人類が知りつくせないほどの種類があるきのこ。その一部をご紹介します。
【きのこアルバム】ニカワチャワンタケ
本格的に暖かい日が増えたり、桜の開花情報が聞こえてきたりすると春本番を感じますね。
山や道端でも、少しずつ、春のきのこが顔を出し始めているようです。
そこで今回は、春を連想させる「桜」のような淡い色合いが可愛らしいきのこ「ニカワチャワンタケ」をご紹介します。
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ニカワチャワンタケは、初夏から秋にかけてハンノキやナラ、ブナなどの広葉樹の朽木の幹の上に発生するきのこ。日本各地をはじめ、ヨーロッパや北米などに広く分布しています。
「幹の上に」発生する理由は明確にはなっていないのですが、ニカワチャワンタケの子実体のほとんどが水分でできていることに関係するのかもしれません。
おそらく、木からしっかりと水分を吸収できるよう、水分を貯める力の強い幹の上に発生していると考えられます。
また、発生したばかりのニカワチャワンタケは球状をしており、生長とともに“こま状”の逆円錐形や逆半球形になります。直径は大きくて4cmと、きのこの中ではやや小さめのきのこです。
色は白色~薄紫色で、半透明な見た目をしています。
ニカワチャワンタケの学名にある「pura」には「清らかな」という意味があるそうで、この半透明な姿に、昔の人も清らかな印象を持ったのかもしれません。
また、ニカワチャワンタケは別名「ゴムタケモドキ」とも呼ばれています。
並べてみると、色味こそ違うものの、形状は良く似ているような・・・
しかし、前回ご紹介した「ヒメカンムリタケ」の時ように、実はニカワチャワンタケとゴムタケも生物学的には大きく異なっています。見た目からでは判断できないところも、きのこの面白さの一つかもしれません!
因みに、ニカワチャワンタケの食毒は不明で、食用には適さないとされていますので、見つけた時にはぜひ、様々な形や色合いを観察していただければと思います。
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いよいよ春本番。山や道端では様々なきのこ達が顔を出し始めますが、野生のきのこの中には毒を持つ危険なきのこもありますので、専門家の確認がない場合は、ぜひ目で見て楽しむようにしてください。
まだまだ大勢でのお花見は難しい状況ですが、それぞれの形で、春を楽しんでいきましょう!
出典
・今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編(2011)「増補改訂新版 山渓カラー名鑑 日本のきのこ」株式会社 山と渓谷社,東京
・前川二太郎 編著 (2021)「スタンダード版 新分類 きのこ図鑑」株式会社 北隆館,東京
・今関六也・本郷次雄 編(1989)「原色日本新菌類図鑑(Ⅱ)」株式会社 保育社, 大阪
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