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6月の特集テーマ
朝ごはんの魅力。

心も体も、ゆっくり満たされる。
週末は自宅で、スペシャルな朝食を。

2017.06.26

ザ・プリンス軽井沢、ザ・プリンス ヴィラ軽井沢、軽井沢プリンスホテルの総料理長・北爪雅信さんにうかがう“リゾートで味わう朝食”の魅力。今回は、フランス料理のシェフとして食材を知り尽くした北爪さんに、リゾートホテル気分を味わえる朝食レシピについて伺いました。そのポイントは、新鮮でおいしい「野菜」。自然に囲まれて味わう瑞々しいフレッシュな味は、身体の隅々までキレイにしてくれそうですね。今週の「きのこで菌活。」コラムでは、腸内環境を整えて、美味しく食べた食事の栄養素を余すところなく取り入れる方法をお伝えしていますが、トレンドコラムでは北爪総料理長の考える、美味しい食材の栄養素&食べ方についてもお届けします。

ザ・プリンス軽井沢、ザ・プリンス ヴィラ軽井沢、軽井沢プリンスホテルの総料理長・北爪雅信さんにうかがう“リゾートで味わう朝食”の魅力。今回は、フランス料理のシェフとして食材を知り尽くした北爪さんに、リゾートホテル気分を味わえる朝食レシピについて伺いました。そのポイントは、新鮮でおいしい「野菜」。自然に囲まれて味わう瑞々しいフレッシュな味は、身体の隅々までキレイにしてくれそうですね。今週の「きのこで菌活。」コラムでは、腸内環境を整えて、美味しく食べた食事の栄養素を余すところなく取り入れる方法をお伝えしていますが、トレンドコラムでは北爪総料理長の考える、美味しい食材の栄養素&食べ方についてもお届けします。

北爪雅信(Masanobu Kitazume)

教えてくれたひと
北爪雅信(Masanobu Kitazume)
ザ・プリンス 軽井沢、ザ・プリンス ヴィラ軽井沢、軽井沢プリンスホテルで総料理長を務める。1979年赤坂プリンスホテルに入社、仏蘭西料理「トリアノン」副料理長、ストラン「ブルーガーデニア」料理長、赤坂プリンスホテル料理長などを歴任。フランス料理の中でも魚料理を得意とし、数々のVIPの料理を手がける。ザ・プリンス パークタワー東京勤務時は、数々の著名人の披露宴を担当。31才のときにピエール・テタンジェ国際料理賞コンクール日本予選決勝で優勝、パリ本選に日本代表として出場した経歴をもつ。2012年より軽井沢へ異動、現職。日本エスコフィエ協会会員、クラブ・プロスペール・モンタニエ会員、レ・ザミ・ドゥ・キュルノンスキー・ジャポン会員、トック・ブランシュ国際倶楽部会員。

シェフ直伝のレシピ。自宅でリゾート気分を味わう

リゾートでいただく朝食の魅力のひとつは、地元食材の新鮮さとおいしさと前回の記事で教えていただきましたが、そのおいしさを家庭で再現するには少々ハードルが高そう…。今回、特別に北爪さんが、ご家庭で簡単にリゾート風の朝食を楽しめるとっておきのレシピを教えてくれました。まずは、フルーツでつくるドレッシング。いつもの野菜を朝からいっそうおいしくいただけそうです。

【野菜をもっとおいしく!】 いちごドレッシング (調理時間10分)
 
【材料】 (3〜4人分)
 いちご 10個(正味70g)
 オリーブオイル 大さじ2・1/2
 トマトケチャップ 小さじ2/3
 酢 小さじ2/3
 塩 小さじ1/2
 ホワイトペッパー 少々
 
【作り方】
 ① いちごのヘタの部分を持ち、おろし金ですりおろす
 ② すりおろしたいちごと残りの材料をボウルにすべて入れる
 ③ 泡立て器で良く混ぜ合わせたら完成!

「ホテルの朝食ブッフェのサラダバーには、いつでも果物や野菜を使った手づくりのドレッシングを用意しています。いちごが旬を迎えるのは春先から初夏にかけて。小さめの方が赤い実の部分が多いので色鮮やかに仕上がります。種類によって甘味と酸味のバランスが異なるので、酢とトマトケチャップで調整してください。材料をすべてミキサーに入れてつくってもOKです。また、市販のドレッシングにパイナップルのすりおろしを加えるのも、甘みと酸味が足されてさわやかな味わいになります」
 
軽井沢プリンスホテルの朝食会場に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、色とりどりの野菜が並ぶサラダバー。夏を迎えるこの時期には、レタスにきゅうり、パプリカ、ズッキーニ、とうもろこし……たくさんの地元野菜が揃えられています。信州で育った野菜は味の良さが特徴です。でも、これほどの種類を揃えるのには別の理由もあるのだそうです。
 

手作りのドレッシングは季節ごとに2種類ずつご用意

「味はもちろんですが、健康面からも『ベジタブルファースト』の考え方を取り入れているんです。ベジタブルファーストとは、最初に野菜を食べることで血糖値の上昇をおだやかにする食事法のこと。朝食でも、まずはたっぷりと野菜を召し上がっていただけるように、いつも多くの種類を揃えているんです」

地元食材のおいしさを、お客様にもお伝えしたい

野菜をはじめ、地元の食材に北爪さんが特に興味を持つようになったのは、軽井沢で過ごすようになり、そのおいしさに触れてからのこと。ときには実際に農家を訪ね、作物がおいしく育つ理由や土壌の特徴を聞くこともあるのだそうです。
 
「たとえばお米。長野県産のコシヒカリは、もちもちしていておいしいんです。どうして味がいいのか、その土地がどうして米づくりに適しているのか、そんなことを農家の方から直接聞いて。そうやって得た情報は、お客様にも積極的にお伝えするようにしています」
 
並べられたさまざまな料理のそばには、どんな食材を使っているか、特徴は何かなどが書かれたスタッフ手作りのポップが置かれます。使われている素材の由来や知識を得ることで興味がわきますし、なにより安心して朝の食事を楽しむことができますね。
 

地元の農家さんへ、シェフはじめスタッフみんなで足を運ぶことも

朝食をさらに充実させる、栄養たっぷりのきのこレシピ

そしてもうひとつ、きのこを使った朝食メニューも教えてくれました。こちらの主役は信州米豚の豚バラ肉。信州のお米を食べて育ったブランド豚です。野菜はもちろん、お肉もその土地のものを使うことで、リゾート気分を味わえるかもしれません。

きのこと信州米豚バラ肉、切干大根の玉子とじ(調理時間20分)
 
【材料】 (4〜5人分)
 信州米豚バラ肉 200g
 ブナシメジ 100g
 切干大根(味付き) 60g
 長ねぎ  1/2本
 卵 2個
 [A]白だし(めんつゆ程度に水で薄める) 大さじ1
 [A]しょう油 大さじ1
 [A]みりん 大さじ1
 [A]トマトケチャップ 大さじ1・1/3
 
【作り方】
 ① 斜めに切った長ねぎとブナシメジをサラダオイルで炒めておく
 ② 豚バラ肉をサラダオイルで炒める。火が通ったら①と切干大根を加えて混ぜ合わせる
 ③ あらかじめ混ぜ合わせておいた[A]を加え、2〜3分煮る
 ④ 軽く混ぜた卵を全体に回しかけ、ひと煮立ちさせる
 ⑤ フタをして1分ほど蒸らして完成!

トマトケチャップを隠し味に使用するのですが、そもそもトマトは加熱したほうが味も栄養も良くなるんです。トマトを煮詰めて作られるトマトケチャップは、それだけ健康にいいとも言えますよね。栄養素のリコピンも、油と一緒に摂ることで吸収率がアップします。また、旨みもプラスされるので、その分、減塩できるんです」と北爪さん。
 

地元・信州で採れた甘いトマト

「私たちホテルでも、以前と比べて食事の栄養面をかなり重視するようになりました。朝食はもちろん、夕食や、ブライダルのメニューでもそうです。いわゆる5大栄養素だけでなく、第6の栄養素・食物繊維、そして第7の栄養素といわれているフィトケミカル(植物性食品の色素や香り、アクなどの成分から発見された化学物質)も意識しています。おいしくて見た目にも美しく、そして健康にもいい食事が、心も体も満たしてくれると思うんです」
 
ドレッシングと玉子とじの2品が出来上がったら、自宅で軽井沢気分の朝食を早速味わってみませんか
先日のトレンドコラムでご紹介した、ベランダやバルコニーに出て楽しむ「ベランピング」スタイルで、青空のもと軽井沢を想像しながら食事をするのもいいですし、お部屋の中で、キレイにテーブルセッティングをし、リッチな気分でトーストしたてのクロワッサンや炊きたてのごはんを楽しむのもまた癒されるものです。
BGMには、ぜひ小鳥のさえずりを・・・。
この週末は、ぜひゆっくりとした朝を予定してみてください。
 


そして、北爪さんはインタビューの最後に、こんなことを話してくれました。
 
「ホテルの朝食は、宿泊したお客様にとってはホテルでの最後の食事。その印象によってホテル全体の評価が変わってきます。朝食を楽しめれば『また来たい』と思っていただけることもあるでしょう。そう考えると、朝食はおもてなしするための大きなポイントなんです」
 
朝ごはんは、大切なおもてなし。もしかしたら、朝食を楽しむことは、自分自身を“おもてなし”することにつながるのかもしれません。リゾート地で食べる朝食にも、家でつくる朝食にも、それぞれに魅力と健康効果がたっぷり。夏を控えて食欲が落ちがちな今こそ、朝の食事を思いっきり楽しんでみませんか。
 

【今週更新!きのこで菌活。】

充実の朝食は、栄養面でも優れているもの。その栄養素を余すところなく身体に取り入れたいですね。今回は、栄養素を取り入れるための要となる「腸」を健康にするための、きのこで菌活をお届けします。

今週の「きのこで菌活。」を読む ▶︎

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