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6月の特集テーマ
今年の夏こそ!しっかり食べて夏バテ知らず♪

疲労回復に効果的。
夏バテ予防の救世主きのこ。

2017.06.01

北海道から沖縄まで、全国的に気温が高くなるといわれている2017年の夏。 猛暑が予想されることから、早めの夏バテ対策を心がけておきたいところです。そこで有効なのが、きのこで菌活。毎日の食事にきのこを取り入れることで、健康を司る「腸のケア」を始めましょう。今週の「トレンドコラム」では、夏バテ対策にも取り入れたい、朝食の魅力を特集しています。栄養たっぷりの食事をとることからの早めの対策が夏バテ予防に効果を発揮するんです。

北海道から沖縄まで、全国的に気温が高くなるといわれている2017年の夏。 猛暑が予想されることから、早めの夏バテ対策を心がけておきたいところです。そこで有効なのが、きのこで菌活。毎日の食事にきのこを取り入れることで、健康を司る「腸のケア」を始めましょう。今週の「トレンドコラム」では、夏バテ対策にも取り入れたい、朝食の魅力を特集しています。栄養たっぷりの食事をとることからの早めの対策が夏バテ予防に効果を発揮するんです。

中川洋子さん

教えてくれたひと
中川洋子(管理栄養士、健康運動指導士、シナプソロジーインストラクター)
栄養と運動の両方の免許を持ち、栄養パーソナルサポートやトレーニングジムで運動指導を行い、ジュニア選手からシニアまで「食」と「運動」を合わせた体づくりの指導を行っている。

夏バテの予防には、早い時期からの胃腸ケアが効果的

――今年の夏は一段と暑くなると聞きました。食欲が落ちてしまわないか心配です。
 
暑さが増してくる7月、8月は、疲労感や倦怠感といった症状が出やすい時期。食欲不振にも陥りやすい季節ですが、だからといって食事をおろそかにしていると、数カ月後にそのツケがまわってきてしまいます。「夏バテ」は“夏”に起こるものだと思いがちですが、実は、夏バテとは“秋”に起こるもの。夏のビタミン・ミネラル不足の影響が9月頃になってどっと出てしまうのが夏バテなんです。6月は、夏バテを防ぐ予防期間。夏の食欲不振とそれに伴う夏バテの症状は、今の時期にしっかり胃腸のケアができるかどうかにかかっています。
 
――そもそも、夏の食欲不振はなぜ起きるのでしょうか?
 
最も大きな原因は、この時期特有の“気温差”です。30℃を超えるような外気温とクーラーが効いた室温の温度差によって、自律神経が乱れてしまうんですね。自律神経が乱れるということは、身体のコントロールがうまくできないということ。身体全体の機能低下と共に消化吸収機能力も下がるので、自然と食欲が落ち、栄養不足が加速してしまうのです。
また、暑いからといって冷たいものや水分を取りすぎるのも考えものですよ。胃腸が冷えると消化吸収能力が下がりますし、大量の水分で胃酸が薄まることで、消化にも時間がかかるようになってしまうからです。過度な負担がかかることで、胃腸の疲れをさらに助長させてしまうんですね。
 
――胃腸の疲れが栄養不足を招いているということですか?
 
はい。汗をかきやすい夏は、ただでさえ体内のビタミンやミネラルが失われやすい時期。失った栄養素を回復できないでいたのでは、さらなる栄養不足を招きかねません。夏バテを防ぎたければ、まずは早い時期から胃腸のケアをして、消化吸収機能が下がらないように努めましょう。そのためには、しっかり食べて暑さに負けない胃腸づくりをすることが大切です。

きのこの栄養素で胃腸の機能を相互的にアップ!

エリンギ

――暑さに負けない丈夫な胃腸づくりのために欠かせない生活習慣や食習慣はありますか?
 
先ほどもお話ししたとおり、暑いからといって冷たいものばかりを食べたり、水分を大量に摂取していると胃腸がどんどん弱ってしまうので注意が必要です。あとは十分な睡眠とバランスのとれた3食の食事をとること。疲労の回復と栄養補給が日々しっかりできていれば、胃腸疲れが防げます。
 
――食事は、やはり3食しっかりとらなければだめでしょうか?
 
日本人は、鉄やカルシウムといったミネラルが不足傾向にあるといわれています。3食しっかり食べている人でさえ栄養が不足しているというのに、食事の回数がさらに減ってしまったらどうでしょうか?「疲れているから」「食欲がないから」と、朝食を抜いてしまう方も多いですが、活動的に動くこともできませんし、栄養不足からさらに胃腸が弱っていってしまいます。
よく、「サプリメントを飲んでいるから少しぐらい食事を抜いても大丈夫」という声を聞くのですが、サプリメントはあくまでも栄養補助食品。料理は、いくつもの栄養素を含むさまざまな食材を組み合わせたものなので、錠剤を飲むだけではない相乗効果が期待できます。主食のごはんと主菜となる肉や魚、味噌汁や副菜となるきのこや野菜料理から摂る栄養素に勝るものはありません。抜きがちな朝食も大事にしたいですね。
 
――食事の際は、どんなことを心がけるといいでしょうか?
 
よく噛んで食べることですね。しっかり噛むことで唾液が分泌されるのですが、そもそも唾液と混ざらないと消化の合図が送られないので胃腸が動いていきません。食感のあるきのこを食事に取り入れば、自然と咀嚼が促せるのでおすすめですよ。また、食品添加物には栄養素の吸収を妨げてしまう働きがあるのですが、きのこに含まれる食物繊維には、老廃物と一緒に有害な物質を体外に排出してくれるという効果も期待できます。
 
――胃腸の機能を高めてくれる、おすすめ料理を教えてください。
 
どんな料理にも使いやすく、栄養豊富なきのこは夏バテ予防の救世主。胃腸の機能を高めたいのであれば、きのこの栄養素を余すことなくいただける 「きのこたっぷり酸辣湯」はいかがですか?酸辣湯であれば身体を冷やしませんし、酸味や辛味が効いているので暑い夏でもおいしくいただけます。きのこには、添加物を絡め取る食物繊維をはじめ、疲労回復効果や粘膜を整えてくれるビタミンB群、不足すると疲れやだるさを引き起こすカリウムなどがたっぷり含まれているので、相互的に胃腸の機能を高めてくれますよ。

夏バテ・熱中症予防のキーワードをもっと詳しく!

おすすめレシピ

きのこたっぷり酸辣湯

しっかり食べて、夏バテ予防! 食べたものをしっかり吸収できるように、胃腸機能のアップを。きのこの栄養素を、スープで丸ごと味わいましょう!

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