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菌活コラム

お正月明けは「腸」に要注意?一年の快調なスタートは腸内フローラにあり!

2026.01.01
お正月明けは「腸」に要注意?一年の快調なスタートは腸内フローラにあり!

新しい年がスタートし、どんな一年になるのだろうと期待が膨らみますね。今年は60年に一度の「丙午(ひのえうま)年」で、情熱や挑戦といった意味があり、パワフルな年になるとも言われています。
一年を健康でエネルギッシュに過ごすためにも、土台となるのは健康な身体です。今回は、生活習慣が乱れやすいお正月の身体をリセットしながら、健康の要の「腸」を整えて、健康に一年をスタートするヒントをご紹介します。

INDEX


食生活が乱れやすい正月明けこそ、「腸の健康」に気をつけて

年末年始は忘年会・新年会などイベントが多く、楽しい時間を過ごしている方も多いのではないでしょうか。一方、外食やお酒を飲む機会が増えることで、食生活が乱れやすい時期でもあります。

食生活が乱れると、健康の要とも呼ばれる「腸」の働きが低下し、免疫力の低下や便秘、疲労の蓄積など、体調不良に繋がってしまうことも。そのため、お正月明けから元気にスタートするためには、「腸の健康を維持すること」がカギとなります。

また、皆さんは1月26日が「腸内フローラの日」ということをご存知でしょうか。
腸内フローラとは、腸内に存在する約1,000種・100兆個の多種多様な腸内細菌のことで、“お花畑(flora)”のように見えることから、「腸内フローラ」と呼ばれています。食生活の乱れやすいお正月休みがあることと、「フ(2)ロ(6)ーラ」という語呂合わせから、腸内環境を意識してもらうことを目的に制定されたそうです。

健康の第一歩は、この腸内フローラを整えることといえます。腸内フローラは、食べたものの消化や、栄養吸収、免疫機能の調整などを担っているため、健康な身体を作るうえで欠かせない存在です。

腸内フローラに存在する腸内細菌は、大きく分けて3種類あります。
・善玉菌:腸に良い働きをし、健康をサポートする菌
・悪玉菌:腸内で有害物質を作り、体調に悪影響を及ぼす菌
・日和見菌:善玉菌と悪玉菌のうち優勢な方と同じような働きをする菌

腸内フローラの理想的なバランスは、「善玉菌 2:日和見菌 7:悪玉菌 1」と言われており、健康的な身体をつくるためにはこのバランスが整っていることが大切です。

善玉菌をはじめとする腸内細菌の主な働きは、以下の5つです。


・消化と代謝
・免疫細胞の活性化
・ビタミンやホルモンの生成
・有害物質の排出
・腸内細菌のバランス維持

これらの働きが正常に機能することで、私たちの身体は健康に保たれているのです。
逆に食生活が乱れると腸内細菌のバランスも崩れ、便秘や免疫力低下、生活習慣病につながる可能性もあるため注意が必要です。

腸内環境を整えるのに欠かせない「食物繊維」にはどんな働きがある?

この腸内環境を整えるうえで欠かせない栄養素が「食物繊維」です。
食物繊維は人間の消化酵素では消化されない食品成分で、小腸で吸収されますが消化はされず、大腸まで達することができる栄養素です。大腸内では、善玉菌のエサとなり善玉菌を増やすことで、腸内環境を改善する働きがあります。
さらに、食物繊維は血中コレステロール値の低下や生活習慣病予防などにも役立ち、健康維持に欠かせない栄養素です。

食物繊維は基本的に普段の食事から摂取することが推奨されていますが、1日どのくらい食べれば良いかご存じでしょうか?
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、以下の基準を摂取目安としています。

〈男性〉
・18〜29歳:20g以上
・30~64歳:22g以上
・65~74歳:21g以上
・75歳以上:20g以上

〈女性〉
・18〜74歳:18g以上
・75歳以上:17g以上

しかし、男女問わず多くの年代で不足傾向にあると言われているため、毎回の食事に食物繊維が豊富な食材を積極的に取り入れることが重要です。

また、食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、腸を健康に保つためには、上記2種類の食物繊維をバランスよく摂ることが大切です。

水溶性食物繊維
水に溶ける性質があり、コレステロールを吸着して体外に排出し、血中コレステロール値を低下させる働きがあります。また、高血圧の予防をサポートする効果も期待できます。

不溶性食物繊維
水分を吸収して便のカサを増やすことで大腸を刺激し、排便を促します。さらに、有害物質を便と一緒に体外に排出することで、大腸がんのリスクを軽減する効果も認められています。

きのこで腸内フローラが改善!健康なスタートに役立つきのこのチカラ

これらの食物繊維がバランスよく含まれている食材が「きのこ」です。
また、臨床研究でも、きのこを継続的に食べることで「腸内フローラ」が改善したという結果も得られているため、腸を整える強い味方といえます。
研究結果はこちら

さらに、きのこはスーパーで1年中手に入りやすくどんな料理とも相性がいいため、毎回の食事にプラスすることで無理なく手軽に食物繊維を摂ることができるのも魅力。
きのこは他にも、100gあたり約20kcalと低カロリーなうえに、食べたものの代謝を促すビタミンB群も豊富なため、食べ過ぎや飲み過ぎでお正月太りが気になるこの時期にもぴったりの食材です。

さらに、腸には自律神経が多く集まっているため、腸を健康に保つためにはストレスを溜めないよう意識することも大切です。
バランスの良い食事に加えて、十分な睡眠で休息をしっかり取り、適度な運動をすることでストレスケアを行っていきましょう。

食生活の乱れによって腸の働きが低下しやすいこの時期は、食物繊維が豊富なきのこを毎日の食事に積極的に取り入れることで、無理なく腸を整えることができます。
日頃の習慣を一つひとつ意識することで健康の土台を固めて、新しい一年をエネルギッシュに楽しめる健康な身体を作っていきましょう!

profile

池田 正典
医療法人雨宮病院 副院長 / 群馬大学医学部 卒業

石井 華帆
雨宮病院リハビリテーション部 / 理学療法士