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季節の変わり目こそ気を付けたい!秋の肌トラブルの原因と子どもに合わせた肌ケアのコツ

2026.09.14
季節の変わり目こそ気を付けたい!秋の肌トラブルの原因と子どもに合わせた肌ケアのコツ

新学期が始まり、朝晩には少しずつ秋の気配を感じ始めるこの時期。暑さのピークが過ぎたことで外遊びや学外活動の機会が増える一方で、日中は未だに残暑が厳しく夏のような強い日差しが続く時期でもあります。

そんな夏から秋に向かう季節の変わり目は、残暑による汗や紫外線ダメージ、湿度が下がることによる乾燥などで肌の不調が気になることも。子どもの“あせも”や“にきび”、日焼けといった「肌トラブル」に悩んでいる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
ひとことで「肌トラブル」といっても、その原因はさまざまで、気候や紫外線が関わるものから、成長に伴う身体の変化によるものまで多数あります。また、お子さんの体質によって引き起こしやすい肌トラブルは異なるため、原因を知り、家庭でのケアや肌トラブルを起こさないための土台作りをしておくことが大切です。

そこで今回は、子どもに起こる様々な肌トラブルの原因や、予防に役立つ食事のポイントについてご紹介します。毎日の食事と肌のつながりについて知ることで、健やかな肌で秋を楽しんでいきましょう。

INDEX

秋に肌トラブルが多くなる原因とは

夏から秋へと季節が移ろうこの時期は、残暑による「蒸れ」と、朝晩の気温が下がることによる「乾燥」の両方の肌トラブルが起きやすくなります。加えて、まだまだ紫外線が強いこともこの時期に肌トラブルが起こりやすい原因の一つ。季節の変わり目は様々なことが原因で肌トラブルへとつながってしまうため、原因に合わせて適切にケアすることが大切です。そこで、それぞれの肌トラブルとその原因、予防法をご紹介します。

①あせも
暑い時には汗で蒸れることにより、痒みや痛みといった「あせも」が起きやすくなります。あせもは、たくさん汗をかくことで汗の通り道が詰まり、皮膚の中に汗がたまることで起こる肌トラブルのことで、汗をかきやすい子どもなどに多くみられます。一方で、汗をかくこと自体は体温を調節するために必要な身体の働きのため、あせもを気にして外遊びや運動を控えるのではなく、汗をかいた後の過ごし方を工夫することが大切です。
たとえば、登下校や外遊び、運動などで汗をかく場面には、衣服の中が蒸れないように、汗で湿った服はすぐに着替える、濡れたタオルでやさしく拭く、帰宅したらシャワーで汗を流すなど、汗をそのままにしないことを心がけましょう。

②日焼け
この時期は気温や日差しが少し落ち着くことで紫外線対策を怠りがちになる一方で、9月の紫外線量は真夏とあまり変わらないため、日焼けで肌が赤くなり、ヒリヒリするといったトラブルが起こりやすくなります。そのため外で過ごすときは夏と同様に、帽子をかぶる、日陰を選ぶ、時間帯を工夫する、必要に応じて日焼け止めを使うなど、その日の活動に合わせた対策を選ぶことが大切です1)

ただ、紫外線には注意したい反面、皮膚では紫外線の一部であるUV-Bを受けることで子どもの成長に欠かせないビタミンDがつくられます。実際に、近年では日焼け止めや日傘の使用が増加しているため、日本人の約98%がビタミンD不足であるとも言われています。そのため、紫外線の強いこの時期は、日焼け止めなどによる紫外線対策はしっかり行いつつ、ビタミンDは食事でも補うことがおすすめです。ビタミンDを豊富に含む魚やきのこなどの食材を積極的に取り入れることを意識していきましょう2)3)

③乾燥
汗や紫外線に加えてこれからの時期気になり始めるのが乾燥です。気温が下がり始めることで起こる秋の乾燥は、肌そのもののバリア機能を低下させるため、そのほかの肌トラブルを引き起こしたり、乾燥そのものがかゆみや赤みの原因になったりもします。気温が下がるにつれて空気は乾燥していくため、今のうちから保湿クリームなどで予防していきましょう。

成長に伴う肌トラブルにも要注意!

前章でもご紹介したように、秋には様々な要因から子どもの肌トラブルが多くなりますが、季節などの要因ではなく年代によって起こりやすい肌トラブルもあります。高学年の頃になると、思春期に向かう身体の変化に伴って皮脂の分泌が増えることで、「にきび」ができ始めることも。思春期のにきびは成長の過程で起こるホルモンバランスや身体の変化が関係していますが、これは個人差が大きく、同じ年代であっても肌荒れの度合いや、出始める年齢などが人により全く異なることがあります⁴⁾。そのため人目が気になって過度にマスクや化粧品などで隠したり、何度も洗ったり、触ったりしたくなるかもしれませんが、洗顔はやさしく行い、できるだけ触らず、刺激を与えないようにしましょう。赤みや炎症が続く場合や、本人が強く気にしている場合には、皮膚科などの専門の医師に相談することも選択肢の一つです。

また、食事内容と「にきび」は関連付けられることが多いですが、思春期においては特定の食品をにきびの原因と決めつけず、成長期に必要な栄養をさまざまな食材から摂る視点を忘れないことが大切です。肌を健やかに保つためにも、細胞の元となるタンパク質や、肌や粘膜の生まれ変わりを助けるビタミンB2やビタミンB6など、日々の食事からバランスよく積極的に摂り入れていきましょう。

食事から肌と身体を整えよう

あせもや日焼け、にきびには、症状に合ったスキンケアがある一方で、外側からの手入れだけでなく、食事による身体の内側からのケアも健康的な肌をつくるために欠かせません。加えて成長期の子どもは身体そのものが成長しているため、より一層の栄養補給が必要となります。そのため、毎日の食事から身体をつくる材料やエネルギー源を十分に取り入れることが、肌を含めた身体全体の土台づくりへとつながるのです。

新しい細胞がつくられ、その細胞が身体で働くためにはエネルギーが不可欠ですが、魚やナッツ類、きのこなどに豊富なビタミンB群は、食事から摂った糖質・脂質・たんぱく質を体内でエネルギーとして利用するのを助けるうえ、特にビタミンB2は肌や粘膜の健康を保つ働きもあります。また、肌などの身体をつくる材料となるのが、たんぱく質を構成しているアミノ酸です。ビタミンB6は、そのアミノ酸の代謝に関わるため、たんぱく質の豊富な肉や魚、卵などと合わせて摂ることで、健康的な肌をつくるのに役立ちます。さらに、肌の表皮よりも内側にある真皮には、肌の構造を支えるコラーゲンが多く存在しています。コラーゲンはたんぱく質の一種ですが、その合成には果物等に豊富なビタミンCが欠かせません。つまり健康的な肌の土台をつくるためには、エネルギー源となる糖質や脂質、新しい細胞の材料となるたんぱく質などに加えて、これらの栄養素の代謝を助けるビタミン類のなどを組み合わせることが、肌トラブルを回避する一番の近道なのです。

毎回の食事ですべての食品や栄養素を揃えようとすると負担に感じることがあるかもしれませんが、朝食では卵や乳製品、夕食では肉や魚に野菜を合わせるなど、食事ごとに少しずつ違う食材を選ぶ方法もおすすめです。一食だけで考えず、一日の中や数日単位の中でさまざまな食材を使うことを意識すると、役割の異なる栄養素を自然と取り入れやすくなります。
日々の食事は子どもの生活の一部であるため、無理なく続けられる食べ方をお子さんと一緒に見つけながら、成長期の肌と身体を食事から支えていきましょう。

料理をより豊かに!「きのこ」の肌ケア効果と活用術

では、毎日の食卓で栄養素の種類を増やすためには、どのような工夫ができるでしょうか。そこでおすすめなのが、さまざまな料理に合わせやすく多種多様な栄養素を含む「きのこ」です。

きのこには、先ほどもご紹介したビタミンB2やビタミンB6が豊富なだけでなく、日本人が不足しがちなビタミンDも含まれています。また、きのこには近年注目されている強力な抗酸化物質である、「エルゴチオネイン」を豊富に含んでいます。エルゴチオネインはアミノ酸の一種で、肌荒れの原因ともなる活性酸素から細胞を守る働きや肌のうるおいを保つ働きがあるため、健やかな肌を維持するのに役立つと言われています。5)

加えてきのこの魅力は、肉や魚、野菜など幅広い食材と合わせやすいことにもあります。和・洋・中どんな味付けにも合うため、料理を難しく考える必要はなく、いつもの和え物やみそ汁に加える、肉や魚と一緒に焼く、ごはんと炊き込むなど、普段の料理に加えるだけでも食材の組み合わせが大きく広がります。「もう一品つくらなくては」と考えずに今ある料理に加えることで、無理せず忙しい日の食事づくりにも取り入れやすくなります。
ぜひ、毎日の食事から少しずつ意識したり、次の章で紹介する栄養満点のレシピを取り入れたりして、健康的な肌をつくっていきましょう。

<Let’s Eat!>季節の変わり目の肌ケアに♪子どもも喜ぶ、食卓を彩る菌活レシピ

<厳選レシピ>

(参考文献)
【引用・参考文献】
1)日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会.学校生活における紫外線対策に関する日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会の統一見解.
https://jspd.umin.jp/pdf/school_shishin.pdf
(閲覧日:2026年8月31日)
2)環境省.紫外線環境保健マニュアル2020.
https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2020/matsigaisen2020.pdf
(閲覧日:2026年8月31日)
3)Miyamoto H, et al. J Nutr. 2023, 153(4):1253-1264.
(閲覧日:2026年8月31日)
4)公益社団法人日本皮膚科学会.にきび(皮膚科Q&A).
https://qa.dermatol.or.jp/qa3/index.html
(閲覧日:2026年8月31日)
5)エルゴチオネインを豊富に含むPleurotus属が皮膚の保湿機能および顔面の状態に与える影響:ランダム化、二重盲検、プラセボ対照試験 – PubMed
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38887673/
(閲覧日:2026年9月4日)

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監修 長谷川 尋之

松本大学人間健康学部健康栄養学科専任講師
兵庫大学を卒業後、管理栄養士免許を取得し、運動と栄養の両面から研究する運動栄養学を大阪体育大学大学院で学ぶ。大学院卒業後は、スポーツクラブアクトス、チームニッポン・マルチサポート事業(栄養)で健康づくりの運動指導やトップアスリート栄養サポートに従事して現職に就く。現在は、運動栄養学の教育・研究とともに、県内・外のアスリートの栄養サポートを行う。
【資格】
管理栄養士、日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士、修士(スポーツ科学)