Performance up MethodPerformance up Methodパフォーマンスを高めるコンディショニング!Powered by 順天堂大学 女性スポーツ研究センター

「モチベーション・マネジメント」で
有効なゴールセッティングをしよう

みなさんは目標を設定するときに、どんな基準で設定していますか? 
スポーツに限らず、人が目標に向かって何かを行う際には、どうしたらやる気を出せるかという“動機づけ”、いわゆるモチベーションを上げる(高める)ことが重要です。つまり、 モチベーションを自分自身でマネジメント(管理)してゴールセッティングをすれば、自分にとってより有効な目標を立てることができるのです。 自分に適した、やる気の出る目標を定めるためのヒントとして、いくつかの理論をご紹介したいと思います。

フロー理論

行為自体に意味を見いだす“内発的動機づけ”について、わかりやすく図で表されているのが「フロー理論」です。“フロー(flow)”とは、「特定の行為そのものに楽しさを感じ、熱中・没頭している状態、心と体が一体化し自由自在の感覚」のことを言います。一流のアスリートが好成績を上げたときに「ゾーンに入った」と話す、あの状態がまさに「フロー」です。 図のように、「課題の困難度」と「行為能力(スキル)」のバランスがとれた フローのゾーン内に目標があるとき、人は内発的動機づけが起こります。 つまり、自分の内部からやる気がふつふつと沸き起こってくるのです。したがって、そういった状態を生み出せるような目標設定をすることが、成果を出しやすくするというわけです。

「課題の困難度」と「行為能力(スキル)」のバランスフロー

(チクセントミハイ, 1991(*1)を一部改訂)

モチベーションの強さの関数

努力しなければ成果は出ません、それだけは事実です。では、がんばろうという気持ちや努力は、どうしたら大きくなるのでしょうか。モチベーションを高めるには、自分に合ったゴールセッティングをする必要がありますが、下記のAとBという2つの要素を使った 「モチベーションの強さの関数」(*2)(*3) を用いることで、あなたに適した目標設定が見えてくるのです。

モチベーションの強さの関数

たとえば、Aを「金メダルを獲ること」とセッティングしたとします。ですが、本人が「自分にはそんな能力はない」と最初から思っている=期待値0(ゼロ)だとしたら、その人は努力するでしょうか? しないですよね。なぜなら、努力はこの2つの掛け算だからです。よって、金メダルの価値は素晴らしいもの=Aが100であっても、Bの期待値を上げない限り、努力という概念が発生しません。
また、その逆もあります。自分には金メダルを獲る能力が本当にあると思っているけれど、「そんなことに何の価値があるの?」と思っているとしたら、それも100×0なので、=0になり、こちらも、努力という概念が起こってこないのです。
このように、AとBどちらの要素も充足しているゴールセッティングをすることが、モチベーションアップへとつながるのです。

¹⁾ Csikszentmihalyi, M. “Beyond boredom and anxiety” Jossey-Bass, 1975(今村浩明訳『楽しむということ』思索社、1991年)
²⁾ Vroom, V. H. “Work and motivation” Wiley, 1964(坂下昭信ほか訳『仕事とモティベーション』千倉書房、1982年)
³⁾ Porter, L. W. & Lawler, E. E. “Managerial attitudes and performance” Irwin, 1968.

次回、後編ではゴールセッティングの設定方法や活用方法について具体的に
解説いたします!お楽しみに!

監修者

監修者 小笠原悦子
オハイオ州立大学にて博士号を取得、スポーツマネジメントを専門とする。鹿屋体育大学、びわこ成蹊スポーツ大学などで教鞭をとり、2011年より順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 教授に就任(現在に至る)。水泳競技、コーチの職務満足、女性スポーツについての論文・著書多数。国内外の学会・会議で論文発表、基調講演等を行っている。
アジアスポーツマネジメント学会 会長、NPO法人ジュース(JWS)理事長、女性スポーツ研究センター センター長。
2004年エイボンアワーズ・トゥ・ウーメン功績賞受賞。
2012年度NAGWS(アメリカ女性スポーツ連盟)国際開拓者賞受賞。
女性スポーツ研究センター ウェブサイト https://www.juntendo.ac.jp/athletes/

今月の菌勝メシ

目標を持って取り組むための土台となる身体づくりに!

目標を持ってスポーツに取り組むために、土台となる身体づくりをしっかりと行うことが重要です。
筋肉など身体づくりの素となるのは三大栄養素ですが、三大栄養素の代謝を促すビタミンやミネラルといった
潤滑栄養素を摂ることが必要となります。

きのことスナップえんどうのカレー炒め

きのこには三大栄養素の代謝を高めるビタミンB群が豊富に含まれます。またビタミンB群が含まれるスナップえんどうを合わせることで、相乗効果が生まれパワーアップ!さらに玉ねぎとにんにくに豊富なアリシンはビタミンB1の働きを高め、エネルギーを効率よく作り出すので、合わせることでさらに効果的に。潤滑栄養素がたっぷり摂れる1品を普段の食事に加え、勝てる身体の土台を作りましょう!

レシピイメージ