お酒を健康的に楽みたい方必見!東洋医学が教える二日酔い対策に役立つツボ4選
2025.12.12
12月も中旬となり、年末年始に向けてイベントが多くなる時期。忘年会やクリスマス、お正月などお酒を飲む機会も増えますよね。お酒を交わしながら過ごす楽しい時間が増える一方で、翌朝の「二日酔い」に悩まされたことのある方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、東洋医学の視点から二日酔いのメカニズムと、予防・解消におすすめのツボをご紹介します。また、アルコールケアをサポートする食事のポイントも合わせてご紹介しますので、日々の食事でケアを行い、お酒を飲む機会が増えるこの時期も健康に過ごしていきましょう。
INDEX
頭痛、胃のむかつきはなぜ起こる?東洋医学で考える二日酔いのメカニズム

東洋医学において、二日酔いは主に「水滞(すいたい)」、つまり体内の水分バランスが乱れている状態と考えられています。お酒を多量に摂取して水分代謝が滞ると、余分な水分が身体に溜まり、頭痛やむくみ、吐き気などの不調を引き起こす原因となります。
また、お酒と一緒に食べることの多い脂っこいおつまみは、体内に「湿熱(しつねつ)」を生じさせ、胃の不快感や胸やけを招く原因となるのです。さらに、アルコールの解毒には「肝(かん)」が深く関わっていると考えられており、過度な飲酒は肝機能を著しく消耗させるため、二日酔いを引き起こしてしまいます。
そのため、二日酔いを防ぐためには、解毒を担う肝と水分代謝を司る胃腸を日ごろからケアしておくことが大切なのです。
二日酔い対策におすすめのツボ4選
12月のツボ 予防編1. 期門(きもん)

<ツボの位置>
乳頭からまっすぐ下がった、第6肋骨と第7肋骨の間(乳頭から指4~5本分ほど下あたり)にあります。
<期門とは>
肝経(かんけい)上のツボで、肝の不調が原因の疾患の治療にも使われます。肝臓が疲れていると、このツボを押したときに痛みを感じやすいといわれています。手のひらをそっと当てて温めるだけでも気が巡り、効果があります。飲み会の前だけでなく、日々のメンテナンスとしても活用してみてください。
12月のツボ 予防編2. 公孫(こうそん)

<ツボの位置>
足の親指の付け根にある骨の出っ張りから、土踏まずの方へ指を滑らせて止まるところ(少しへこんだ場所)にあります。
<公孫とは>
脾経上のツボで、消化器全般の機能回復に効果的です。お酒を飲んだり食事を摂ったりする30分前~直前に、親指でそっと10秒間、3回ほど押してみましょう。飲み始めてからでも10分以内であれば効果があるといわれています。
4月に紹介した太衝(たいしょう)も、肝機能のサポートやストレス緩和に効果的です。
【4月の記事はこちら】
6月に紹介した足三里(あしさんり)も胃腸の調子を整える代表的なツボです。
【6月の記事はこちら】
12月のツボ 二日酔い緩和編1. 建里(けんり)

<ツボの位置>
へその上、人差し指から小指までの指4本分ほど上がった位置にあります。
<建里とは>
任脈(にんみゃく)上にあるツボで、消化器の不調に幅広く役立ちます。弱った胃腸の働きを整え、身体に溜まった余分な水分を排出しやすくするといわれています。また、建里の上下には消化を助けるツボが集まっているため、ピンポイントで押すだけでなくお腹全体を時計回りにやさしくマッサージしたり、手のひらで温めたりするのも効果的です。
12月のツボ 二日酔い緩和編2. 百会(ひゃくえ)

<ツボの位置>
左右の耳を結んだ線と、顔の中心線が頭のてっぺんで交わる場所にあります。触ると少しへこみを感じるところが目安です。
<百会とは>
「万能のツボ」とも呼ばれ、二日酔いでガンガンするような頭痛に特に効果が期待できます。自律神経のバランスを整え、全身の気の巡りをスムーズにする働きがあります。ツボを押すときは、両手の中指を重ね、指の腹で頭の中心へ向かうように、心地よい強さでゆっくり押すようにしましょう。
5月に掲載した内関(ないかん)も吐き気や胃のむかつきを抑える「特効ツボ」になります。
【5月の記事はこちら】
8月に掲載した合谷(ごうこく)は、頭痛や身体のだるさ、全般的な不快感を和らげます。
【8月の記事はこちら】
ツボ押しとあわせて行うアルコールケア。肝ケアと水分代謝に役立つきのこのチカラ

二日酔いを予防するためには、ツボ押しと合わせて食事で内側からケアをしておくことが大切です。
中でもおすすめなのが「きのこ」。実はきのこは、二日酔いの原因である「肝臓の疲れ」と「水滞」の両方にアプローチできる、アルコールケアの強い味方なのです。
きのこに豊富に含まれるオルニチンは、肝臓の働きを助けるため、アルコールの代謝をサポートします。また、きのこに豊富なビタミンB1はアルコール分解に不可欠な栄養素で、お酒と一緒に補給することで肝臓への負担の軽減にもつながります。
ほかにも、きのこには、善玉菌のエサとなったり体内の老廃物の排出を促したりして腸を整える食物繊維も豊富に含まれています。外食やお酒を飲む機会が増えるこの時期は、食生活が乱れ腸の働きも低下してしまうため、この時期の体調管理に欠かせません。
きのこはお酒と一緒にとり入れることでアルコールケアをサポートしたり、日々の食事にとり入れることで肝臓や腸などの消化器官全体の調子を良くしてくれたりする、この時期にピッタリの食材です。
楽しいイベントが続く一方で、食生活が乱れ不調を感じやすい12月。アルコールケアに役立つツボ押しやきのこをとり入れて、健康的にお酒を楽しんでいきましょう。
参考文献
症状改善!ツボ大全.布施雅夫監修.成美堂出版.2024
m’s鍼灸院|ツボ紹介



