人類が知りつくせないほどの種類があるきのこ。その一部をご紹介します。
【きのこアルバム】ヤマドリタケモドキ
連日気温の低い日が続いていますが、2月3日の「立春」を過ぎると暦の上では春が始まります。春本番が待ち遠しいこの時期ですが、心が温まるイベントの一つに「バレンタインデー」がありますね。
そこで今回は、「ミルクチョコレート」を思わせる、茶色く丸い傘が特徴のきのこ『ヤマドリタケモドキ』をご紹介します。
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ヤマドリタケモドキは夏から秋にかけて、日本や中国、ヨーロッパ、アフリカなどで見られるきのこ。ヤマドリタケ、ススケヤマドリタケ、ムラサキヤマドリタケなどと並んで「ポルチーニ」の一つとされています。
傘の大きさは直径約6~20cmで、発生時は半球型をしており、成長とともに傘が開き平らなまんじゅう型になっていきます。
傘の表面は、はじめは細かい毛に覆われており凹凸が見られるのも特徴です。その後、成長すると細かい毛と凹凸は無くなり、平らで滑らかになることが多く、まれにヒビ割れが見られることも。
また、表面の色は暗灰褐色~暗褐色で、成長とともに黄褐色~オリーブ褐色や淡褐色に変わっていきます。
傘の肉質は、はじめは硬く、のちに軟らかくなっていきます。ちなみに、肉の色(傘の断面の色)は白色で空気に触れても変色することはありません。
また、柄の長さは約9~15cm、太さは約3~6cmで、根元が太いのも特徴のひとつです。柄の表面は傘より薄い淡褐色~淡灰褐色で、白色の網目模様が見られます。
また、ヤマドリタケモドキは以前ご紹介した「ヤマドリタケ」と同じ仲間で、見た目がよく似ています。厳密に区別することは難しいとされていますが、ヤマドリタケモドキは主にブナ科の広葉樹林に発生することが多く、ヤマドリタケはトウヒやモミ、マツといった針葉樹林に発生することが多いという違いが見られます。
ちなみに、ご存知の方も多いかもしれませんが、ポルチーニは西欧では高級きのことされています。傘が肉厚で柄の歯切れがよく、風味に癖がないため様々な料理に使われています。
しかし、野生のきのこの中には食用種に似た有毒種があったり、衛生面の確認も必要になりますので、専門家の方の確認がない限りは、目で見てお楽しみいただければと思います。
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少しずつ春の気配を感じ始めるこの時期。一方、まだまだ寒い日が続きますので、食事で身体を温めつつ、春を楽しむ準備をしていきましょう!
【出典】
・今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編(2011)「増補改訂新版 山渓カラー名鑑 日本のきのこ」株式会社 山と渓谷社,東京
・奥沢康正 奥沢正紀 著(1998)「きのこの語源・方言辞典 」 株式会社 山と渓谷社,東京
・今関六也・本郷次雄 編(1989)「原色日本新菌類図鑑(Ⅰ・Ⅱ)」株式会社 保育社, 大阪
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