしての成果につながっていく。その過程がとても重要だと先生に言われていたので、その言葉に全てが詰まっているんだなと。今も競技を続ける中で大事にしています。

■競技人生の中で忘れられないシーンは何ですか?
インドアもビーチも五輪出場を決める試合というのは、忘れられない。北京と東京のどちらもですね。

■リラックス方法や、切り替え方法はありますか?
体のケアはすごく大事にしていて、生活の一部になっていますし、物凄く時間をかけています。競技をやってるうちは競技中心に私生活も回っていく。自分の中ではそう決めちゃってるところがあります。
もちろん、家族と過ごしながらリラックスすることもあります。インドア時代から家族と過ごす時間は少ないですが、家族の大切さは一番感じています。子供は小1と1歳半。どちらも女の子です。家族の応援が本当に一番ですし、パフォーマンスにもリンクしているので、大切にしているところです。

■今後の目標を教えてください。
そうですね。僕はちょっと異端児なんで、「まだやってるのか」「うるせえやつがまだいる」って言われるくらい、続けられる環境があるのなら続けたいと思っています。
ビーチバレーは45~46歳でやられている方もいらっしゃいます。ある程度のリミットが決まっている世界ではありますけど、まだまだできると思えるのであれば、やり続ければいい。なれるのであれば、レジェンドになりたいですね。

■石島選手にとってビーチバレーはどんなものですか?
正直、インドア時代にはビーチバレーボールがどういうものなのか分からなかったのですが、実際にプレーしてみて、すごく過酷な競技ですね。体力的なもの、人間力も含めて物凄くタフだなと感じます。それが自分に合っているなと。そういう気持ちもありますね。

石島選手が今食べたい菌勝メシ

コメント

食事でのスタミナアップや疲労回復を大切にしています。きのこは風味や食感が良く、栄養もあるので大好きな食材。こちらのメニューは食欲をそそり、消化吸収にも優れているため、食欲が落ちる夏場に食べたいですね。

きのことナスのピリ辛そうめん

きのこには、免疫細胞の集まる腸を整えて免疫力アップを助ける食物繊維が豊富。また、糖質の代謝を促すビタミンB1も豊富なので、そうめんと合わせることで効率の良いエネルギーチャージが叶います。夏の元気応援メニューです♪

詳しく見る>

profile

石島雄介

(いしじま ゆうすけ)

1984年1月9日生まれ、197cm

トヨタ自動車ビーチバレー部所属、埼玉県出身

深谷高校-筑波大学-堺ブレイザーズーサンパウロ・ウィザード(ブラジル)-ウルブラ(ブラジル)-堺ブレイザーズートヨタ自動車ビーチバレーボール部

2017年にインドアからビーチバレーボールに転向し、わずか2年で国内チャンピオンとなり、さらには12年ぶりに出場権を獲得した世界選手権に出場するなどビーチバレーボール界をけん引する存在に。そして2008年に男子バレーボール日本代表として出場した北京五輪に続き、自身2度目となる2020年の東京五輪ではビーチバレーボール日本代表として出場。インドアとビーチで2回の五輪出場を果たす。闘志あふれるプレー、コート中に響き渡るガッツポーズで観客を魅了する。

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