人類が知りつくせないほどの種類があるきのこ。その一部をご紹介します。
【きのこアルバム】シロキツネノサカズキモドキ
東京都心でも雪が降るなど、本格的な寒さがやってきました。
冬本番が始まると、まず待っているのは、一年を締めくくる忘年会やクリスマス等のイベントの数々!
そこで今日ご紹介するのは、「盃」を名前に持つ変わったきのこ「シロキツネノサカズキモドキ」です。
シロキツネノサカズキモドキは、春から初夏にかけて発生するきのこですが、
上部が盃のような特徴的な形をしており、外面は白い毛で覆われています。
盃の形をしたつぼ状の部分はおよそ1cm、柄の部分は3~5cm程度と、比較的小さなきのこ。
しかし、写真の通り鮮やかで美しい色合いを持つため、実は森の中でも見つけやすいきのこなんです。
形に加え、特徴的なのが『シロキツネノサカズキモドキ』という名前。
名前の明確な由来は不明ですが、キツネが盃で乾杯している様子を想像すると、思わず心が温まります。
きのこの名前はユニークなものが多いですが、今回のように、「キツネ」とついたものもよく目にします。
「キツネノロウソク」や、以前ご紹介した「キツネノエフデ」など…
「キツネ」が多く登場する理由はわかりませんが、稲荷神という言葉があることからも、
日本では古くからキツネを神聖なものと考えていたのかもしれませんね。
また、きのこの世界には、モドキでない「シロキツネノサカズキ」というきのこも存在します。
ですが、実は外見的な特徴はあまり変わらず、肉眼で見分けることが非常に難しいとのこと。
ではどのように分類しているのかといいますと、顕微鏡を使って、
植物でいう「花粉」にあたる「胞子」を観察して判断します。
シロキツネノサカズキモドキの胞子は、シロキツネノサカズキの胞子より約2倍大きいそう。
シロキツネノサカズキモドキの学名「macrosporum」は、
「macro(大きい)+spore(胞子)」が語源となっているそうで、
胞子の大きさで別種となってしまうきのこの世界の細やかさに驚かされます。
ただ、残念ながら食べられるきのこではありませんので、観賞用として楽しんでくださいね。
「こんなきのこを見つけた!」という情報がありましたら是非きのこらぼに教えてください♪
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