楽しく実践!実りの秋の食卓アイデア&もしもに備える食×防災術
2026.09.04
9月に入り、少しずつ暑さが和らいだり日が短くなったりと、秋への移り変わりを感じ始めるこの時期。秋の味覚も登場し始めており、少しずつ変わっていく気候に合わせて、食卓から秋を楽しむのも良いですよね。
一方で、毎年9月1日は「防災の日」。国土交通省では、日本を地形や地質、気候条件などから「災害大国」とも呼んでおり、防災の日をきっかけに、改めて防災について考え、有事の際に命を守るためにも日頃から備えておくことが重要です。
そこで今月は、旬の食材を楽しみながら毎日のごはん作りを手軽にする工夫と、もしもの災害のときに役立つ食の備えをテーマにご紹介します。さらに、夏の疲れをケアして季節の変わり目を元気に過ごすための食事術もあわせてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
INDEX
実りの秋をもっと手軽に楽しむ食卓アップデート術4選
暑さが少しずつ落ち着き、食卓にも秋の気配が感じられるこの時期。さつまいも、かぼちゃ、りんご、ぶどうなど旬の食材が豊富に実り、今日は何を食べようかとワクワクしますね。
一方で、毎日忙しくて自分で料理するのは億劫…という方や、旬の食材をたくさん買ったものの「使い切れなかった」「平日は料理する時間がない」ということも。
そこでここでは、毎日の料理を手軽にする工夫や、秋の味覚をおいしく楽しむ“食卓のアップデート術”をご紹介します。
① 平日のごはん作りを手助けする「きのこ冷凍ストック」
どんな料理とも相性の良いきのこですが、使いきれない分は早めに「冷凍保存」「味付け保存」をしておくのがおすすめです。
きのこを冷凍保存しておくことで、毎日使いたい分だけ取り出して使うことができます。準備も簡単で、ブナシメジ、マイタケ、エリンギ、しいたけなどを食べやすい大きさにほぐしたり切ったりしてから、数種類をミックスして保存袋へ入れて冷凍するだけ。
実は、きのこは冷凍することで細胞壁が壊れ、うま味成分が出やすくなるというメリットもあり、凍ったまま炒め物やスープなどに使えるため、忙しい日の強い味方になります。

冷凍の他にも、しょうゆ・みりん・料理酒・砂糖・和風だしなどで甘辛く煮た「きのこご飯の素」を作っておくのも便利です。炊いたご飯に混ぜるだけで、忙しい日でも満足感の高い1品が完成します。また、野菜やお肉などと炒めておかずにしたり、そのままお酒のお供にしたりするのもおすすめです。
作り置きして冷凍保存もできるため、“未来の自分のための10分”と思って仕込んでおくと、平日の夕方にちょっとした余裕が生まれます。

② 作り置きは“アレンジする”前提で作る!
作り置きおかずは、一度に大量に作っておきたいけど、何日も同じ料理を食べると飽きてしまうと感じている方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時は「一品おかずを作る」のではなく、「次の料理に使える材料を作っておく」と考えてみましょう。
たとえば、きのこのナムルはそのまま食べるのはもちろん、アレンジにも使える万能常備菜です。ブナシメジやエリンギ、しいたけなどを食べやすい大きさに切り、耐熱容器に入れて電子レンジで加熱し、水気を切ったら、ごま油・鶏ガラスープの素・しょうゆ・白ごまなどで和えるだけで完成です。
そのまま夕食やお弁当のおかず、お酒のお供になるだけでなく、混ぜご飯や卵焼き、冷奴、パスタなどにもアレンジできます。
他にも、さつまいも、かぼちゃ、れんこんなどの蒸し野菜も便利です。食べやすい大きさに切って蒸しておくことで、サラダやスープ、グラタン、お弁当のすき間おかずなど、さまざまな料理に使い回すことができます。

もし蒸し器がない場合は、耐熱容器に野菜を入れて少量の水を加え、ふんわりラップをして電子レンジで加熱するだけで作れるため、忙しい日の作り置きにもぴったりです。
「作り置き=完成品」ではなく、「料理のパーツ」と考えてストックしておくことで、平日の料理がより手軽になります。
③ 「食べ切れない」を防ぐ、秋食材の保存術
秋の味覚が登場し始めていますが、旬の食材をつい多めに買ってしまい使いきれなかった…という経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。フードロスを防ぐためにも、買った後の保存までセットで考えておくのがポイントです。
そこで次に、代表的な秋食材の保存方法をご紹介します。
・さつまいも
さつまいもは10~13℃で保存するのが適しており、低温が苦手なため冷蔵庫には入れず、新聞紙などで包んで風通しのよい場所で保存します。しかし、20℃を超えると発芽が進んでしまうため、夏場は新聞紙に包んでからポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。
・かぼちゃ
丸ごとであれば新聞紙に包んで風通しの良い冷暗所で常温保存します。カットしたものは種とわたを取り除き、切り口をラップで覆って野菜室で冷蔵保存します。
・ぶどう
ぶどうの表面に付いている白い粉「ブルーム」は鮮度を守る役割をしているため、洗わずにそのまま保存します。大粒なら房から外してキッチンペーパーを敷いた容器へ、小粒なら房のままキッチンペーパーで包んで、冷蔵庫で保存します。
・梨
乾燥を防ぐため、1個ずつ新聞紙やキッチンペーパーで包みポリ袋に入れて、ヘタを下にして冷蔵庫で保存します。ヘタを下にすることで梨の呼吸が抑えられ、鮮度の劣化が緩やかになります。
また、保存するだけでなく、食べ切れる形に“変身”させるのもおすすめです。
例えば、余ったり味の落ちてしまったりんご・梨・ぶどうなどの果物は、レンジで簡単に作れるコンポートにするのがおすすめです。果物の皮をむき、食べやすい大きさに切って耐熱容器に入れ、砂糖・水・レモン汁を加え、ふんわりラップをして、果物が柔らかくなるまで加熱すれば完成です。
ヨーグルトやパンケーキに添えたり、冷凍してスムージーやシャーベット風のおやつにしたりと、いろいろな楽しみ方ができます。

保存はただ「長持ちさせる」だけではなく、「食べるタイミングをずらす」工夫でもあるのです。正しく保存をして、旬の食材を長く楽しんでいきましょう。
④ 秋の行楽弁当アイデア
暑さが落ち着き過ごしやすい秋は、家族でのお出かけや行楽にぴったりの季節でもあります。秋の行楽のお供に旬の味覚を取り入れたお弁当を作るのも良いですよね。
そこで最後に、手軽に作れる行楽弁当のアイデアをご紹介します。
たとえば、ご飯にほくほくのさつまいもを混ぜておにぎりにしたり、焼いた鮭と、しょうゆやみりんで炒めて水分を飛ばしたきのこをご飯に混ぜておにぎりにするだけでも、簡単に一品が完成します。
おかずには、秋野菜の肉巻きがおすすめ。加熱したさつまいもやれんこん、にんじんなどを薄切り肉で巻き、しょうゆ・みりん・砂糖で甘辛く照り焼き風に仕上げます。

他にも「きのこ入りつくね」も簡単に作れるおすすめメニューです。細かく刻んだきのこを鶏ひき肉・片栗粉・しょうゆ・おろし生姜と混ぜて丸め、中心までしっかり焼くだけで子どもも食べやすいつくねが作れます。さらに、肉巻きと同じ甘辛ダレを絡めれば、調味料を合わせる手間なく1品が完成します。

買ったお弁当もよいですが、旬を迎える食材の多い秋は、手軽に作れるレシピでお弁当を用意することで、より一層、思い出深い行楽の時間になるかもしれません。頑張りすぎず、できるところから始めてみてはいかがでしょうか。
もしもに備える、いつもの暮らし。防災×食のアイデア5選
地震や台風、大雨などいつ起こるか分からない災害。近年は特に災害が多く、防災の話題も多く見かけるように感じますが、実際「何から始めればよいか」迷っている方も多いのではないでしょうか。
大切なのは、「災害が起きたときだけ使うもの」を用意しておくのではなく、「災害時にも普段にも使えるもの」を少し多めに持っておくこと。いつもの食事で使いながら補充していけば、無理なく備蓄を続けられ、いざという時にも落ち着いて対応できるようになります。
そこでここでは、特別な準備をしなくても始められる「防災×食」の工夫を5つご紹介します。
① 防災用品は「しまう」より「使える場所」に
まず用意しておきたいのは、缶詰やレトルト食品、乾麺などの食品類。中でも「缶詰」は魚や肉のおかず系だけでなく、果物系があると栄養バランスも整い食事のバリエーションを保ちやすくなります。
また、食品に加えて忘れずに備えておきたいのが飲料水です。1人1日3Lを目安に、まずは最低3日分備えておくと安心です。さらに、ラップ、アルミホイル、紙皿・紙コップ、ウェットティッシュ、カセットコンロとガスボンベなどもあると便利です。
そして防災用品をストックしておくときに意識したいのが、「防災用品だから」と押し入れの奥にしまい込まないこと。
奥にしまい込むと気が付かないうちに賞味期限が切れてしまうため、キッチンやパントリーなど、普段から使用しやすい・確認しやすい場所に置いておくことで、賞味期限にも気づきやすくなります。
「特別な備蓄」ではなく「少し多めのいつもの食材」としてストックしておくことで、防災のハードルもぐっと下がります。

② ローリングストックは「食卓に出す」が正解
備蓄食品はしまい込まず、普段から食べて少なくなった分を補充する「ローリングストック」という方法がおすすめです。
たとえば、さば缶に野菜を合わせてサラダにしたり、レトルトカレーに焼き野菜を添えたり、コーン缶と牛乳・豆乳などを合わせてスープにしたりと、「非常食だから」と分けて考えるのではなく、いつもの献立に自然に取り入れて、減った分だけ新しいものを補充していきましょう。
また、ビスケット、ようかん、ナッツ、飴などのお菓子も大切です。お菓子は糖質・脂質を豊富に含んでいるためすぐにエネルギーが補給できます。さらに、甘い食べ物はストレスを緩和する働きがあるため、災害時には食べ慣れているお菓子が心の安心につながることもあります。
③ 「洗い物を減らせる食事」を知っておく
災害時には水が自由に使えない可能性が十分にあります。そのため、普段から時々、「洗い物を減らす日」を作って慣れておくこともひとつの方法です。
具体的には、ワンプレートに盛り付けたり、皿にラップやクッキングシートを敷いたり、紙皿や仕切りのあるプレートを活用することで洗い物を減らすことができます。
また、火や水を使わなくても料理を作れる組み合わせをいくつか知っておくことで、いざというときにも慌てずに対応できるようになります。例えば、パンにチーズや缶詰を合わせる、クラッカーにツナをのせて野菜ジュースを添えるなど、これらの火や水を使わない料理を普段の料理にもとり入れることで、もしもの時に備えることができます。
④ ポリ袋調理で節水&ガスの節約に
湯せんで作るポリ袋調理も洗い物を減らせるため、災害時の備えになるだけでなく、普段の忙しい日のごはん作りにも活用できます。
例えば、鶏むね肉に塩・こしょうで味つけし、耐熱性ポリ袋に入れ、湯せんするだけで蒸し鶏が作れたり、卵にツナやコーン、チーズなどを加えて、塩・こしょうや醤油で味つけし、耐熱性ポリ袋に入れて湯せんするだけでオムレツが作れたりします。
他にも、キャベツやもやし、きのこなど火が通りやすい食材を食べやすく切って袋に入れ、湯せんするのもおすすめです。
また、このポリ袋調理を使えばご飯を炊くこともできるうえ、ポリ袋調理は一回のお湯で何品も同時に調理することができるため、節水やガスの節約にもつながります。

ポリ袋調理は、食品用として販売されている耐熱性の袋を使用し、商品の表示やメーカーの使用方法を確認したうえで行いましょう。食材や袋の種類によって加熱時間は異なるため、まずは普段の食事で試しておくと安心です。「使い慣れていること」そのものを防災の備えにしておきましょう。
⑤ 「温めなくてもおいしい」をストックしよう
災害時には、電気やガスが使えず、温かい食事を用意するのが難しいこともあります。そんなときに頼りになるのが、常温のままでも食べやすい食品です。
常温保存ができ、温めなくても食べられるレトルトのひじき煮や豆サラダ、きんぴらごぼう、ツナ缶、さば缶などをストックしておくと、食事を組み立てやすくなります。クラッカーやパン、常温で保存できる果物の缶詰なども主食や間食として活用できます。
「非常食を何種類そろえるか」だけでなく、“温めなくても食べられるものが何品あるか”という視点で備蓄を見直してみるのもおすすめです。
秋バテ対策には「きのこ」が効果的!
ここまで、この秋にぜひ試していただきたい暮らしの知恵をご紹介してきましたが、最後に、残暑の時期を元気に乗り切る食事術とおすすめ菌活レシピをお届けします。
少しずつ暑さが和らぎ始めるこの時期、夏の間にたまった疲れによってだるさを感じている方も多いのではないでしょうか。このような不調は「秋バテ」とも呼ばれ、長引く暑さや日中と朝晩との寒暖差によって自律神経が乱れたり疲れが蓄積したりすることで引き起こされるといわれています。
そんな秋バテを解消するためには、食事で身体の内側から整えることが大切です。
そこでおすすめなのが秋バテ対策に役立つ栄養素が豊富な「きのこ」をとり入れること。きのこには、自律神経に働きかけてストレスや疲労の緩和を助けるGABAが豊富に含まれています。さらに、きのこにはストレスホルモンを抑えて疲れのケアをサポートするオルニチンや、糖質の代謝を助けてエネルギー補給や疲労回復をサポートするビタミンB1など、この時期の不調対策に役立つ栄養素が豊富に含まれています。
また、きのこは味にクセがなくどんな食材とも相性が良いため、秋食材とあわせるのもおすすめです。旬の食材も楽しみながら、栄養豊富なきのこで夏の疲れをとり、元気に秋を過ごしていきましょう。







