第1回 ライフスタイルプロデューサー / NEXTWEEKEND代表 村上萌さん(後編)
2020.09.18
毎日の生活、ちょっと先の未来に“楽しみ”をつくる
前回は、株式会社ガルテン代表であり、ライフスタイルプロデューサーの村上萌さんから、家族にも社員にも、今の状況や気持ちを伝えて、忙しいことを言い訳にせずにコミュニケーションを丁寧にとることの大切さと、「自分で選択して実感する」を意識することで、気持ちが過去ではなく未来へと向かっていくことをアドバイスお話ししてもらいました。

自分の気持ちや状況を伝えることや、人生に言い訳をしないことなど、しっかりと信念をもって過ごしている村上さんの生き方やライフスタイルの提案に共感する人は多く、それも短期間ではなく長期間ファンであり続ける人が多いのも特徴です。なかには大学生から就職、結婚、出産とライステージが変わっても応援し続ける人も少なくありません。
「1個のゴールを作るよりも、常に本質的なことを考えながら今必要とされているものはどんなことで、自分の伝えたいことは何かを考えてアウトプットしています。私の中に、自分も周りも変化していくことを受け入れて、ベストは常に変わるという諸行無常ともいえる感覚があって、その思想を共感してくださる方たちが結果としてファンで居続けてくれているのかなと思います。昔は、斬新なアイディアのお祭り勝負のイベントをやったりもしましたが、数年かけて少しずつ私とファン、ファンとファンが交流できるコミュニティづくりに軸足をおくようになりました」と、話題性やファンの数を競うのではなく、共通の思想や価値観をもった人同士の交流を育むことに力を注いでいると村上さんは語ります。
「短期的なファンは、実際そこまでファンじゃない」と分析し、一方で「状況が変わった時に、人を集める方法が打ち出せるかどうかで、本質や思想を突き詰めたコミュニティだったかどうかが問われます。それが、今回のコロナ禍で明確になりました」と情報を提供する側の視点でも世の中の状況をシビアに判断する村上さん。心弾むライフスタイル提案を次々に打ち出すバイタリティあふれる村上さんですが、自分自身がどう仕事に、世の中に向き合ってきたか、向き合っていくのかを冷静に見つめる視点も持ちあわせています。

「思想とビジョンを練って練って、何年でもコンテンツを楽しめる提案を心がけてきました。いかに提案する側が思想をもってビジョンを掲げているかが大切で、そこに共感してくれた人と長く繋がっていかないと、本当のファンはできていかないと思うんです。逆に、大学生だったファンの方が旦那さんと子供を連れて参加してくれたりすると、ファンに卒業はないのかもしれないと胸が熱くなったりすることもありますね」と微笑みます。
変化しながらも“自分らしさ”を追求する村上さんのライフスタイルに、結果的にファンが共感することでコミュニティとしても大きく成長していったのでしょう。
「ピンポイントのライフスステージで提案するのではなく、思想をもって提案しているので、ファンの方々は何歳になっても共感してくれて、長年コンテンツを楽しんでくださっています。私自身もファンでいてくださる方たちのライフステージの変化が見られて嬉しいです。オンラインで簡単につながれる時代だからこそ、今後は思想と空間が一致した、わざわざ行きたくなる場を提案していきたいなと考えているところです」と、アフターコロナのちょっと先を見据えた楽しい計画に目を輝かせます。

そんな村上さんがパフォーマンスを維持するためにも、常日頃気をつけているのが自分の、そして家族の健康。“特別な何か”ではなく、新鮮な旬の食材を使って料理を楽しむのが村上さん流の健康法です。
「料理は“作らなきゃ”という義務感で作ったことはなくて、この食材とこの食材を合わせたらどうなるんだろうと実験するような感覚で作っています。気分はもう魔法使い(笑)。でも、計量スプーンで厳密に計ることはしません。時には冷凍していたものを解凍するだけという日もありますが、時間がきたから作らなきゃと考えると、料理がつまらなくなると思うんです。だから、なるべく使ったことのない食材を取り入れたり、やったことのない食材の組み合わせ方で調理するなど、毎日の料理の“鮮度”そのものを保つようにしています。料理はいい気分転換にもなりますし、美味しくできたら自己肯定感も自然と上がりますしね」と、心底、料理を楽しまれているようです。

さらに美味しさだけではなく、栄養バランスにも気を配られています。特にアスリートであるご主人のスケジュールに合わせた献立を考えられています。
「主人は週に1回試合があるので、そのサイクルに合わせてトレーニング中、試合前、試合中に最適なメニューを、それこそゲーム感覚で作っています。特にきのこは和でも洋でも出汁に使える食材で、常にストックしていますね。以前、北海道にいった時にあるお店でシェフが目の前で調理しながら、フライパンで最初に炒める食材がきのこで、いい出汁が出ることを教えてくれて、実生活でも実践するようになりました。マイタケきのこ を使った炊き込みご飯や煮込みハンバーグ、娘が好きなのでエノキきのこ の味噌汁もよく作りますね」と、毎日の料理にきのこは欠かせないとも言います。

「料理の献立もそうですが、毎日の小さな選択が大切で、その積み重ねが自分の選択だったら大丈夫という自信につながると思うんです。憧れのライフスタイルも、いいなぁと眺めるだけではなく、1つでいいので1回やってみる。行動することで好循環のスイッチが入って、結果を実感し、習慣にしていく。するときっと何かが変わっていくと思うんです。騙されたと思ってぜひやってみてください(笑)」
ベストは常に変わるという柔軟な発想で、表面上のおしゃれなライフスタイルではなく、暮らしの本質を捉え、今求められているニーズと自分らの伝えたいことを照らし合わせながら情報をアウトプットしている村上さん。その真っ直ぐでひたむきな姿勢が、多くの人を引きつける魅力になっているのです。