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研究員の研究日誌

タイパの救世主「カットエリンギ」開発までのこだわりと道のり

2024.02.02
タイパの救世主「カットエリンギ」開発までのこだわりと道のり

はじめまして、開発研究課の関です。入社13年目、コスパ・タイパ重視の2児の母でもあります。
入社以来、エリンギ・エノキタケ・キクラゲ・マイタケ・ブナシメジなどの新品種開発に関わっており、今回はその中でも「エリンギ」の新品種開発についてお話ししたいと思います。

突然ですが皆さんは、きのこ売り場で「カットエリンギ」をご覧になったことはありますか?実はこの「カットエリンギ」は、通常のトレーに入った「エリンギ」とは異なる品種のエリンギなのです。 (*一部地域を除く)

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「ホクトのエリンギは全部同じじゃないの!?」
「なんで違う品種を作る必要があるの?」
と疑問を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。
「カットエリンギ」には、こだわりを持って開発された専用品種『HKPLE8』が使われています。

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そこで今回は、私がそもそも「カットエリンギ」を発売したい!と考えてから、このカット専用品種を生み出すまでのお話にお付き合いいただけたら嬉しいです。

話は7年前に遡ります。
当時私は、第1子を出産し、産休・育休を経て会社に復帰したばかりでした。仕事・家事・育児に疲れ果てており、中でも、料理が最も苦痛…そんな日々でした。
会社から保育園に迎えに行き、自宅に帰ると、子どもを寝かしつける時間へのカウントダウンが始まります。一刻も早く夕食を作り終えたいと思っているのに、食材を切らなきゃいけない…なんて面倒くさいんだ!と思っていました。

当時、当社ではカットブナシメジの生産が始まっていて、カット商品の利便性を実感しているところでした。私もエリンギ担当者として、働く主婦として、エリンギでもカットに向いた品種を作りたい!と思い、生産現場やお客様が喜んでくれるカットに向いたエリンギってどんなものだろう??と考えながら、開発を始めました。

開発する上での一番のこだわりは、「傘の張り出し」が短い点でした。カット商品は「袋」での販売が一般的なので、輸送中など、きのこ同士が袋の中でぶつかって、傘やヒダが欠けやすくなってしまいます。ボロボロの商品は買いたくありませんよね。
写真のように、傘の張り出しが短ければ、
★きのこ同士がぶつかっても、傘が欠けにくい
★ヒダが短くなって、取れるヒダがそもそも少ない
ため、カット包装しても見栄えが良い商品になるだろう!と考え、開発を進めました。

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エリンギのカット化構想を上司や後輩と語りあい、研究を進めること、約半年…理想とピタリと一致する特徴の菌株が誕生しました。菌株誕生から約2年でカット専用品種のエリンギは販売に至りました。その間に私は第2子を出産。2回目の育休復帰後は、カットエリンギとカットブナシメジに夕食作りの時間を助けて貰っています。

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そして今、何より嬉しいと感じる瞬間は、カットエリンギを使ってくださった方から、『切る手間がなくなって、すごく楽で助かる!』と言って貰えた時です。お客様の大切な時間のお役に立てていることが嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。まだカットエリンギを使ったことのない方は是非一度、お手に取っていただけると嬉しいです。

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