人類が知りつくせないほどの種類があるきのこ。その一部をご紹介します。
【きのこアルバム】ニガクリタケ
陽の光が温かくなり、春の訪れを感じる時期。草や花が芽吹き始め、にぎやかさを増す景色を見ると、なんだか心が躍るように感じますね♪そこで今回は、春を連想させる淡い色合いが可愛らしい「ニガクリタケ」をご紹介します。
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ニガクリタは夏から秋にかけて、林の内の切株や朽木、倒木の上に群れになって発生するきのこ。日本をはじめ、世界各地に分布しています。
多くの場所で発生する理由の一つに、樹木の種類を問わず、どんな樹木の上でも発生・生息する特徴があります。きのこの中には、ブナの木だけにしか発生しないきのこや、広葉樹林にしか発生しないきのこ等もあり、きのこによって様々に条件が異なるところはきのこの奥深さの一つだと感じます。ちなみに、日本各地で見られることから、「すずめたけ」「どくあかたけ」「やなぎたけ」など地方ごとに様々な呼び名で呼ばれています。
ニガクリタケは、発生したばかりの頃の傘の形は丸い山形で、生長すると扁平に開いていきます。傘の上の面はつるつるとした質感で、傘の直径はおよそ2~5cm。全体的に黄色がかった色をしていますが、たまに中央がやや栗色になります。
一方、傘の裏の「ひだ」も黄色をしていますが、生長とともにうっすらと緑色に変化していきます。その理由は、生長に従って胞子が成熟することで「オリーブ色」へと変化するからだそう。
また、柄は太さが3~7mm、長さが2~8cm程度で、柄の上部は傘と同じ色味ですが、下部はやや褐色を帯びます。きのこの中でも比較的小さな種類の、可愛らしいきのこです。
ちなみに、ニガクリタケは有毒きのこであり、「噛むと苦い」ことが名前の由来といわれています。食べることができる「ナメコ」「クリタケ」「ナラタケ」「ナラタケモドキ」などと見た目が似ており、きのこ狩りの際には、ニガクリタケを間違えて採ってしまわないように注意されることもしばしば。
見た目のかわいらしさとは裏腹に、有毒種のニガクリタケ。これから温かくなると様々なきのこが顔を出し始めますが、もし似たきのこに出会った際には、目で見て楽しむようにしてくださいね♪
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※※自然界には、食用きのこに似た有毒きのこもたくさん存在しますので、専門家の方による目視での確認がない限り、野生のきのこは召し上がらないようにお願いいたします※※
【出典】
・今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編(2011)「増補改訂新版 山渓カラー名鑑 日本のきのこ」株式会社 山と渓谷社,東京
・前川二太郎 編著 (2021)「スタンダード版 新分類 きのこ図鑑」株式会社 北隆館,東京
・本郷次雄 監修 (1999)山渓フィールドブックス⑩「きのこ」株式会社 山と渓谷社, 東京
・今関六也・本郷次雄 編(1989)「原色日本新菌類図鑑(Ⅰ)」株式会社 保育社, 大阪
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