知っていますか?夏の「胃腸疲れ」
毎日暑くて嫌になっちゃう!そんな時期は身体のダルさだけでなく、胃腸も暑さによるダメージを受けている危険性があるんです。今週のトレンドコラムでは、暑い夏を浴衣で快適に過ごす魅力についてお届けしていますが、「きのこで菌活。」では、インナーケアから暑さによるダメージを予防する方法を教えていただきました。気になる胃腸疲れの症状と、それを回復する方法をお届けします。
—————— 教えてくれたひと ——————
三城 円 (管理栄養士、San-CuBic代表)
容姿コンプレックス、ダイエット、摂食障害といった自身の経験を「ひとりで苦しんでいる人のために生かしたい」とパーソナル管理栄養士としての食生活相談をスタート。食という手段を用いて、ひとりひとり理想の自分を手に入れるための指導を行っている。
「食べられないから、回復しない」悪循環を解消!
—— 編集部:先週のお話の中で、栄養素を吸収するためには、腸内環境を整えておくことが大切と伺いましたが、暑い時期だからこそ胃腸も疲れる、ということはあるのでしょうか。
—— 三 城:気温が高いと身体が疲れますよね。そんな時は、実は胃腸も例外ではないんです。具体的には、夏場は食欲が減って十分に「食べられない」という状況に陥りやすく、栄養素が不足して身体がバテた状態になりがちです。そうなると、体中の栄養素が全般的に不足し、胃腸の機能も低下します。その結果、ますます食べられなくなって、さらに栄養不足に……という悪循環がおきてしまうんです。
—— 編集部:胃腸が疲れてくると、どんな症状が出始めますか?
—— 三 城:食前、食後に胃が痛んだり、ゲップが頻繁に出たり、食べたものがこみ上げてくる逆流性食道炎などが引き起こされます。便の状態にも変化が現れますし、あとは、口角炎や口内炎などが出ることも。特に口の周辺には胃の状態が表れやすいんです。
—— 編集部:胃腸が疲れているな、と感じたらどうしたらいいのでしょうか。
—— 三 城:胃腸の状態を整えて、改善していきましょう。そうすることで、胃腸の機能が活発になり、栄養素をしっかりと消化・吸収することができるようになります。胃腸の疲れをとることが、身体全体の疲れを回復することにつながっていくんですね。
—— 編集部:具体的には、どうしたらいいのでしょうか。
—— 三 城:まずは、胃腸に大幅な負担をかけない食べ物を摂ることを意識しましょう。消化に時間がかかる脂質が少なく、栄養素が豊富な食材を選ぶことがポイントです。たとえば、食物繊維やβグルカンやビタミンB群、ビタミンD、カリウムといった疲労回復にも効果の高い栄養素を豊富に含むきのこは、胃腸が疲れているときにぴったりの食べ物なんですよ。
—— 編集部:なるほど。ほかにも何か胃腸を元気にする方法はありますか?
—— 三 城:よく噛んで食べることも、重要なポイントの一つです。1回の食事に、少なくとも15~20分はかけてほしいですね。一口で30回噛むのが理想です。
—— 編集部:毎回30回噛むのは、相当意識しないと難しい気もしますが……。
—— 三 城:はじめは難しいかもしれませんが、意識することでだんだんとできるようになっていきますよ。噛む回数を増やす食事のコツは、きのこのように噛みごたえのある食材を取り入れること。自然と噛むことを意識できるようになっていきます。
「栄養素をしっかり吸収」で疲労回復を促しましょう!
—— 編集部:胃腸が元気になると、身体にとってどんな良いことがありますか? 栄養素を効果的に消化・吸収できるようになる、ということでしょうか?
—— 三 城:はい。栄養素を吸収しやすくなるということは、摂取した栄養素を身体のために十分に使うことができるようになるということでもあります。身体が元気になると免疫機能も上がりますので、体調不良の回復に効果的です。まずは毎日の食事の内容から改善していきましょう。
—— 編集部:逆に、胃腸が元気のない状態だと、どうなりますか?
—— 三 城:身体の中に老廃物がたまり、どんどん体内の環境が悪化していってしまいます。 胃腸は健康を司る大事な器官ですので、胃腸の状態が悪化すると代謝が落ち、免疫力が落ちて、病気になりやすくなるんです。
—— 編集部:それは大変!
—— 三 城:免疫力が上がれば、暑さやウイルスなど、外からのダメージにも「負けない身体」を作ることができます。
—— 編集部:つまり、胃腸の調子がいいと熱中症にもなりにくいということですよね?
—— 三 城:そうですね。疲れていたり睡眠不足だったりして身体の調子が良くないと、自律神経が乱れ体温調節をしづらくなります。疲れの解消には栄養素の摂取がポイントの一つになりますから、胃腸の調子を整えておくことは重要です。健康な身体だったら体内にたまった熱を放出することができますし、しっかり自律神経のコントロールができていれば、多少暑くても自力で体温調節ができます。また、食欲がそこまで落ちることもありません。「食べたい」と思うには、胃が元気であることが大切なんです。
—— 編集部:身体が元気だと自然と食欲もわいてくるということでしょうか。
—— 三 城:はい。受け皿である自分の身体を元気にしておけば、暑さや寒さに影響されずに、安定的に食事を摂ることができます。一年中食事が楽しめるなんて、素敵だと思いませんか?
—— 編集部:そうですね!
—— 三 城:毎日の食事の食べ方や食材の選び方を少しずつ工夫することで、身体は元気になってくれます。たとえば、食後のお楽しみであるデザートに栄養豊富なきのこを取り入れてみるというのはいかがでしょう?
—— 編集部:デザートにきのこですか?!
—— 三 城:はい。ブナピーはプチプチつるんとした食感で甘い味付けとの相性もいいんです。カルシウムの豊富なミルクゼリーなら育ち盛りのお子様にもオススメですよ。
おすすめレシピ
のどごしの良いひんやりスイーツでしっかり栄養補給!
ブナピーのミルクゼリーレシピを見る
【次週は 強い身体づくりに実践すべき!免疫力を高めるための「きのこで菌活」をお届けします。】