かわいいきのこグッズや、不思議で楽しいきのこカルチャーをご紹介!
【きのこ面白情報】とよ田キノ子さんコラムVol.11
きのこと動物
こんにちは。
とよ田キノ子です。
きのこグッズには、動物がよく登場します。
ネズミ・ウサギ・ハリネズミ・クマなど、きのこと共に森で暮らす仲間たちです。
きのこの下で雨宿りしたり、傘や帽子にしてかぶったり、椅子のように座ったり
動物たちときのこが寄り添って暮らしているシーンを切り取ったようなグッズが多く
眺めているだけで笑みがこぼれるものばかり。
上の写真のオブジェは、
2010年に発売された「Charming Tails(チャーミングテイルズ)」シリーズのひとつです。
動物を深く愛するデザイナー・Dean Griff(ディーン・グリフ)さんによるもので、
米国ではコレクターがいる程の人気作となっています。
楽しそうにきのこの帽子をかぶるネズミたちの、柔らかな曲線や躍動感のある造形に、
ディーン・グリフさんの愛情を感じます。
きのこの周りには、動物や昆虫など様々な仲間たちが集まってきますが、
その中でもカエルは、きのことの縁が最も深い生き物だと言っても良いかもしれません。
“食べられない毒きのこ”を指す英単語として「Toadstool」がありますが
Toad(トード)はヒキガエル、Stool(スツール)は腰掛け、
つまり「ヒキガエルの腰掛け」という意味を持っています。
「Toadstool」は14世紀末の文献に現れるほど古くから使われてきた言葉で、
そのため、きのこの上にカエルが乗っているという図案やグッズも少なくありません。
雨や湿り気が好きな者同士、相性も良いですし
赤いきのこの上に座る緑色のカエル…ハッとする色づかいに目を奪われてしまいますね。
「腰掛け」つながりで言えば、
日本には「サルノコシカケ(猿の腰掛け)」という名前のきのこがあります。
木の幹から生える、堅くて丈夫なきのこなので、名前の通り「腰掛け」になりそうなきのこです。
このサルノコシカケのように、名前に動物がつくきのこもたくさんあります。
キツネ、タヌキ、イノシシ、シカ、イタチなどなど、いずれも人里近くの野生動物で、
古くから人々との間に深く関わりがある、身近な動物たちです。
しかし、カエルと同様にきのこを腰掛けにする者であるサルをはじめ
これらの動物たちが登場するきのこグッズはほとんどありません。
毛皮の色や形態から、きのこの名前につけられたからといって、
きのこグッズにしたときに相性が良いというわけではないのですね。
なかなか奥深いかもしれません、きのこグッズ。
きのこと動物と私たち。
きのこグッズからこれらを読み取っていくと、また違った魅力が見えてきます。
そして、きのこが多くの生き物たちと共に仲良く暮らしてきたということも。
これからも、そうありたいですね。
とよ田キノ子
アートディレクター、グラフィック&ウェブデザイナー、きのこグッズコレクター。
2007年に“キノコ病”を発症し、以後「とよ田キノ子」名義で活動を開始。
キノコグッズコレクションの展示や、キノコをモチーフにしたイラスト作品展、
キノコイベント等を開催。
2011年9月、グラフィック社より出版された『きのこ(乙女の玉手箱シリーズ)』を監修。
日々、キノコの魅力を伝える“胞子活動”を行っています。
信州きのこの会会員。
とよ田キノ子さんウェブサイトはコチラ
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