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12月の特集テーマ
“食べ過ぎ・飲み過ぎ”も怖くない! スペシャルな冬を楽しもう

毎日のきのこで菌活で、食べても太らない習慣づくり♪

2017.12.01

今月は、忘年会など外食の機会も多く、食べ過ぎ・飲みすぎからの体重の増加に気を付けたい時期ですね。今週の「トレンドコラム」では、忘年会にも役立つような日本文化に育まれた「お酒の魅力」をご紹介していますが、楽しくてつい飲み過ぎ&食べ過ぎてしまうことも。一般的に、体重や体型の管理には運動がつきものと考えられていますが、食事の習慣や内容を見直すだけでも太りにくい身体づくりができるんです。食事の始めはスープから、食材にはきのこをたっぷり……。そんなちょっとしたひと工夫で、おいしく食べても太らない身体が叶います。

今月は、忘年会など外食の機会も多く、食べ過ぎ・飲みすぎからの体重の増加に気を付けたい時期ですね。今週の「トレンドコラム」では、忘年会にも役立つような日本文化に育まれた「お酒の魅力」をご紹介していますが、楽しくてつい飲み過ぎ&食べ過ぎてしまうことも。一般的に、体重や体型の管理には運動がつきものと考えられていますが、食事の習慣や内容を見直すだけでも太りにくい身体づくりができるんです。食事の始めはスープから、食材にはきのこをたっぷり……。そんなちょっとしたひと工夫で、おいしく食べても太らない身体が叶います。

河村桃子さん
教えてくれたひと

河村桃子(管理栄養士) 管理栄養士取得後、病院に勤務。栄養バランス重視の従来の病院給食の概念を超え、栄養バランスに配慮しつつも美味しく、見た目も美しい、想い出に残る食事の提供に努める。現在は“料理を通して豊かな人生を!”をモットーに、料理の知識や技術を教え、食の自立をサポートするための活動を行なっている。

食事始めの“汁物”で、冬太りをブロック!

――冬というと“太る季節”というイメージがあるのですが、それはなぜでしょうか?

動物学的に、冬は寒さから身体を守るために脂肪を貯め込みやすくなる時期。さらに、クリスマスパーティーや忘年会など、外食の機会が増えるので、必然的にカロリー摂取が多くなるということも考えられます。ただでさえ脂肪を貯め込みやすい時期なのに、「寒いから動きたくない」、「運動したくない」となることから消費カロリーが減り、余計に脂肪を蓄えやすくなってしまうのです。また、食欲をコントロールしてくれるセロトニンというホルモンがあるのですが、このホルモンは日光を浴びることで生成されることから、日照時間が減少する冬は分泌量が減り、「食欲をコントロールしにくくなる」ともいわれています。これだけ聞くと、“冬は太る季節”と思われるかもしれませんが、悪いことばかりではありませんよ。実は、冬は一年で一番代謝が上がる時期。寒い時期に身体を動かすのは少し気合が必要かもしれませんが、頑張って身体を動かせば、痩せやすい季節でもあるんです。

――冬は“太る”とばかり思っていましたが、実は痩せやすい時期でもあるんですね! そうは言っても、食事を伴う行事が目白押しなのですが、冬太りを防ぐ効果的な方法はありますか?

食事の始めに汁物を飲むと、胃の中に溜まるので、空腹の勢いで食べ過ぎてしまうのを防ぐことができるかと思います。あとは、食物繊維が豊富なきのこなどの食材を使ったおかずやサラダなどを先に食べると血糖値の上昇を和らげることができるので、そういったメニューから率先して食べるようにしていきましょう。食物繊維を多く含む食材は噛み応えがあるので満腹感が得られやすく、食べ過ぎの予防にも効果的です。

――空腹時にご飯やパン、麺類などの糖質を一気に摂取すると「血糖値が急上昇して太りやすくなる」と聞いたことがありますが、それはなぜでしょうか?

糖質が体内に入ってくるとインスリンというホルモンが血糖値を下げようと働いてくれるのですが、このインスリンには、中性脂肪を蓄える作用もあるんです。血糖値の急激な上昇を抑えるためにも、空腹時にいきなりご飯やパン(糖質)を摂るのではなく、まずは汁物やサラダなどから食べることを心がけてください。インスリンの分泌を抑え、身体に中性脂肪を付きにくくすることができます。

――他にも血糖値を上げにくくする方法があれば教えてください。

3食きちんと食事をとり、間食や夜食はなるべく控えること。間食で糖質を多く含む食べ物を摂ると血糖値が常に上がっている状態になってしまいます。そのため、上がってしまった血糖値を下げようとインスリンが絶え間なく分泌されてしまうのです。1日3回の食事でしっかりおなかいっぱいになれば、インスリンの分泌量を総合的に抑えることができ、肥満の防止にひと役買ってくれます。

こんなにスゴイ! 冬太り対策に効果的なきのこのチカラ

エリンギ

――もしも食べすぎてしまった翌日は、どうしたらよいでしょう?

一番いいのは、やはり食事を控えめにすることです。カロリーを抑えるのはもちろんなのですが、食べ物を消化・吸収する胃腸や、栄養素を代謝する肝臓を休ませてあげる必要があるからです。特に肝臓は、しっかり休ませてあげないと代謝の不良による“だるさ”などが引き起こされてしまうので、アルコールを飲んだときなどは特にしっかりケアしていきましょう。きのこには肝機能の働きを助けるオルニチンがたっぷり含まれているので、日頃から積極的に摂ることをおすすめします

――きのこは冬太り対策の心強い味方といえそうですね!

それだけではありませんよ。きのこに豊富に含まれる食物繊維には糖質や脂質の吸収を抑えたり、便秘を解消する働きがあるので、冬太りをはじめとする肥満対策全般に効果的です。また、きのこはシャキシャキ、コリコリとした噛み応えがあるので、咀嚼が促され、満腹感を得やすいというメリットも。腹持ちがいい上、100g約20kcalと低カロリーなので、たとえ食べ過ぎてしまったとしても安心です。さらに、きのこには糖質や脂質、タンパク質の代謝に働きかけるビタミンB群がたっぷり含まれているので、摂取した栄養素をエネルギーに換える働きも期待できますよ。

――きのこは、おいしく食べても太らないスーパーフードなんですね。きのこを使った、おすすめレシピがあれば教えてください。

それならば、食物繊維の多いきのこやブロッコリーを使ったグリルサラダはいかがですか?食材を大き目にカットすることで噛み応えや食べ応えが増し、食べ過ぎを防ぐことができますよ。トマトやグリーンリーフを合わせているので彩りも抜群。クリスマスパーティーにもおすすめの華やかな一品です。

おすすめレシピ

きのことグリル野菜のクリスマスサラダ

ヘルシーで彩り鮮やかなサラダはついつい食べすきてしまうパーティーにおすすめ♪
食物繊維の多いきのこやブロッコリーは、大きめにカットしてボリューム感をアップ! 腹持ちが良いため食べ過ぎを防いでくれます。きのこと野菜はグリルすることで旨味と甘味がギュッと濃縮され、より満足感も高まります。手作りドレッシングでサッとあえるだけの簡単レシピです。

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