きのこで菌活。

暑さ対策に!食事からの水分補給の重要性

菌活1

前回の「きのこで菌活。」では、暑さに負けない強い身体作りのキーワード“免疫力アップ”について教えていただきましたが、おいしく食べて効果的に免疫力を上げることができたら、こんなにうれしいことはないですよね!今月のトレンドコラムでは、伝統的な行事や暮らしの”涼”を感じる工夫など、日本の夏の過ごし方をご紹介していますが、「きのこで菌活。」では、身体の中をケアする「ためこまない身体づくり」と「効果的な夏の水分補給」について、管理栄養士の三城 円先生に教えていただきました。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

管理栄養士 三城円さん

三城 円 (管理栄養士、San-CuBic代表)

容姿コンプレックス、ダイエット、摂食障害といった自身の経験を「ひとりで苦しんでいる人のために生かしたい」とパーソナル管理栄養士としての食生活相談をスタート。食という手段を用いて、ひとりひとり理想の自分を手に入れるための指導を行っている。

 

熱も老廃物も上手に放出! “ため込まない”身体を手に入れよう

—— 編集部:今月は、熱中症対策に有効な栄養素について教えていただいていますが、 他にも熱中症対策に有効な栄養素はありますか。

—— 三 城:はい、体内のナトリウム(塩分)のバランスを整えるという意味でも、きのこに含まれるカリウムが有効です。

—— 編集部:カリウムとナトリウムとのバランスが崩れると、どんな不調を引き起こしますか? 塩分の高い食事をとっていると身体がむくみますが、それも何か熱中症と関係しているのでしょうか?

—— 三 城:そうですね。身体がむくむということは細胞と細胞の間に水がたまっていることをいうのですが、水分だけでなく、実は熱も放出できずにためこんでいる状態でもあるので、熱中症の原因になります。

—— 編集部:むくみが熱中症を引き起こすなんて知りませんでした。でも、むくむと血流も悪くなりそうですよね……。

—— 三 城:そうなんです。血液の循環が悪くなるので凝りの症状が出たり、疲れやすくなります。そうなると自律神経が乱れて体温調節ができなくなってしまいますし、血行不良から冷え性になって、さらに熱中症や夏疲れを引き起こしやすくなります。元気な身体を目指すなら、熱も水分もためこまない体質作りが重要! そのためにも、きのこに豊富なカリウムをしっかりと摂って“ため込まない身体”づくりを心がけましょう。

—— 編集部:カリウムの効果的な摂取方法はありますか?

—— 三 城:カリウムは水に溶けやすい栄養素なので、スープにして摂るのがいいですね。汁ものなら熱中症対策に必要な水分もとれて一石二鳥。きのこは旨みが豊富なので、塩分の摂り過ぎも防ぐことができますよ。

 

効果的な栄養摂取には、食事からの水分補給も意識しよう

ブナシメジ

—— 編集部:もしも熱中症になってしまった場合の応急処置はどうしたらいいでしょうか。

—— 三 城:熱中症になった直後は、水分すらもとれない状況であることがほとんどなので、まずは日陰に移動して、首や脇の下、股関節など、太い血管が通っているところを冷やすようにしてください。(※)

—— 編集部:その後、冷たい飲み物を飲めばいいのでしょうか?

—— 三 城:熱を持ってしまった体内を単純に“クールダウン”するという意味では冷たいものを飲むのは効果的なのですが、氷でキンキンに冷やしたものは体内で吸収されにくいばかりか、かえって胃腸に負担をかけて不調を招いてしまいます。適温は13~14℃。冷蔵庫から出して少し経ったぐらいの温度が腸で吸収されやすいと言われています。これは、ふだんの水分補給についても同じことが言えますよ。

—— 編集部:水分摂取のコツがあれば教えてください。

—— 三 城:一度にたくさんの量を飲み過ぎないことですね。水分摂取をする時は、口を潤す程度の量で十分。そのかわり、口腔内が渇かないようこまめに水分をとるようにしてください。

—— 編集部:わかりました。加えて、食事がとれるようになったら、胃腸に優しいものからとっていくなど意識する必要がありますよね?

—— 三 城:その通りです。繰り返しになりますが、食べて栄養素を摂取することが、熱中症から回復するための近道です。たとえば、きのこは胃腸に優しい上に、ビタミンやミネラルも豊富な食材。特に疲労回復効果のあるオルニチンが豊富に含まれているので、熱中症など夏の不調の後にもおすすめできる食材です。また、きのこは水分が豊富な食材なので、不足してしまった水分を食事から補うこともできますよ。

—— 編集部:食事から水分を補給すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?

—— 三 城:飲み物単体として水分をとった場合は、胃や腸に留まる時間が短く吸収されにくいのですが、食事から水分をとった場合、他の食物と一緒に水分も腸に留まる時間が長いので、水分や栄養素を一緒に効率的に吸収することができるんです。

—— 編集部:なるほど。ビタミンやミネラル、免疫力アップ効果のあるβグルカンや水分を豊富に含むきのこは、暑さに負けない健康な身体作りにはもってこいの食材といえますね!

—— 三 城:はい。「きのこの冷製味噌シチュー」なら、身体をクールダウンさせつつ、しっかり栄養補給と水分補給もできるのでおすすめですよ。

※ 熱中症のような不調を感じた場合や、その症状がひどい場合は、早急に病院へ受診するようにしてください。

 

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