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きのこ面白情報

かわいいきのこグッズや、不思議で楽しいきのこカルチャーをご紹介!

【きのこ面白情報】とよ田キノ子さんコラムVol.12

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木ときのこと私たち

こんにちは。
とよ田キノ子です。

10月に入り、山での顔ぶれも秋きのこになりました。
きのこには多くの種類があるのはもちろんですが、
同じきのこでも様々な呼び名が付けられていることもあります。
まずこの「きのこ」という名前。
倒木からニョキニョキ生えていることから
「木の子供」→「木の子」→「きのこ」となったようです。
また、古くは「菌(くさびら)」と呼ばれており、
これは「草片(くさひら)」から来ています。
そして、現在でも使われている「茸(きのこ/タケ)」という漢字は、
「艸(草)」と「耳」を組み合わせた文字です。
「耳」は柔らかいものを表し、つまり「柔らかく茂る植物」を意味します。
どちらの文字も、植物の仲間だと考えられていたことがわかりますね。
倒木や地面から生えてくるのですから、植物だと思ってしまうのも頷けます。

そして、「木の子」と言われるだけあって、
木ときのこ(菌類)はとても深い関わりがあります。
例えば、この時期お目にかかることができる王様「松茸」。
松が生えているところに発生するきのこなので、この名前がついています。
(菌根菌という特定の木と共生関係を持っている種類なのです。)
「松茸」という名前はよく知られていますが、他にも様々な呼び名があります。
あきのか、うずらたけ、さまつ、しょうきん、しょうこ、ずるま、てれつく…などなど。
これは昔からその土地々々で親しまれてきた証拠であり、
別名が多いほど、各地で愛されている=おいしいきのこと言えます。
特に松茸は、人が山へ入り枯れ木や落ち葉を燃料として使うなどして、
手を加えることで収穫量が増えたきのこです。
私たちの暮らしとも関わりの深いきのこのひとつなんですね。

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今回は、そんな「木の子」をご紹介したいと思います。
この木製きのこパズルは、米国の木工デザインチーム Xylocopa によるもの。
カエデ・クルミ・マホガニー・ブラッドウッドの自然木が使われており、
それぞれの木の異なる質感や色味が楽しめます。
ひとつひとつ丁寧に手彫りされている27本のきのこたちは、
すべて実際のきのこをモチーフにしているので、名前や特徴を覚える勉強になるかも?
手づくりの温かみに加え、天然の桐オイルで仕上げられているので
使い込むほどに馴染んで艶が出たり、なんとなく丸みを帯びてきたり。
次第にひとつのまとまりになっていく感じがするのも、木製の良さですよね。

長い間親しみをもって愛称で呼ばれてきたきのこのように
長い間使い込んで愛用することで“いい味”になっていく木製きのこパズル…
長い間付き合っていくことで、滋味きくすべきものになっていくのでしょう。

長い間、木ときのこと私たちは、
この木製きのこパズルのように組み合わさって暮らしてきました。
そして、これからもこのパズルのピースが欠けることなく、
良いバランスで寄り添い、良い関係で共に暮らしていけたら
それはとても素敵なことだと思うのです。

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とよ田キノ子
アートディレクター、グラフィック&ウェブデザイナー、きのこグッズコレクター。
2007年に“キノコ病”を発症し、以後「とよ田キノ子」名義で活動を開始。
キノコグッズコレクションの展示や、キノコをモチーフにしたイラスト作品展、
キノコイベント等を開催。
2011年9月、グラフィック社より出版された『きのこ(乙女の玉手箱シリーズ)』を監修。
日々、キノコの魅力を伝える“胞子活動”を行っています。
信州きのこの会会員。

とよ田キノ子さんウェブサイトはコチラ

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