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きのこで菌活。

美肌を叶えたければ、美腸を目指そう!

菌活1

美肌を叶えるために忘れてはならないのが美腸です。オシャレの秋に向け、秋バテ肌をリカバーし、つや肌を取り戻すためにも、栄養素を吸収するために大切な腸のケアを念入りに行いたいものです。今週の「きのこで菌活」では、しっかり腸のケアをして、肌の細胞を作る栄養素を効果的に“吸収”できる美腸づくりのポイントをご紹介。今週のトレンドコラムでは、美肌を一層引き立てる、化粧品やコスメの効果を120%実感できる具体的なプロの技をお届けしていますので、こちらも合わせてご覧ください。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

管理栄養士 三城円さん

三城 円 (管理栄養士、San-CuBic代表)

容姿コンプレックス、ダイエット、摂食障害といった自身の経験を「ひとりで苦しんでいる人のために生かしたい」とパーソナル管理栄養士としての食生活相談をスタート。食という手段を用いて、ひとりひとり理想の自分を手に入れるための指導を行っている。

 

きのこに含まれる食物繊維は身体にとっていいことだらけ!

—— 編集部:先週は、美肌を目指すにはターンオーバーを促すことが大切だと伺いました。

—— 三 城:そうですね。お肌が荒れているということは新陳代謝が悪いということ。細胞を作る栄養素が足りないと腸が荒れますし、腸が荒れるとビタミンやミネラルの吸収ができなくなるため、一層肌が荒れるという悪循環に陥ってしまいます。そのためにも、美腸を心がけることが大切なんです。

—— 編集部:きれいになりたければ、まずはしっかりと栄養を吸収できる体内の“土台づくり”が肝心ということですね!

—— 三 城:はい。食物繊維を意識的に摂取することで腸内環境を整え、身体の機能を高めることが特に重要です。きのこらぼ読者の皆様にはもうおなじみですが、きのこには、この食物繊維がたくさん含まれているんですね。

—— 編集部:食物繊維を摂ると、腸にとってどんなメリットがあるのか、改めて教えていただけますか?

—— 三 城:はい。食物繊維は、きのこなどに含まれる水に溶けない「不溶性」タイプのものと、海藻などに含まれる水に溶け出る「水溶性」タイプのものに大きく分けられるのですが、腸を刺激してぜん動運動を促してくれるのが不溶性の繊維質です。

—— 編集部:ぜん動運動がしっかりできていないということは、腸が活発に働いていないということですか?

—— 三 城:そうですね。ぜん動運動というのは、腸が伸びたり縮んだりを繰り返しながら肛門に便を運ぶ運動のことなのですが、この動きが鈍ると、食べたものを外に排出することができずに便秘を引き起こしてしまうんです。また、不溶性食物繊維にはたまった汚れやゴミを絡めとる特性があるので、ぜん動運動を助ける他に、腸そのものをきれいにしてくれる働きもあるんですよ。

—— 編集部:食物繊維が善玉菌のエサにもなるとも聞きました。

—— 三 城:そうなんです。善玉菌のえさのひとつが食物繊維なので、しっかり摂取することで善玉菌が元気に活動してくれます。反対に、悪玉菌の活動が活発化すると腸内環境が悪化していきます。善玉菌は腸内の環境を整え「健康な腸」を保ってくれるのに欠かせないんです。

—— 編集部:善玉菌が元気になって腸内環境がきれいになると、相乗効果でお肌の調子もよくなっていく、と。

—— 三 城:はい。代謝や免疫力も上がるので、美容面だけでなく病気にもかかりにくくなりますよ!

 

美腸、美肌の秘訣はしっかり噛んで食べること!

エリンギ

—— 編集部:美肌の大敵である便秘の解消方法を教えてください。

—— 三 城:まずは先ほどお話しした食物繊維をしっかり摂って腸内環境を整えることですね。便秘の原因の一つは腸の悪玉菌が増え、腸内環境が悪化することにあります。

—— 編集部:ほかにも便秘の原因はありますか?

—— 三 城:2つ目は食事の量。そもそも食べている量が少ないと便を作る材料も少ないので、必然的に便秘になりやすくなります。ドカ食いは肥満の原因にもなりますし、胃腸に負担をかけてしまいますが、適度な食事量を摂ることは大切です。あとは、先ほどもお話ししたぜん動運動。これができていないということは、腸内環境が悪化しているということなので、便秘につながっていきます。

—— 編集部:ぜん動運動はどうしたら促すことができるでしょう?

—— 三 城:先ほどもお話しした不溶性食物繊維の摂取に加え、しっかり“噛む”ことですね。ぜん動運動のスイッチを入れるには、よく噛んで食事をするのが一番。噛むと唾液が出ますし、唾液が胃に入ると消化酵素が分泌されて栄養素の吸収率も高まります。さらに、脳にも刺激がいきますから、胃腸にも「今から食べ物がいくからしっかり準備をしてね」という指令が届くんです。

—— 編集部:しっかり噛むことで、あらゆる器官が効果的に働き、ぜん道運動を促していくということですね! でも、「朝は食欲がない」という方も多いかと思いますが、スープやスムージーでは腸を刺激できないものなのでしょうか?

—— 三 城:もちろん、何も食べないよりは断然いいのですが、液体物はそのまま胃腸を通過してしまう傾向にあります。ぜん動運動を活発化させるには、やはり“噛む”必要のあるものを食事に取り入れていくことがおすすめです。

—— 編集部:なるほど。便秘を解消するには、まずは”しっかり噛む”食事をすることで腸の状態をよくすることが大切ということがよくわかりました。

—— 三 城:反対によく噛まずに食事をしていると、唾液の分泌量が少なくなって、便秘だけでなく病気にもかかりやすくなってしまうんですよ。

—— 編集部:え? 病気にもなりやすくなるんですか?

—— 三 城:唾液の分泌が少ないと、口から雑菌がどんどん入ってきてしまうので病気になりやすいと言われています。
—— 編集部:しっかり噛むということは、身体にとってとても大事な行為なんですね! でも、ゆっくり噛んで食事をするって、簡単そうでいてなかなか難しいですよね。

—— 三 城:そんな時はきのこを食事に取り入れるのがおすすめですよ。きのこは食物繊維が豊富で弾力があるので自然と咀嚼が促せます。

—— 編集部:腸内環境もよくなって一石二鳥ですね!

—— 三 城:はい。同じく食物繊維が豊富で噛み応えのあるサツマイモをきのこと組み合わせることで、さらなる効果が期待できますよ!

 

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