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きのこで菌活。

毎日のお悩みを解決!きのこで菌活のすすめ

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今月は、美肌や美髪を叶える方法を教えていただいていますが、その土台として健康的な身体が大切というのは1週目のコラムでも触れたとおり。しかし、健康の観点では家族の中でも育ち盛りの子供とご高齢者では気になる内容が異なるものです。今週のトレンドコラムでは、家族や友人とのお出かけをもっと楽しむための写真撮影のポイントをお話ししていますが、きのこで菌活コラムでは、家族のお悩み別に、きのこを使った献立のヒントを伺いました。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

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板垣 好恵 Yoshie Itagaki

管理栄養士、ヘルスフードカウンセラー、サプリメントアドバイザー
大手料理教室にて、料理、パン、製菓の講師を担当後、関東圏のエリアマネージャーを務める。本社に異動後は管理栄養士としてヘルスケア事業部の立ち上げメンバーとなり、レシピ開発や書籍の出版、セミナーや講演などでの情報発信、食事カウンセリング、企業とのコラボレーション企画の運営などを担当。現在はフリーランスの管理栄養士として、食とヘルスケアの分野で広く活躍中。モットーは“美味しく楽しく、想いを叶える”。

 

副菜に使えるきのこは常備菜としてストックしておこう

—— 編集部:美味しい食事で家族みんなの健康的な身体づくりをサポートしてあげたいけれど、ただでさえ、毎日の献立を考えるのは悩みの種。なんだかいつも同じようなおかずになってしまうんですよね……。

—— 板 垣:働く女性が増えたことから、「品数を多く作れない」、「ゆっくり料理をする時間がとれない」といった悩みを相談される機会が多くなりました。「メインの献立は決められるけど、副菜に何を出したらいいか分からない」という人も多いようです。

—— 編集部:もう一品のおかずがなかなか思いつかないんですよね。パパッと作れる簡単なおかずが、何かあればいいのですが。

—— 板 垣:それならば、和洋中さまざまな料理に使えるきのこを常備菜としてストックしておくと重宝しますよ!きのこなら冷凍保存もできますし、熱が入りやすいので電子レンジやオーブントースターだけでもさっと調理ができて便利です。

—— 編集部:コンロを使わない料理だと、たとえばどんな献立が考えられますか。

—— 板 垣:ちょっと濡らしたペーパーにきのこをくるんで、耐熱容器で1分半ほど温めれば加熱は完了。プチトマトなど、そのまま食べられる食材を添えてオリーブオイルや塩を和えれば、マリネやホットサラダが簡単に作れます。

—— 編集部:ドレッシングを変えれば、味のバリエーションも広がりそうですね。

—— 板 垣:きのこは調理も簡単で、そのまま副菜にもできる常備菜づくりでも優秀な食材です。なので、いくつかレシピを持っておくとかなり使えますよ。しかも、現代人に不足しがちと言われている食物繊維が豊富で、腸内環境を整えるのにも役に立つことはご存知のとおりです。

—— 編集部:腸内環境が整っていると、栄養素が吸収されやすいんですよね。

—— 板 垣:はい、そのとおりです。せっかく栄養素を意識して食事を作っても摂取できない身体では、意味がありません。子供から大人まで食べやすいきのこで、腸内環境を整えておきましょうね。

 

家族のお悩み別!健康を叶える簡単きのこ料理

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—— 編集部:家族の年齢や嗜好に合わせてさっと食事が作れれば、こんなに理想的なことはありません。先生、例えば簡単に作れる子供向けのきのこレシピは何かありませんか。

—— 板 垣:それならば、きのこ入りのクリームシチューがおすすめですよ。きのこに含まれるビタミンDはカルシウムの吸収率を高める働きがあるので、牛乳やチーズなどの乳製品と組み合わせてあげると、とても相性がいいんです。あとはカルシウムが豊富なじゃこと一緒にさっと炒めるのもいいですね。

—— 編集部:妊活中の女性のために身体をいたわった料理を作るとしたらどんなメニューがいいですか。

—— 板 垣:妊活中といえども美容効果も気になると思うので、抗酸化作用のあるリコピンを含んだトマトスープはいかがでしょうか。身体を温めるショウガを加えて、ジンジャートマトスープにするのがおすすめです。「美容ビタミン」であるビタミンB2や妊娠中の必須栄養素「葉酸」を豊富に含むきのこは、妊活スープの食材にぴったり。葉酸は緑黄色野菜にも多く含まれているので、アスパラガス、ブロッコリー、ほうれん草などを組み合わせてみるのもいいでしょう。

—— 編集部:女性ホルモンを活性化させるという意味で、豆乳を加えてみてもおいしそう!

—— 板 垣:それはいい考えですね。女性ホルモンのバランスを整えて生理周期を正常化させることは妊活の基本事項なので、豆乳や豆腐などに含まれるイソフラボンは積極的に摂取したいところです。

—— 編集部:メタボで悩むご主人にはどんな料理がおすすめですか。

—— 板 垣:食物繊維をたっぷり含むきのこは、コレステロール値や中性脂肪値などで悩んでいるメタボリックシンドロームの方にもおすすめの食材。噛み応えがあるので、満腹感が得られやすくドカ食いや早食いの防止にもつながります。

—— 編集部:健康づくりにはピッタリですね!特におすすめの調理方法はありますか?

—— 板 垣:すき焼き丼やオムライスなどにこっそり忍ばせるのがおすすめですよ。ケチャップライスやチャーハンなどに細かく刻んで混ぜておけば、ご飯の量を減らすこともできて一石二鳥。生姜焼きにきのこを足してボリュームを出すのもいいでしょう。

—— 編集部:反対に、高齢者にはどんな料理を出したらいいでしょうか。

—— 板 垣:血圧で悩んでいるご高齢の方も多いと思うのですが、高血圧の方の食事で気を付けたいのは塩分量ですよね。こういった場合は、香りの強い食材を使うと使用する調味料の量が少なくて済むといわれています。旨味成分の強いマイタケを使うと、少ない塩分でも比較的満足感が得られるでしょう。蒸したきのこにポン酢やレモン汁をかけてさっぱりとお召し上がりください。香り高いきのこは炊き込みご飯にするのもおすすめですよ。

—— 編集部:料理の特性や目的に合わせてきのこを選ぶのもおもしろいですね!

—— 板 垣:はい。特にマイタケは、香りがよいだけでなく、疲労回復によいとされるビタミンB1も豊富に含まれているんです。ニンニクにはビタミンB1の働きを助ける「アリシン」という香り成分が含まれているのですが、マイタケとニンニクを組み合わせた料理ならば、疲労回復のための料理として言うことなし。部活動やお仕事、家事などでお疲れ気味のご家族にぴったりのお料理といえそうです。

 

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【次週は「溜まってしまった活性酸素は、きのこで“なかったこと”に! 」をお届けします。】