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12月の特集テーマ
“食べ過ぎ・飲み過ぎ”も怖くない! スペシャルな冬を楽しもう

疲れたなんて言っていられない!
1年の疲れはきのこでリセット!

2017.12.25

いよいよ今年も残りわずか。年の瀬を前に、「疲れがたまっている……」という方も多いのではないでしょうか。そんな時こそ、きのこで菌活! きのこに含まれるオルニチンやビタミンB群のチカラでたまった疲労を撃退し、身体の内側から元気を取り戻していきませんか。今週の「トレンドコラム」では、さまざまなお料理の詰まったおせちを美味しく楽しむ方法をご紹介していますが、「きのこで菌活。」コラムでは、食事から疲れを解消する方法ご紹介。今年のうちにしっかり疲れをリセットして、すっきり笑顔で新年を迎えたいですね。

いよいよ今年も残りわずか。年の瀬を前に、「疲れがたまっている……」という方も多いのではないでしょうか。そんな時こそ、きのこで菌活! きのこに含まれるオルニチンやビタミンB群のチカラでたまった疲労を撃退し、身体の内側から元気を取り戻していきませんか。今週の「トレンドコラム」では、さまざまなお料理の詰まったおせちを美味しく楽しむ方法をご紹介していますが、「きのこで菌活。」コラムでは、食事から疲れを解消する方法ご紹介。今年のうちにしっかり疲れをリセットして、すっきり笑顔で新年を迎えたいですね。

河村桃子さん
教えてくれたひと
河村桃子(管理栄養士)

管理栄養士取得後、病院に勤務。栄養バランス重視の従来の病院給食の概念を超え、栄養バランスに配慮しつつも美味しく、見た目も美しい、想い出に残る食事の提供に努める。現在は“料理を通して豊かな人生を!”をモットーに、料理の知識や技術を教え、食の自立をサポートするための活動を行なっている。

その疲れ……血行不良が原因かも!

――さすがに年末は忙しいですね……。1年の疲れもどっと出てしまい、そろそろダウン寸前です。疲労がたまってしまう原因はどんなものがあるのでしょうか?

大きな原因として、冷えなどによる血行不良が考えられます。疲労の代表格である「肩こり」も、血行の悪さからくるもの。血流が悪いと老廃物を排出することができず、倦怠感や疲労感といった症状を引き起こしてしまうのです。また、血流が滞ると、せっかく摂った栄養素や酸素が正しく運ばれないため、エネルギー不足に陥って、疲れが増してしまいます。

――血行不良というのはどういった状態のことをいいますか?

血管が収縮している状態だったり、血液がドロドロしている状態のことをいいます。たとえば悪玉コレステロールが多いという人は要注意。脂肪分が血栓となり血流を滞らせるため、疲労が助長されてしまうのです。血管がつまりやすくなると、疲労感だけでなく、動脈硬化や高血圧、さらには心筋梗塞や脳梗塞といった大病にもつながりかねないので、早めにケアをしておきましょう。

――どんなことに気を付ければ、血行不良を改善することができますか?

身体にある筋肉の約7割が集まる“下半身”を鍛えてあげましょう。私たちの身体を流れる血液は、ポンプのように心臓から押し出され、体内をめぐっていきます。身体の末端まで運ばれた血液は、再び心臓へと戻っていくのですが、心臓から遠く離れた足先の血液は、心臓の圧力だけではなかなか戻ることができません。そこで働くのが下半身の筋肉。足の筋肉がポンプのように働くことで、血液を押し戻してくれるのです。血行不良の方は、疲労物質が下半身にどんどんたまっていく傾向にあり、また筋肉の少ない方の場合、血液を心臓に押し戻すポンプのチカラが弱いため、いつまでも疲労物質が体の末端に残ってしまうのです。下半身の筋肉を付けたい場合は、運動はもちろんですが、その材料となるタンパク質の摂取が欠かせません。肉や魚、卵や大豆製品などを積極的に食べることで、相対的に筋肉量を増やすことができます。また、水分不足も血液をドロドロにしてしまうので、日頃からこまめな水分補給を心がけてください。
さらに、きのこに含まれるナイアシンは、この時期の冷えによる血行不良を改善し疲労回復にもつながりますので、積極的に摂取することがおすすめです。

――よく「血管年齢」というフレーズを耳にしますが、これは血行不良とは関係ないのでしょうか?

血管年齢とは血管の硬さを年齢で表したものです。血管が柔らかいと、血流がいい状態にあるということなので、血管年齢は若くなります。一方で血行不良により血管が硬くなると血管年齢は高くなります。緑黄色野菜に含まれるβカロテンや、柑橘類に含まれる抗酸化作用のあるビタミンCには、血管のサビを抑え、血液の流れを促進する効果が期待できるため血管年齢を若く保つことができるでしょう。

きのこを取り入れた食事で、複合的に疲労を回復♪

ブナピー

――疲労回復のためには血液の循環が大切だということが分かりました。先ほど、きのこや緑黄色野菜の栄養素のお話がありましたが、疲労回復に直接働きかけてくれる栄養素もあるのでしょうか?

きのこに豊富に含まれるビタミンB群は、代謝に働きかける栄養素。たとえばビタミンB1は糖質、ビタミンB2は脂質、ビタミンB6はタンパク質の代謝にそれぞれ働きかけてくれるため、活動するために必要なエネルギーを生み出してくれるのです。反対に、これらの栄養素が欠乏すると、「ガソリン(糖質・脂質・タンパク質)」に火をつける着火剤がなくなってしまうので、エネルギー不足に陥り、疲労感を感じてしまいます。また、代謝を促すという意味では、代謝を司る肝臓の機能を高めてあげることも効果的。ビタミンB群同様に、きのこに豊富に含まれるオルニチンには、肝臓の疲労を回復する効果があるので、身体全体の疲労回復が見込めます。

――きのこには、疲労回復効果のあるビタミンB群や肝機能を高めるオルニチンなど、身体の疲れを癒してくれるさまざまな栄養素が含まれているんですね!

きのこに含まれるビタミンB群には、「美容ビタミン」の異名を持つビタミンB2も含まれているので、健康だけでなく美肌を手に入れることもできますよ! 年末から新年にかけては人と会う機会も増える時期ですので、きのこをもりもり食べて、身体の内側から健康と美をつくっていってください。

――冬にぴったりの疲労回復メニューがあれば、教えてください。

それならば、きのこをたっぷり使った魚料理はいかがでしょうか。今が旬の鱈には良質なタンパク質が多く含まれているので、きのこと組み合わせることで年末の疲れた身体を修復してくれることでしょう。ニンジンのβカロテンや柚子のビタミンCには抗酸化作用があるので、血管の若返りにも効果的。ビタミンAやCといった栄養素は、きのこのビタミンB2と共に美容にも働きかけてくれるので、“元気”と“キレイ”の両方が叶います。

おすすめレシピ

鱈のきのこ柚子あんかけ

せわしない年末は疲れが溜まりやすいもの。きのこに豊富なビタミンB群は代謝を促し、疲労回復を助けます。また、きのこに豊富なビタミンB2はお肌のターンオーバーを整える効果があり、肌のもととなる鱈のタンパク質やゆずに含まれるビタミンCと合わせることで、美肌にも効果的♪ 年末料理にも合う上品なメニューです。

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