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12月の特集テーマ
“食べ過ぎ・飲み過ぎ”も怖くない! スペシャルな冬を楽しもう

風邪をひいている暇はない!
こんな時もきのこにおまかせ!

2017.12.18

いよいよ寒さが増してくる時期。ちまたでは風邪やインフルエンザが流行中ですが、体調不良に陥っている方はいませんか? 今週の「トレンドコラム」では、年の瀬に準備をしたい、おせちの由来やお正月の過ごし方をご紹介していますが、年始準備に忙しい時期だからこそ病気にかかってなどいられませんよね。健康な身体づくりに有効なのは毎日のきのこで菌活で身体の内側から整えること。さあ、健康な身体で年の瀬を乗り切りましょう。

いよいよ寒さが増してくる時期。ちまたでは風邪やインフルエンザが流行中ですが、体調不良に陥っている方はいませんか? 今週の「トレンドコラム」では、年の瀬に準備をしたい、おせちの由来やお正月の過ごし方をご紹介していますが、年始準備に忙しい時期だからこそ病気にかかってなどいられませんよね。健康な身体づくりに有効なのは毎日のきのこで菌活で身体の内側から整えること。さあ、健康な身体で年の瀬を乗り切りましょう。

河村桃子さん
教えてくれたひと
河村桃子(管理栄養士)

管理栄養士取得後、病院に勤務。栄養バランス重視の従来の病院給食の概念を超え、栄養バランスに配慮しつつも美味しく、見た目も美しい、想い出に残る食事の提供に努める。現在は“料理を通して豊かな人生を!”をモットーに、料理の知識や技術を教え、食の自立をサポートするための活動を行なっている。

丈夫な身体づくりに必要なのは、“体温を上げる”ことでした

――風邪やインフルエンザが流行っていると聞きますが、有効な予防策はありますか? これからますます忙しくなる時期なので、しっかりケアをしたいと思っています。

風邪もインフルエンザも感染経路は同じ。飛沫によって入り込んだ細菌やウイルスが、体内で増殖することで感染してしまうのです。予防策としては、どちらも手洗いとうがいが有効的。乾燥していると粘膜が傷つき、細菌やウイルスが入り込みやすくなってしまうため、加湿器やマスクを使って粘膜の保護をするのも効果的です。冬場に増殖する細菌やウイルスの多くは湿度の高いところでは活動が弱る傾向にあるので、ほどよい湿度を保つことで、感染のリスクを下げることができるでしょう。

――予防接種をしていても、インフルエンザにかかってしまう人もいると聞きます。

インフルエンザの予防接種は、「感染を予防する」というよりは「感染後の重篤化を防ぐ」ためのもの。接種をしたからといって絶対に感染しないというわけではありません。また予防接種を受けてから体内に抗体ができるまで、最低でも2週間近くかかってしまうので、その間も油断は禁物です。予防接種を受けていても感染対策として手洗いとうがいはしっかりと行いましょう。

――病気にかかりにくい丈夫な人にはどんな特徴があるのでしょうか?

全体的に体温の高い方は病気にかかりにくいと言われています。「体温が1℃下がると免疫力が30%低下する」と言われているぐらい体温と免疫力は密接な関係にあるので、自分の平熱を把握しておきましょう。健康な人の平熱の目安は36.5~37.0℃ぐらい。少し高いような印象も受けますが、常時これぐらいの体温がある方が健康なのだそうです。反対に、35℃台という方は要注意。37℃近くある人と比べると免疫力が低い傾向にあるので、それだけ病気にかかるリスクが高まります。

――免疫力が高いと、具体的にはどんなメリットがありますか?

免疫力が高いというのは自然免疫がしっかりしているということ。そのような人の場合は、細菌やウイルスが体内に入ってきたとしても防御反応がきちんと働くため、感染を未然に防いでくれるのです。万が一感染してしまったとしても重篤化しないため、軽い症状で治すことができるでしょう。これは風邪やインフルエンザといった日常的な病気に関わらず、ガンなどの大きな病気に対しても同じで、免疫力の高い人は大病にもかかりにくいといわれています。

きのこのパワーで、丈夫な身体づくり!

マイタケ

――丈夫な身体づくりには体温を上げることが欠かせないことが分かりました。平熱を上げるために、普段からできることがあれば教えてください。

筋肉を付けるためにタンパク質を摂取することです。筋肉には熱を生み出す働きがあるのですが、これが不足することで体温の低下を招いてしまうのです。「筋肉」と聞くと、真っ先に「運動」を思い浮かべるかもしれませんが、そもそも筋肉の材料となるタンパク質が不足していたのでは、筋肉をつくることはできません。食事からのタンパク質が不足すると身体にある筋肉を分解してタンパク質を補給してしまうため、「ますます筋肉量が減っていく」という悪循環に陥ってしまうのです。運動はもちろん大切ですが、まずは1日に必要なタンパク質をきちんと確保することから始めてください。肉、魚、卵、豆、タンパク質の補給源はなんでも構いません。外食の多い方は糖質や脂質に偏りがちな傾向にあるので、こういったものを意識的に食べるようにしましょう。

――タンパク質の確保のために身体の筋肉が分解されているとは思いもよりませんでした。ほかにも体温を上げるために効果的な食材はありますか?

それならば、脂質、糖質、タンパク質の代謝に働きかけるビタミンB群が豊富なきのこを食べることをおすすめします。ビタミンB群をきちんと摂ると、タンパク質を筋肉へと変え、脂質、糖質からエネルギーを作り出してくれるので、熱を生み出すことができるのです。きのこには腸の免疫細胞を活性化させるβグルカンと呼ばれる成分、さらにブナシメジ・ブナピーには動物実験による抗インフルエンザ効果が期待できると報告されているため、普段から食事に取り入れておくと、丈夫な身体をつくることができますよ。

――きのこには免疫力を上げる効果もあるんですね!

はい。緑黄色野菜などに豊富なビタミンAには粘膜を強化して、免疫力を高める働きがあるほか、柑橘類などに含まれるビタミンCには免疫力を高めるため、きのこと一緒に組み合わせることがオススメです

――この時期の体調管理に効果的な、おすすめのメニューがあれば教えてください。

腸の免疫細胞に働きかけるβグルカンやエネルギー代謝に関わるビタミンB群をたっぷり含むきのこと、筋肉の素となるタンパク質を含む豚肉を使ったストロガノフはいかがですか?豚肉にもビタミンB1が豊富に含まれているため、相乗効果で体調管理に効果的です。

おすすめレシピ

きのこのうま味たっぷり!ポークストロガノフ

サワークリームの代わりにヨーグルトでつくる、ヘルシーで特別な日にもぴったりなメインディッシュ。
風邪やインフルエンザが気になる季節には、免疫力アップに効果的なβグルカンを含むきのこがおすすめ。また、ブナピーにはインフルエンザ感染予防効果も期待できます。更に、代謝を高めるきのこのビタミンB群、豚肉のビタミンB1と熱を作るタンパク質を合わせることで、体温の上昇から免疫力アップにも繋がります。

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