現代病はきのこで解決！ストレス・睡眠・疲労に役立つ「オルニチン」と「GABA」を解説！

皆さんこんにちは。研究員の川井です。
暑さも増してきたこの頃、日頃の睡眠で十分な休養をとれていますか？早速ですが、皆さんの休養状態について、下記の選択肢からお選びください。

1. 十分にとれている
2. まあまあ取れている
3. あまり取れていない
4. 全く取れていない

国民健康栄養調査によると、「あまりとれていない」または「全くとれていない」と答えた人の割合は21.7% (1)。つまり、日本人成人の5人に1人が慢性的な不眠状態にあります。特に30～40代では3人に1人という結果も！

国が推奨する、睡眠不足への対策

不眠の問題に対し、厚生労働省は「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」を2024年2月に発表しています。その中では以下の点が推奨されています(2)。

・成人は6時間以上の睡眠時間を確保する
・食生活や運動等の生活習慣、睡眠環境を見直し、睡眠休養感を高める
・睡眠の不調や疲労感が改善しない場合は、診療を受ける

今回は、睡眠の質を改善するおすすめ食材「きのこ」の魅力を詳しくご紹介します！

不眠の原因とは？

不眠の原因の一つは日常生活でのストレスにあります。人はストレスを感じると交感神経が刺激され、身体が緊張状態となります。脈拍や血圧が上昇し、脳が覚醒。この反応自体は正常なものですが、ストレスによる身体の緊張が長く続くと、睡眠の質の悪化、慢性的な疲労感などを引き起こします。

オルニチンとGABAの健康効果

そこで、「オルニチン」と「GABA」の健康効果が注目されます。オルニチンとGABAは交感神経を抑制し、副交感神経を活性化します。そのため交感神経の過剰な活動が抑えられ、ストレスの緩和(3, 4)、睡眠の質の向上(3, 5)、疲労感の軽減(4, 6)が期待できます。

オルニチンとGABAを含む食材といえば「きのこ」！

オルニチンが多いと言われるシジミと比べても、きのこは全般的にその量が多く、特にブナシメジやシイタケに多く含まれています。まさに、きのこはオルニチンの宝石箱！さらに、きのこにはGABAも含まれています！

オルニチンとGABAを一度に摂取できるきのこは、日々のストレス緩和、睡眠の質向上、疲労感の軽減を求める現代人におすすめの食材です！子どもから大人まで、家族すべての方の健康維持に、きのこで菌活を始めてみませんか？

参考文献

(1) 平成30年国民健康・栄養調査（厚生労働省）
(2) 健康づくりのための睡眠ガイド2023 （厚生労働省）
(3) Miyake M., et al., Nutrition Journal, 2014,13, 53.
(4) Kanehira T., et al., J. Nutr. Sci. Vitaminol. (Tokyo), 2011, 57(1), 9-15.
(5) Yamatsu A., et al., Food Sci. Biotechnol., 2016, 25(2), 547-551.
(6) Kokubo T., et al., Biopsychosocial Medicine, 2013, 7(1), 6.