2月の特集テーマ
将棋の魅力、人気の秘密。

江戸の武将にも好まれた、日本の将棋

2018.02.19

先週の土曜日に15歳の藤井聡太さんが棋戦に初優勝され、六段に昇段したことや、羽生善治さんが国民栄誉賞を受賞されたことは、まさに今年のビックニュースの一つ。昨年の加藤一二三九段の引退や、将棋を題材としたマンガ「3月のライオン」のアニメ化など、今まさに将棋がブームとなっています。将棋の起源は古く、古代インドのチャトランガというゲームが、大海を渡って日本へ伝来したことに由来するのです。今週の「きのこで菌活。」コラムでは、春に向けて身体の内側から整えてお肌のキレイを作る方法をお伝えしていますが、トレンドコラムでは、この春から始めてみたい将棋について伺いました。今週は、日本に根ざす将棋の歴史とブームの秘密をお届けします。

先週の土曜日に15歳の藤井聡太さんが棋戦に初優勝され、六段に昇段したことや、羽生善治さんが国民栄誉賞を受賞されたことは、まさに今年のビックニュースの一つ。昨年の加藤一二三九段の引退や、将棋を題材としたマンガ「3月のライオン」のアニメ化など、今まさに将棋がブームとなっています。将棋の起源は古く、古代インドのチャトランガというゲームが、大海を渡って日本へ伝来したことに由来するのです。今週の「きのこで菌活。」コラムでは、春に向けて身体の内側から整えてお肌のキレイを作る方法をお伝えしていますが、トレンドコラムでは、この春から始めてみたい将棋について伺いました。今週は、日本に根ざす将棋の歴史とブームの秘密をお届けします。

上田 初美さん
教えてくれたひと
上田 初美(Hatsumi Ueda)

将棋の女流棋士(三段)。東京都小平市出身。伊藤果八段門下。プロ棋士として対局をするほか、指導対局や詰め将棋の作成など、普及活動にも尽力している。2歳の娘さんを育てるママでもある。

武士がブームを作った? 長い歴史が積み上げてきたもの

「長い間将棋に携わってきた者としては、今の将棋のブームはとてもありがたく、またうれしいことです。棋士の昇段は一段一段地道な積み重ねです。長い歴史と多くの棋士の方の活躍によってその土台が作られ、藤井さんというスター棋士の登場によって、より多くの方に将棋に触れていただき、知っていただく機会が増えました。将棋を指すことはしなくても、見て楽しむ方も非常に多い、というのが現在の状況ですね」

そう話してくれたのは、女流三段の上田初美さん。5歳から将棋をはじめ、中学校1年生から女流棋士として活躍されています。棋士と棋士のアツい戦いを目にすると、将棋を指してみたくなるものです。

「将棋は、対局中には喋らないことが原則。対局相手とは心理と心理の真剣勝負。名人戦ともなると制限時間はひとり9時間にも及びます。人間同士の無言の熱い戦いを、見て楽しむ将棋ファンが相当多いのも事実。間も無く投了(対局の終了)という場面でも、たった一手で形勢が逆転することもあり、棋士の勝負術にミラクルが起こることもあるんです。将棋のルールを少しだけ知っていれば、テレビやインターネットの中継では解説も入りますし、十分楽しめるのではないでしょうか」

なるほど、確かにインターネットなどで中継を見ることで、将棋を指したことがなくてもだんだんルールがわかってきます。さらに、将棋は指したことがある、ルールを知っている人が多いのも魅力。家族に教えてもらって将棋を始めるという方がとても多いのだそうです。

そもそも、将棋の起源は古代インドのチャトランガというゲームにあるという説が最有力とされていますが、いつ誕生したかについては諸説があり、はっきりしていません。

「西洋にはチェス、中国にはシャンチー、朝鮮半島にはチャンギ、タイにはマークルック、といった将棋に似たゲームがあり、日本には、インド・中国・朝鮮を経て伝わったとされています。日本最古の駒は平安時代に作られたとされるものが見つかっています」

【中国】シャンチー
【中国】シャンチー
【朝鮮】チャンギ
【朝鮮】チャンギ
【タイ】マークルック
【タイ】マークルック

「島国である日本の将棋には、『一度取った駒をもう一度使える』というのが特徴的なところ。また、地方によってローカルルールがほぼないのも、将棋の特徴の一つなんです。これは、江戸幕府による参勤交代制度により、江戸の文化が地方に伝わったことによるのだそうです」

実は将棋は、参勤交代をきっかけに大きく発展した日本文化の一つだと言われていて、参勤交代で江戸に滞在する間に、将棋道場のようなものに通い有段者と認められる武士も多かったのだそう。その武士達が故郷に帰り、将棋を広め、それが今も文化となって受け継がれているのです。

将棋について興味を持って調べていくと、こんな話が出てきました。将棋や囲碁といった、平安貴族の遊びだったものが、織田信長や豊臣秀吉、徳川家康といった戦国武将に好まれたのは、純粋にそのゲーム性に加え何手も先まで「読んで」考えるという、その思考する面白さが魅力だったのではないか、そして、更には将棋の王将を作ったのは秀吉であると。本当ですか? と上田さんに尋ねてみると、こんな答えが返ってきました。

「対局では一般的に、格上の方が「王将」、もう一人が「玉将」を使用しますが、元々は「玉」と「玉」だったと言われています。将棋の駒の「玉」「金」「銀」「桂」「香」は、仏教における財宝の意味があるのですが、将棋好きだった秀吉が、「玉=宝」ではなく「王=武将」にしろと、職人に駒を作らせたという話もあるんです。これは本当かどうかわからないのですが…」

秀吉は、戦の戦術に役立つと将棋を好んだという話もあり、また江戸時代に入ると、幕府に将棋所が設けられて、八代将軍吉宗の頃からは、毎年、御城将棋(徳川将軍の御前で年に1回行われた対局のこと)が開かれるなど将棋は盛んに遊ばれたのだそうです。

戦国時代の“ゲーム”を、今も昔もほぼ変わらないルールで現代でも私たちが楽しめるなんて、なんだかワクワクしませんか?

「ちなみに、この御城将棋は江戸城の御黒書院で行われたのですが、関西将棋会館の対局室は、御黒書院を模した造りになっているんですよ」

関西将棋会館の対局室

話題の将棋めし!

長時間の対局で集中力を切らさないための食事術も気になるところ。対局の際にはどのようなことに気をつかっているのですか? と、うかがってみました。

毎日の食事は体調を崩さないように、しっかり食べて気をつけるようにしています。長時間の対局になると、途中で昼食休憩が入り、近年は将棋会館を出てはいけないので、近くのお店から出前を取ることになっています。女流棋士は、しっかりと食事をとる方とごく軽食で済ませる方に分かれる傾向にあります。私はしっかり食べる方。集中力もその方が続く気がしますが、しっかり食べる方は気が強い女流棋士が多い印象があります(笑)」

“将棋めし”として、藤井六段の昼食の豚キムチうどんなどは話題になりましたよね。一番テレビで取り上げられていた時期では、対局のすぐ後に、そのメニューが売り切れになることも珍しくなかったのだとか。こんなところからも、将棋人気が感じられる今日この頃。ちなみに男性はしっかりと食事を取られる方が多いそうです。

2016年の将棋人口は530万人。近年、自分では将棋を指さずに観る専門の「観る将」と呼ばれる方が増え、将棋のファンイベントへの参加者も非常に増えているのだそうです。

「さらに最近では、将棋を始める子どもがとても増えています。集中力が高まる、礼儀を身につけられるなど、子どもの教育にもいいと言われているんです。幼稚園児から80歳を超える方まで皆が楽しめる将棋の魅力は様々なところにありますので、読者の皆さんも、自分にあった楽しみ方で、ぜひ将棋と触れあってみてほしいです」

将棋教室に行ったり、インターネットで中継を見たり、将棋の始め方もさまざまです。
ぜひこの機会に、将棋を始めてみませんか?

【次週のトレンドコラムでは、将棋の知育や教育におけるメリットをご紹介します。春から始めたい習い事にもオススメです♪】

【今週更新!きのこで菌活。】

将棋は数手先まで考えて相手に挑むことが功をそうする競技だそうです。お肌のターンオーバーは、約1ヶ月と言われていますので、春という少し先の未来を見据えて、今からきのこで菌活を始めましょう。

今週の「きのこで菌活。」を読む ▶︎

今おすすめのきのこレシピ

疲労回復! きのこと牛肉の甘辛炒め丼

疲労回復&筋肉強化は、毎日の食事からサポートしましょう。きのこには疲労回復を促すビタミンB1が豊富。さらにきのこに含まれる葉酸、牛肉に含まれるビタミンB12には造血作用が期待できるほか、高タンパクの牛赤身肉と潤滑栄養素であるきのこのビタミンB6で筋肉量アップをサポートします。
夏のトレーニングのあとにしっかり食べたいどんぶりメニューです。

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